認知症の方の話し相手としてAIは使われるのか
将来、AIによる会話機能を用いて、「認知症の方の話し相手としてのAI」という使われ方がなされるのではないかと思う。同じ話を何度繰り返し聞かされても、飽きることなく、適度に返答のバリエーションを変えながら聴き続けるAI(しかも体調の異変にも気付いてくれる)というものがあれば、利用する人(家族)は多いのではないだろうか。
ただ、もしそのようなAIがあっても、もしかすると認知症をかかえた当事者の側に「物足りなさ」「これじゃない感」が出てくるかもしれない。目の前に対話型AI・アンドロイドがいるにも関わらず、生身の人間を探そうとするかもしれない。
もし「AIは無限に話を聞いてくれるけど、これじゃない」という不満が生まれてくるとすれば、人はいったい何をもって対話を楽しんでいるのか、という研究につながるかもしれない。
おそらく、沈黙する時間を人間とAIとの間でどのように共有するか、という点が一つのネックではないだろうか。また、「食事を一緒にとることができるか」ということも重要かもしれない。ドラえもんが、おそらく機能上は必須ではないのにもかかわらず、どら焼きを食べているのには意味があるのかもしれない。
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