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のらポス、解体する

何度も申し上げております通り、詩誌「のらねこポスト」創刊号がAmazonで予約受け付け中であります。
と言われてもまだ読んだことのある方はこの世にいらっしゃいませんので、これが一体何なのかということについて、ご説明いたします。
「のらポス解体新書」と題して、かなり寒い感じの雰囲気で連日これでもかと繰り返したいと思います。覚悟しろ!(すみません)


では巻頭から。
巻頭は詩でございます。
巻頭詩であります。
詩誌でありますから、いわば当然ですね。

巻頭詩といえば詩誌を手に取った読者の方々に、まず最初に読んでいただくものであり、「のらポス」メンバー(源ヒカリ、キユナハルカ、myacchi、尚-nao-)の誰もが納得する、最高の自信作を打ち出すものでありましょう。
メンバー4人のうちの誰が、誰のどの詩が適任なのでしょうか。
誰もが固唾をのんで編集作業の結果を見守りました。
さあ誰のどの詩なのか…


……
パンパカパーン!
上里春生さん「サガニー耕地より」!

えっ誰!?

痛恨なことに、上里さんはのらポスメンバーではありませんでした!
上里さんといえば、沖縄の近代を代表する詩人(故人)です。

…そうです。
虎の威を借りた!わけでございます。
のらねこですから、この場合はのらとらになります。

…最初なので、なにぶん最初なのでご勘弁を。

わたしたちみんな自信が無いのはもちろんなのですが、逃げているばかりではないのです。
これは「もだん★りりっくす」というコーナーで、わたしたちが踏みしめている(浮ついている人もいるかもしれませんが)沖縄の歴史をたどると突き当たる、素敵な近代の詩人をご紹介する企画を巻頭に持ってきた、というわけなのです。
上里さんは沖縄本島北部の大宜味村で村政革新運動にも参加した運動家でもある詩人で、42歳で早逝してしまいましたが、素敵な詩をたくさん残している方です。

せっかく沖縄から発信する詩誌なのですから、ぜひ知ってほしい、読んでいただきたいというメンバーの思いを託した結果でございます。
決して、巻頭詩を誰にするかでメンバーの意見がまとまらず、つかみ合い怒鳴り合い殴り合いのけんかが連日連夜繰り返されて発行自体が危ぶまれる事態に陥っために、誰もが妥協できる折衷案として近代の権威を借りてきた、というわけでは、決してございません。

そして、いよいよ(いい加減に)メンバーの死(誤植)、詩でございます。

今回は源ヒカリの詩を2編、キユナハルカの詩を3編、掲載しました。
源ヒカリ「縁」を以下に全文、転載します。

あなたは照らす
ほそくともして
闇に浮かぶ
ひとすじの力で
わたしを照らす
満ちては欠けて
あなたは焦がす
闇を蒸発させて
いのちを生み出す
まばゆい力で
わたしを焦がす
真っ白に染めて
どっち
おうのは
おわれるのは
のがれられないのは

「のらねこポスト」創刊号

失礼しました。
こんな寒い感じの文章の中にいきなりマジな詩をぶっ込んでこられても、というふうな風情がありますね。もうほんとすみません。
ちなみに前回、目次を公開したときにもお知らせしましたが、源ヒカリの詩はもう1編、「にんげん」というのも掲載しています(こちらはご購入してお読みいただければ幸甚の至りでございます)。

もう1回載せときました。すみません…

夜中のテンションですので普段と様子が違いますが、今後もこのコーナーに関してはこの感じで行かせていただきますのであしからずご了承下さい。
明日はキユナハルカの詩を1編、転載いたします。

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