キングオブコントの会が絶望的につまらなかった件。
「ダウンタウン松本人志(57)が民放で20年ぶりに新作コントを披露」ってことで話題になってましたね。
ただ、10年くらい前にNHKでコント番組をやったので、「民放で20年ぶり」って言い方は微妙であるよねって思いつつ、その20年前のコント番組は、久しぶりに復活した「ごっつええ感じ」の特番であり、その番組は視聴率的に大コケして、以降、松本人志は長らくコント番組をやらなくなったわけですね。
つまり、レギュラーでやっていた番組が終わってから25年ほどコント番組から離れていたことになります。
でね、一応、全部見ました。
見ましたが、絶望的に面白くなかったですね。
「フフッ・・・」って笑えたのはシソンヌの「面会」っていう短いコントだけでした。
他はね、特にバナナマンとかさまーずが出てたマジシャンがどうこうってコント、ひどいなんてもんじゃないクソつまらない悪ふざけでした。
アレで笑える人に文句を言う気は全くなく、むしろ幸福だね・・・、って思うわけですが、まあ、ひどかった。
で、全編通して「すげえムダな時間を過ごした・・・」っていう感懐でいっぱいになったわけですが、なんでこんなにつまらなかったのかを考えてみました。
ま、全部、私個人の勝手な感想ですので、その点、ご了承下さい。
まずね、コント自体に魅力がない。
笑いがないというか、お話自体に物語の魅力がないので、見てられない。
まあ、話の筋としては合格点にはあったんじゃない?って思ったのは、細い道に日村と西村が挟まるやつとクリーニング屋の話だけでしたね。他はクソ。
で、その、お話としてはまあまあ見れるコントも、全然面白くねえなあ・・・って感じたのは、とにかく、
・演技力がない
ってことと、
・グルーブ感がない
ってことに尽きますね。
コントというのは、「それぞれが役になって与えられた状況をこなす」という演技が求められるお芝居なわけですが、そもそもの演技力が下手すぎて見てられない。
芸人の場合、演技はヘタでも、個人のキャラクター、パーソナリティの魅力・面白さで持たせる人もいますが、そんな感じもなかったですね。
で、そことリンクしているのでしょうが、多分、みんな緊張していたと思うんですね。
「20年ぶりの松本さんのコント番組だよ!」ってことで。
その緊張感と「慣れていない感じ」が、非常に強いギクシャク感を産んでましたね。
そりゃあ、初めて彼女の家に行って「娘さんとお付き合いさせてもらってます!」とかって言う感じの関係性でコントをやっても面白くなるわけはなく、会話の間も微妙になるし、声の強弱とかテンポとか、そういう極めて微妙な非言語的なアレコレが全部微妙な方向に行ってしまう。
志村と加トちゃんのコレとか、
松ちゃんと今田のコレとかは、
コントなのか普通の会話なのかがわからなくなるくらいに自然に流れていくんですね。
見ていて、「コントをやっている」なんて意識はない。
それに比べて、今回の番組は痛々しいくらいに、「コントをやっている」感が満載であり、なおかつ全然面白くありませんでした。
でもね、誰かが、「キングオブコントの会を見てつまらないって言っている人がいるけど、それ感性の劣化の問題なんじゃないの?」ってことを言ってましたが、それも一理あります。
一理あるというか、本当にそれが問題なのかもしれません。
そうだとしたら残念ですが、面白くないものを面白いと感じるような操作を心と頭で行うことは出来ませんw
美しい絵は美しいし、美しくない絵は美しくないもの。
というわけで、松ちゃんにはね、バナナマンとかさま~ずとかの、もうわざわざコントをやる必要のない芸人ではなく、もう1つ売れてないけど実力のある中堅くらいの芸人を使って、週1で15分くらいの番組でいいのでそこそこの期間続けてコントをやって欲しいですね。
そうすれば、そのうちみんな慣れてきて、いい感じの関係性と間が出来るかもしれない。
シソンヌのコントはホント面白かったよ。
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