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【GA4】アフィリエイトのリンクに設定するUTMパラメータに関する提案

カレーの作り方ってみそ汁と一緒なんだ!ということを最近知った今日この頃です。

B2Cの商品ではいまだに「アフィリエイト」という施策の有効性は確かにあり、様々なプロモーション施策で使用されている流入経路です。
インフルエンサー施策もその一つと言って良いでしょう。

このアフィリエイトの効果はいかほどか、というのはアフィリエイト会社が提供している管理画面やレポートからある程度の効果検証はできると思いますが、GAなどを使って分析したいな、というタイミングもあります。

そのGAの効果検証についてふと思いました。
分析しづらくね?と。

というわけで、この記事では、アフィリエイトのリンクに設定するUTMパラメータについて、現状の問題点と提案を行います。


GAで分析したいこと

GAで分析したいことは、個人的にはこの2つ。

  • 媒体別の成果

  • アフィリエイトリンク元別の成果

媒体別、というのは、A8.netや、Value CommerceなどのASPやアフィリエイトサービスのことです。
この媒体別はおそらく簡単に効果検証ができると思います。

この記事でフォーカスしたいのは、2つ目の「アフィリエイトリンク元別の成果」です。

アフィリエイトリンク元を知る意義

景品表示法の問題

景品表示法の観点から、アフィリエイト広告を使用する事業者はアフィリエイターが発信している情報についても一定の責任を負います。

消費者庁が公開している「インターネット消費者取引に係る広告表示に関する景品表示法上の問題点及び留意事項」では以下のような記載があります。

アフィリエイトプログラムを利用した広告についても、広告主がその表示内容の決定に関与している場合(アフィリエイターに表示内容の決定を委ねている場合を含む。)には、景品表示法上は、広告主が行った表示とされる。そして、アフィリエイターがアフィリエイトサイト内に掲載する広告における表示、ソーシャルネットワーキングサービスへの投稿における表示、ア
フィリエイターが自らのアフィリエイトサイトに誘導するために行う広告等における表示に関しては、広告に記載された商品・サービスの内容又は取引条件について、実際のもの又は競争事業者に係るものよりも著しく優良又は有利であると一般消費者に誤認される場合には、景品表示法上の不当表示として問題となる。

アフィリエイターはアフィリエイトプログラムの対象となる商品・サービスを自ら供給する者ではないので、景品表示法で定義される「表示」(注 8)を行う者には該当せず、したがって、景品表示法上の問題が生じることはない。

インターネット消費者取引に係る広告表示に関する景品表示法上の問題点及び留意事項
( https://www.caa.go.jp/policies/policy/representation/fair_labeling/guideline/assets/representation_cms216_220629_07.pdf  )

アフィリエイターがどのような広告を発信しているのかどうかについて、依頼している広告主が把握しておく必要があるということ。

「アフィリエイトの成果が良いね!よしよし」と思っていても、実は景品表示法違反によって不当に稼いでいた、という可能性もある、ということで、リンク元も把握しておかないといけません。

CVR向上に活かす

景品表示法のほうは、どちらかというとアフィリエイトからの成果が良いときの注意点ですが、悪いときの対策としてもアフィリエイトのリンク元のウェブサイトがどんなものかを把握しておかないといけません。

Google広告には、広告の品質という概念があります。

広告の品質とは、検索広告をユーザーが目にした際のエクスペリエンスと、ランディング ページへ進んだユーザーに提供されるエクスペリエンスの質を推定したものです。

広告の品質について|Google広告ヘルプ
( https://support.google.com/google-ads/answer/156066?hl=ja  )

この広告の品質はGoogle広告を出稿している広告主にはどの程度の品質なのかはわかりませんが、広告の品質を高めるのに参考になる「品質スコア」というものがあります。
そして、品質スコアを構成する要素は3つあり、そのうちの1つに「ランディングページの利便性」というものがあります。

