Perplexityを使いこなすコツ!
本記事では私もヘビーユースしている検索AIのPerplexity(ブラウザ版)の使いこなし方についてお話しします。Perplexityは、複数の言語モデルを活用した検索エンジンで、その検索機能の高さと使いやすさから多くのユーザーに支持されています。しかし、その全ての機能を最大限に活用できているユーザーはまだ少ないのではないでしょうか?(2024.7.28追記)
類似サービスにGensparkがありますが個人的にはPerplexityの方が好みです。結果の内容については差がないですがPerplexityの方が結果表示が早いからです。Gensparkは英語で質問しても言語設定が日本語だと結果が日本語で表示されるのは良いですね。(医学的な質問は英語で聞いた方がよいのはPerplexityと同様です)
以下の項目にやり方を知らない物がある場合は本記事を読む価値があると思います。
不適切な参考文献の除外のし方
モデルの文章能力を引き出すためのwriting modeのやり方
パーソナライズするやり方
ChatGPTのcustom instructionのような使い方
そこで、今回はPerplexityの主要な機能を一つずつ紹介し、それぞれの機能がどのように検索における課題を解決するのかを具体的に説明します。それでは、ひとつずつ見て行きましょう!
ProSearchを活用
Perplexityは、OpenAIの最新のAIモデルであるGPT-4oやAnthoropicの最新モデルClaude3.5Sonnetを回数限定なら無料で利用することができます(Perplexityにアカウント登録の必要はあり)。これにより、一般的な検索エンジンよりも高度な長文の検索結果を得ることが可能になります。毎回ProSearchをONにする必要はありませんが、回答を詳しく知りたい時にONにすると良いと思います。
質問が曖昧な場合、ProSearchをONにしていると追加の質問を聞いてくれることがあります。
追加質問で深掘り
Perplexityでは、初回の検索結果があなたの問題を完全に解決しなかった場合でも、追加の質問をすることでより深く情報を探ることができます。これにより、より具体的な情報や、特定の観点からの情報を得ることが可能になります。また想定される追加質問の選択肢が回答の下に表示されるので聞きたいことが選択肢にあればクリックしてみてください。
ソースが多い言語で検索
Perplexityは、多くのソースから情報を取得することができます。特に、ソースが多い言語で検索すると、より多くの情報を得ることができます。医学的な知見はやはり英語の方が多いですし、日本国内の旅行先の情報は日本語での検索がよいです。これにより、あなたの問題に対する最適な回答が得られる可能性が高まります。
検索対象の選択
Focus機能で精度の高い検索が可能に
「Focus」機能は、特定の情報源に焦点を当てて、よりターゲットに合った検索結果を得るためのものです。新しいスレッドを開始する際にFocusボタンをクリックし、ドロップダウンメニューから希望する情報源を選択します。これにより、そのスレッド内でのすべての後続の質問は選択したドメインに焦点を当てた検索が行われます。
医学的な質問、特にある程度専門的な質問をする際は(生活習慣病などの一般的な疾患でなければ)個人のブログ記事などが引っかかることは無いので私は特に指定はしていません。
Pubmedだけに絞りたい場合は検索ワードに加えてこちらの呪文を追加で入力すると可能になります。
/site:pubmed.ncbi.nlm.nih.gov
毎回この呪文打ち込むのはちょっとダルいのですがなんと松井先生(@matsuikentaro1)がChrome拡張機能を作成してくれました。右上のピン留めした拡張機能をクリックして検索ワードを入れれば呪文なしでperplexityの画面に遷移して結果が表示されます。
「Writing Mode」は、インターネットにアクセスすることなくAIアシスタントの助けを借りて、テキストやコードの生成、処理ができる機能です。特にテキストやコードの作成に集中したい場合、特に素のモデルのテキスト生成の性能を引き出したい場合にはWriting Modeが良いです。(検索を有効にしていると文章の生成能力は落ちることが多いため)
回答後の後処理(下図のボタン左から)
検索結果をシェア
Perplexityでは、検索結果を他の人と簡単に共有することができます。これにより、あなたが得た情報をチームメンバーや友人と共有し、共同で問題解決を進めることが可能になります。
回答のリライト
回答が気に食わなければリライトさせられます。
クリップボードにコピー
結果をコピペしたい時に使ってください
質問を後から編集
Perplexityでは、入力したプロンプトを後から編集することが可能です。初めての検索結果があなたの問題を完全に解決しなかった場合でも、質問を微調整して再検索することができます。これにより、より具体的な情報を得ることが可能になります。
参考ソースを参照する(数減らすことも可能)
「・・・」にカーソルを合わせるとView Sourcesで参考ソースを参照できます。チェックボックスにチェックを入れて削除も可能です。これにより、検索結果の精度と範囲を自分のニーズに合わせて調整することが可能になります。目的に沿っていない文献は削除することができます。
アプリ/Chrome拡張機能便利
Perplexityは、アプリやChromeの拡張機能としても利用することができます。これにより、あなたが普段使っているデバイスやブラウザから直接検索を行うことができ、より便利に情報を得ることが可能になります。
Perplexity Pro(有料プラン)
Claude 3.5、GPT-4使用制限、ファイルアップロード数の緩和
Perplexity Proアカウントに入った場合、Claude 3.5Sonnet、そしてGPT-4oといったAIエンジンを使用できます(以前は1日600回でしたが一部のユーザーが使用しすぎたため現在の制限は名言はされていないようには思いますが以前より厳しくなりました)。無料版は4時間に5回です。またファイルアップロードが無料版は1日3ファイルですが100ファイルまで可能になります。
