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第3回名桜文学賞

沖縄の冬は毎日のように曇り空が続きます。
そして強風が吹き続けます。
一番の冷え込みで10度を切る程度(今季は先日、国頭村奥で5度まで下がりました)ですが、つねにどばばばばと風がぶち当たってきますので、体感温度は実際より何度か低いようにも思えます。
ただ、時折日が差すと気温はうっかり25度を超え、夏日になったりします。

沖縄がいちばん冷え込むこの時期、万開を迎えるのがヒカンザクラです。
ソメイヨシノよりも色鮮やかなのが特徴です。
沖縄本島北部、名護市や今帰仁村に桜がたくさん咲く名所があります。

名前に桜が入った大学が名護市の名桜大学ですが、こちらの大学が主催する第3回名桜文学賞の結果が発表されました。

小説、詩、短歌、俳句、エッセイ、琉歌の6部門があります。
本年度、詩部門の最優秀賞は、琴森戀(こともりれん)さんの「而今(にこん)」という詩だったようです。

奨励賞は上原陽子さん「南の島で悲劇のヒロインぶってみた」、森山高史さん「新北風(みーにし)」、藍原知音さん「水槽」でした。

入賞者の皆さま、おめでとうございます。
毎年、受賞作品集が刊行されていますが、本年度はまだのようで、作品を読むことはまだできないようです。

琴森さんという方のお名前は初めて目にしました。
上原さんも存じませんが、森山さんは短歌に長く取り組んでこられた方だと思います。藍原さんは先日発表された琉球大学びぶりお文学賞にも佳作に入賞されていました。

短歌部門の外田さしさん、俳句部門の元澤一樹さんら、これまで詩の分野で見かけたお名前もありました。

琉球大学びぶりお文学賞は大学生に相当する年代が対象ですが、名桜文学賞は大学生だけでなく一般まで広く開かれています。文学賞の対象年代を限るあり方と限らないあり方では、それぞれに違った長所があります。

また、名桜文学賞の特徴は選考委員の方々が複数の分野にまたがっていることです。
詩部門の選考委員は吉川安一さん(名桜大学名誉教授)、おおしろ建さん(俳人)、西原裕美さん(詩人)、屋良健一郎さん(名桜大学国際学群上級准教授)です。詩人が選ぶ短歌、俳句があってもいいし、歌人や俳人、作家が選ぶ詩があってもいいと思います。
もしかしたら運営上の制約があったのかもしれませんが、こうした手法もユニークです。従来の形式では生まれないであろう化学反応を生みやすいと考えることができます。

受賞者名をみると常連の方もいらっしゃいますが、まったく見かけない名前もいくつかありました。今回も新たな書き手が見いだされたのだと思います。
作品集の出版が楽しみです。

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