母の死の悲しみがインド映画「バーフバリ」を見たら吹っ飛んだ話

こんにちは、限界OLです。
7月の頭に母が他界しました。
闘病生活をしていたので覚悟はしていたのですが、逝ってしまうと悲しいものですね。
母とはずっと仲良しだったわけではなく、学生時代はあまりうまく関係を作れず、20代後半~30代前半ごろに改めて関係を作り直すところから試みていました。その後関係の修復をし、これからもっと仲良くなりたいぞという時だったので、その点からも無念です。

今回の母の死において一つよかったことは、父が一人暮らしのスキルを身に付けた点です。母が入院するようになってからは洗濯、掃除、自炊をするようになったということで、時々実家に様子を見に帰ったときも部屋を綺麗に保っていて感心しました。ゴミの日の前夜になるといそいそと家じゅうのごみ箱のごみを回収しはじめて「なかなかやるじゃん」などと思いました。(実際は、母の看護・介護も最後の最後までやり切ったので、やるじゃんどころの騒ぎではないです。本当にすごくがんばっていました)

さてお葬式が終わって1週間ぐらいしたころに、父の様子を見に改めて実家に帰り1週間ほど滞在しました。(会社が在宅勤務OKなのでできた帰省です。本当にありがたい…。)

私の勝手な想像ですが、お葬式後ってまだいろいろやることがあるので、父の気持ちがどっと落ち込むのは3か月~半年くらいしてからかなと思っています。実際夏の時期は自営業の仕事が忙しく、あまり落ち込んでいられないという事情もあり、私が帰宅した時もいつも通りの生活を送っているようでした。

ある時何かの会話の流れで父が「『トップガン』を見にいきたいんだよね」と言いました。『トップガン』といえばいまTwitterで好評な、トム・クルーズ主演の映画です。「いいじゃん、いいじゃん!見に行きなよ!」とチケットをスマホで買う方法などを教えましたがシニアには映画館の仕組みはいろいろ難易度が高く、結局私も一緒に見に行くことにしました。

は~~~~~~~!!!

トップガン、めっちゃ面白かった!!!
ぜひ次は4DXで見たい!!!
父も大満足、私も久しぶりの映画館に大満足で家に帰りました。
(私が個人的に大好きなシーンは「大佐、今は回答をするときではない」とトムが制されるところです。伝わる人に伝われ!)

父が大変喜んでいる様子を見て私もうれしくなり、父に提案しました。
「夜、マッドマックスを見よう!!!」

皆様は『マッドマックス 怒りのデスロード』という映画をご存じでしょうか?
私はこの映画がツボにはまり、今までに14回くらい映画館に見に行きました。特に好きなシーンは砂嵐で人間が空を飛びまくるシーンです。
トップガンで私の中のエンタメ精神が潤ってしまい、次に見る映画はマッドマックスだ!となったのです。

その夜父は何の情報もないままアマゾンプライムの『マッドマックス怒りのデスロード』を見させられたわけですが、結構ウケていました。よかったです。

そしで本題です。気をよくした私はこのエンタメを楽しむ勢いを減速してはならない、父の気持ちを落ち込ませてはならないと考え、次に見る映画はインド映画『バーフバリ』しかないという結論に達しました。

『バーフバリ 伝説誕生』
”赤ん坊の頃に滝で村人に拾われ育てられた青年シヴドゥ。彼は運命に導かれるように滝の上の世界に辿りつき、暴君が支配する王国と戦う女戦士と出会う。彼女とともに戦いに身を投じたシヴドゥは、自分がこの国の王子バーフバリであることを知る。”

アマゾンプライム あらすじより

インド映画といえばみんなが一斉に踊りだすイメージをお持ちの方も多い方思いますが、バーフバリはあまり踊らないインド映画です。見どころは主人公の無双っぷりで、父に説明をする際は「ドラゴンボールの実写版みたいな感じ」と伝えました。話の流れもシンプルでわかりやすく、演技やカメラワークもわかりやすくなっているので「ここで登場人物はこういう気持ちなんだな」というのが理解しやすいです。(勝手な想像ですが、インドは公用語が多いから字幕がめっちゃつくと聞いたことがあるので、言葉の情報よりわかりやすい演技で情報が伝わるようにしているのかなと思いました)

バーフバリは1と2に分かれているので2日に分けて視聴したのですが、父も爆笑しながら見てくれてよかったです。

さて2作目を見終わったときに父が言った一言は下記のとおりです。

「バーフバリを見たらトップガンの記憶が飛んだ」

そうだよね、ごめんね、父…。

さて私はというと、久しぶりにバーフバリを見てタイトルの通り、母を喪った悲しみが吹っ飛びました。
いろいろと思い出せばちゃんと悲しくなるし涙も出るのですが、バーフバリで受けたインパクトというのが「生のエネルギー」に通ずるものだったようで、「いつまでも悲しんでいる場合じゃねえな!我は母の娘!!今後は母に代わって父の仕事を支えていくぞ!!」みたいな気持ちになってしまいました。
ここまで気持ちが変わることに驚いていますが、吹っ飛んだものは吹っ飛んだのだから仕方ないですね。

Twitterで実施したアンケート

「人を喪った悲しみをいかに癒していくのか」、母が亡くなってからTwitterでアンケートを実施したりマシュマロを募集したりしていろいろな知見が集まったのですが(フォロワーの皆様、マシュマロをくれた皆様、その節はありがとうございました)、思いがけず効果があったのはバーフバリでした。これも誰かの知見になればいいなと思いここに記しておきます。

私は自分の気持ちがおかしくなったときは言葉(テキスト)にして整理したいタイプの人間のため、今後また自分の心に何かか生じたときは言葉に表すと思います。よかったらそのときは見に来てください。感想などいただけると嬉しいです。

次回「母シリーズ」の予告
『母を、ダイヤに。』

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