ChatGPTやClaudeの有料プランに入らずPerplexityProに入るのもありだと思います。その場合、通常利用は「Focus」でWriting Modeにすることをおすすめします。友達紹介プログラムで半額の10ドルにしたりLINEMO契約で1年無料キャンペーンなどを利用することで安く高性能な言語モデルを利用できる点はメリットだと思います。
コミュニティ参加
Perplexity Proアカウントを持つと、専用のDiscordチャンネルにも参加できます。アカウントの左側のメニューから招待リンクが見つかります。
マルチデバイス対応
複数のデバイスでPerplexity Proを利用したい場合でも心配は不要です。ただし、同じメールアドレスを使ってログインすれば、オフィス、家、移動中でもSeamlessにサービスを利用できます。
迅速なサポート
さらに、Proアカウントでは特別なメールサポートが提供されます。これにより、通常のサポートよりも8~12時間以内に迅速な対応を期待できます。設定ページのperplexity.ai/settingsから詳細を確認できます。
AIプロフィール
Perplexityに自分が誰であるか、何をもっと学びたいか、あるいは自分の好みを共有してください。新しいスレッドを作るたびに、Perplexity AIはあなたが共有した情報を考慮して、あなたの体験をよりパーソナライズします。どんな情報が欲しいか、あるいはAIに自分の名前を覚えてほしいだけでもいいのです。あなたのプロフィールを以下で設定してください。今のところこれがどの程度回答に影響を及ぼしているのかは不明ですが、私は「医療職で研究の論文を根拠にして欲しい」と書いています。
画像検索(2023.7.21追記)
画像検索機能が追加されました。特定の疾患の画像所見などを検索できて便利だと思います。
下記は”MRI of multiple sclerosis in the spinal cord”で検索した結果です。
Collections機能:スレッドを整理して共同作業(2023.9.21追記)
Collections機能は、スレッドを整理し、共有や共同作業を容易にする機能です。
Collections機能のメリット
スレッドのグループ化とプライバシー設定: プロジェクトやテーマごとにスレッドを整理し、プライバシー設定も可能です。要は履歴のグループ化といったところです。
協力作業の招待機能: 他のユーザーを招待して共同作業できます。
AIプロンプトによるコンテンツのガイド: コレクション内のすべてのスレッドの内容をAIプロンプトでガイドできます。ChatGPTで言うところのCustom Instruction的な使い方ができます。例えば特定タスクに特化したコレクションを作成して毎回同じプロンプトを入れることなくタスクを行なうことができます。
ファイルアップロード機能
Perplexityが提供するファイルアップロード機能を使えば、プレーンテキストからPDFまで、さまざまなファイル形式の内容を解析し、それに基づいて質問に答えることができます。
新しいスレッドを作成する際には、+ Fileボタンで簡単にファイルをアップロードできます。これにより、AIがそのスレッド内で文脈を維持しながら回答することが可能となります。
用途は多岐にわたりますが、特にPDFの要約やコードの解説、ファイルの翻訳などに便利です。ただし、現時点でアップロードできるのはテキストベースのファイルのみで、最大サイズは25MBです。
安全性についても十分に配慮されています。アップロードしたファイルはプライベートに保管され、その内容は質問やタスクへの回答をカスタマイズするためだけに使用されます。
無料版と有料版(Perplexity Pro)ではアップロードできるファイル数に差があり、無料版は1日3ファイル、有料版は1日100ファイルまでとなっています。アップロードされたファイルは30日間保持され、その後はアクセスできなくなりますが、スレッド内の既存の文脈は維持されます。
Pages機能:リサーチを美しく共有
Pages機能を使えば、Perplexityでの検索結果を、美しくデザインされた包括的な記事に簡単に変換できます。専門的な文章力不要で、高品質なコンテンツ(自分のオリジナルのblog記事やレポート)を作成し、世界中のユーザーにインターネット上で共有できます。
Pages機能のメリット
魅力的なコンテンツを簡単に作成: 複雑な内容も分かりやすく整理し、教育者から経営者まで、あらゆるユーザーに分かりやすいコンテンツを作成できます。
リサーチを共有可能な資産に変換: ワンクリックで、Threadを洗練された共有可能なページに変換し、視聴者やチームに送信できます。例えば臨床の疑問について調べたことを見栄えよくチームに共有できたりします。(普通に検索結果の共有でも十分だとは思いますが)
メディアやカスタマイズでリッチなコンテンツに: 画像の生成やアップロード、テキストの配置、セクションの追加・削除など、さまざまなカスタマイズが可能です。
以上が、Perplexityの主要な機能とその使いこなし方です。これらの機能を活用すれば、あなたの検索力UPは間違いないです!
なおPerplexityにも下記のような弱点はあり、注意が必要です。
参考文献の論文は当該分野の重要論文というよりは新しい論文やOpen accessの論文が引っかかってくる
Pubmedに既に掲載されているpublish ahead of printが引っかからない
マイナートピックを検索した場合は内容がかすっているだけのイマイチな論文なこともある(ソースの内容を精査する必要あり)
論文を書く時はこちら
Perplexityの有用な使い方はこちら
Perplexityをはじめとする検索AIツールの比較記事はこちら
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