ランディング ページの利便性: お客様のランディング ページが、広告をクリックしたユーザーにとってどの程度関連性があって有用であるかを示します。
(中略)
・ユーザーが求めるものを提供しましょう。「フランネル シャツ」で検索したユーザーに、フランネルのシャツについての広告を表示したのであれば、ランディング ページもフランネル製品のページにするべきです。
・広告とランディング ページで、メッセージに一貫性を持たせましょう。広告に記載した特典や行動を促すフレーズに、ランディング ページの内容が対応している必要があります。サイト自体を変更する権限がなくても、既存のページから最も効果的なものを模索することは可能です。

品質スコアを使って広告のパフォーマンスを高める 5 つの方法 - Google 広告 ヘルプ
https://support.google.com/google-ads/answer/6167130?sjid=3536330454064107181-AP )

重要なのは、広告とランディングページの関連性です。
これはGoogle広告独自の指標ではありますが、すべての広告について当てはまる考え方だと思います。

これをアフィリエイトに置き換えてみれば、アフィリエイトのリンク元と広告LPの関連性が高いか、低いかという観点は、CVRを向上させるためには重要な視点です。

アフィリエイターも自分自身の売り上げを向上させたいので、当然CVにつながりやすいようにコンテンツを作るはずですが、全員が高いクオリティを出すわけではありません。

アフィリエイトを使用する広告主は、CVRが低かった際に「このASPはだめだ」とすぐに判断せずにLP側で改善できることはないのか、と考えるべきです。

utm_sourceに媒体名を記録することの問題点

さて、本題に戻ります。
今回はGA4でアフィリエイトリンク元別の成果を知りたいのですが、これがなかなかGA4では厄介な問題です。

一般的に、アフィリエイトの効果検証をする際にはUTMパラメータを使用してGA側にどのアフィリエイトサービスからの流入なのかを測定できるようにします。

例えば、たまたま見つけた楽天BBCのFAQサイトには以下のように例が載っていました。

【設定例】
フォーム一体型LPのURLにパラメータが付与されています。
「&a8=xxxxx」が識別パラメータです。「xxxxx」部分が毎回変わります。

http://test.raku2bbc.com/test_lp.html?utm_source=a8&utm_medium=affiliate&utm_campaign=12345&a8=xxxxx

アフィリエイトタグの設定例 | 楽楽BBC FAQサイト
https://raku2bbc.com/faq/promotion/02-0068/ )

utm_soruceのvalueには「a8」と記載されていますね。一般的に外部ドメインのサイトから流入が発生すると、GA上の参照元/メディアは「ドメイン名 / referral」となりますが、上記の例のように設定すると「a8 / affiliate」と記録されます。
したがって、アフィリエイトのアクセスがすべて丸っと「a8 / affiliate」に集計されてしまいます。

これは避けたいので、本当は以下のようにすべきでしょう。

http://test.raku2bbc.com/test_lp.html?utm_medium=affiliate&utm_campaign=a8&a8=xxxxx

というわけで、utm_sourceのほうはそのままドメインを設定したので、記載せずに、utm_mediumのvalueはaffiliate、utm_campaignにサービス媒体名を記載するという提案いたします。

リンク元の成果は、参照元で、媒体名別はキャンペーンでそれぞれ成果を確認できるようになります。

【補足】参照元ページURL(page_referrer)で良くない?

ここまで読んだ方には、「page_referrer を使えば直前のページURLが分かるじゃん」という考えをした方もいるかもしれませんが、結論としてはあまり便利ではない、という見解です。

参照元ページURLはイベントに対して紐づく情報であり、セッション単位での分析には向いていません。

実際の画面は割愛しますが、おそらくCVがついている参照元ページURLは自社ドメインのページのみで、外部ドメインのページはほとんど0件になっているはずです。

探索を使ってセグメントをかければ特定のリンク元に対しての評価は可能ですが、どこからのアクセスが多いか、どこからのCVが多いかについては非常に分析が難しいです。

まとめ

ここまで書いておきながら、私はあまりアフィリエイトの運用をやったことがないので、今回の提案がどれほど実現可能なものかはわかりません( ´∀` )

ですが、前半で記載したLPとの関連性等を含めたリンク元把握の意義というものは無視できない要素と考えています。

アフィリエイト利用者の参考になれば幸いです。

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