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イエローストーン国立公園(3)

今回泊まったOld Faithful Inn、一年前に予約必須の人気ホテル。クイーンベッド一個、部屋は狭い、Wifiも無い、テレビも目覚ましラジオも無い。冷蔵庫も無い。机も無い。これで2人素泊まりで一泊$500。日本人の友人に言ってもアメリカ人の友人に言っても「ウっ」となる値段だ。

それでもここに泊まりたいのには理由がいくつかある。まず、ホテル目の前にあるOld Faithful Geyserが一時間半間隔で噴きあがる。時間が余り正確でないので、遠くからわざわざ見に来るのはめんどくさい。そろそろかな、と思ったら部屋からコーヒー持ってGeyserまで歩き、ノンビリ待つ。このゆったりした時間がたまらない。

早起きできた時間、朝4時とかに上手く当たれば観客私一人で豪快に噴き出す間欠泉を独り占めできる。ライトアップしてないので真っ暗だが、月明かりでも噴き出しのシルエットは見れるし、音も迫力も十分伝わってくる。

もう一つの理由は、見出し写真にある3階まで吹き抜けたロビーが落ち着くことだ。昼から夕方はこの広大なロビーに観光客がごった返すのだが、朝4時、5時は私だけ。Wifiも携帯電波もないので、デジタルデトックスしながらコーヒーを楽しむ。

こんなことしている客は私だけなので、さすがにホテルの人にも覚えられた。夜勤で掃除している女性スタッフと世間話。

彼女は冬はルイジアナに住んでいて、5月から9月まで、このホテルが営業している期間だけ働いている。ホテルから徒歩15分のところに従業員用宿舎があり、そこから通っている。

国立公園のど真ん中で、無駄遣いするところもなく、給料が多少安くても、お金は貯まると思われる。仕事はロビーや通路のモップ掛け、トイレの掃除なので、仕事内容は余りそそらないが、自分の時間に大自然が満喫できるし、この仕事に限っては余計な人間関係の心配もなさそうだ。こういう生き方もあるんだ。

昼間の仕事はここから車で40分、私が飛行機で降り立ったWest Yellowstoneの街から通っている人も多いらしい。

その人が言うには、夏場の観光地であるYellowstoneだが、冬場もWest Yellowstoneの街は活気があるそうだ。ホテルやレストランは全部開いているらしい。冬場はこのホテルは閉鎖だが、裏手にあるSnow Lodgeは開いている。北のマンモスエリアのホテルも開いていて、スノーモービルツアーやスキーのクロスカントリーツアーで賑わうらしい。

冬の国立公園は考えたこともなかったが、ちょっと調べてみよう。

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