ジャーナル別に分けてみました

分野が被っていて1つに絞りきれない論文が多いので(そのような論文を選んでいるのですが)、分野別ではなくジャーナル別に仕分けました。

<JACI, JACI in Practice from AAAAI(米国アレルギー学会)>

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/33819508/

舌下免疫療法(SLIT)と皮下免疫療法(SCIT)の作用機序の研究:SCITとSLITの2年間の治療期間中と治療中止後1年間のチモシー花粉特異的抗体反応を比較したところ、SLITではIgA1/2が、SCITではIgG4が誘導された

J Allergy Clin Immunol. 2021 Oct

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/34800431/

新生児マウスにおけるアレルゲン誘発性気道過敏症(AHR)と気道平滑筋収縮力の機序をみた実験:アセチルコリン-PI3K/Akt-CD38軸が、生後早期におけるAHRの重要なメカニズムであることがわかった

J Allergy Clin Immunol. 2021 Nov 17

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/34763123/

世界9カ国の喘息および生物学的製剤の専門家からなるグループが、成人患者の重症喘息を管理し、治療法を選択する上で最も関連性の高い臨床変数を検討:血中または喀痰中の好酸球数やFeNOなどのバイオマーカーは、予後予測に有用であり、重症喘息患者全員に測定すべき

J Allergy Clin Immunol Pract. 2021 Nov 8

<Allergy from EAACI(欧州アレルギー学会)>

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/34800294/

アスペルギルス・フミガータスを用いた喘息モデルマウスでrIL-18の投与での気管支周囲の好酸球浸潤、気道抵抗の誘導が起き、IL-18を中和するとそれらが改善する

Allergy. 2021 Nov 20

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/34392546/

複数の喘息ガイドライン(GINA、EPR3、重症喘息に関するERS/ATSガイドライン)の改訂や新しいガイドライン(EAACI Guidelines for the use of biologicals in severe asthma)の構想について、最近の論文や臨床試験のレビュー

Allergy. 2021 Nov

<WAOJ from WAO(世界アレルギー機構)>

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/34777679/

COVID-19がアレルゲン免疫療法とワクチン接種に与える影響についての複数の専門家への聞き取り:ワクチンとアレルゲン免疫療法の併用については、安全性プロファイルを確認しながら検討する必要がある

World Allergy Organ J. 2021 Nov

<AI from JSA(日本アレルギー学会)>

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/33752974/

大学生2688名への口腔アレルギー症候群の質問紙調査:認知度は2.7%、罹患率は5.3%。アレルギー性鼻炎(OR 3.8、アトピー性皮膚炎(OR 4.6)、喘息(OR 3.0)は罹患リスクと関係。発症年齢は0歳と10歳の二峰性であり、後者のピークはARの発症年齢と一致

Allergol Int. 2021 Oct

<AJRCCM from ATS(米国呼吸器学会)>

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/34779751/

呼気一酸化窒素分画(FENO)が喘息治療を最適化するために利用できるかについてが専門家パネルで討議され、FENOに基づくケアが条件付きで推奨された

Am J Respir Crit Care Med. 2021 Nov 15

<ERJ from ERS(欧州呼吸器学会)>

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/34737220/

血漿プロテオミクスパネルによるType-2非依存性重症喘息のバイオマーカー探索

Eur Respir J. 2021 Nov 4

<その他>

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/34800635/

慢性特発性蕁麻疹(CSU)は、かゆみを伴う膨疹、血管浮腫、その両方が6週間以上にわたって生じる。心理的ダメージゆえに精神疾患の併存率が高く(35%~60%)、不安、抑うつ、身体表現性障害はCSU患者に多く見られる疾患の1つである

Ann Allergy Asthma Immunol. 2021 Nov 17

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/34774737/

351人の重症喘息を対象としたメポリズマブの効果検証:同薬投与開始後1~4四半期に経口ステロイド薬はそれぞれそれぞれ79.8%、74.6%、68.9%、65.5%減少した

Ann Allergy Asthma Immunol. 2021 Nov 10

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/34159493/

好酸球性多発血管炎性肉芽腫症(EGPA)の発症率、有病率は100万人年あたり1.22(0.93-1.60)、15.27(11.89-19.61)。EGPA患者の17~42%が入院を、25~42%が救急外来受診の経験があり医療資源利用率が高く、疾病負担が大きい

Clin Rheumatol. 2021 Dec

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/34774528/

気管支サーモプラスティを受けた重症喘息患者227人の5年間の追跡調査結果:増悪、入院、救急外来、副腎皮質ステロイドの使用が減少し、すべてのサブグループで臨床的に有意な改善が認められたため異なる喘息の表現型に対する有効性が示唆された

Chest. 2021 Nov 10

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/34795666/

3-4週齢のマウスにアレルゲン性を除いたBet v 1(シラカンバ花粉の成分)ペプチドを混合して全身投与すると、Bet v 1特異的な感作を誘導することなく、IgE、IgG、IgEを介した好塩基球の活性化などのBet v 1へのアレルギー反応が有意に減弱した


Front Immunol. 2021 Oct 26

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/34773824/

フランスにおける喘息の生涯有病率は12.8%であり2006年以降安定しているが、喘息のコントロールと治療アドヒアランスのレベルは比較的低い状態が続いており、47.6%が過去12カ月間に1回以上の増悪を経験している

Respir Med Res. 2021 Oct 24

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/33863317/

ドイツの外来患者におけるSABAの過剰使用についのて調査:一般診療所では全患者の 36%、専門機関では 38%において年間 3回以上のSABA処方がされており、重症度によらずGINAステップ 1~5すべてにおいてSABAの過剰使用が示唆された
Respir Res. 2021 Apr 16

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/34786373/

韓国の小児アレルギー性鼻炎および喘息患者を対象としたマルチアレルゲンの皮下免疫療法(SCIT)の効果検証:SCIT群は3年間の治療期間中、鼻腔内好酸球が減少し、51%でメタコリン負荷試験陰性化した(SCITを行わない群では18%にとどまった)

Asia Pac Allergy. 2021 Oct 25

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/33875671/

重症喘息患者132名を1年間追跡し、増悪群(n=52)と非増悪群(n=80)に分けた。その結果、増悪の既往歴、ベースラインの血中好酸球数(291cells/μL以上)、血清トリプターゼ(1448pg/mL以下)とTSLP(25pg/mL以上)が、将来の増悪の発生を独立して予測し、調整オッズ比(AOR)はそれぞれ3.27、6.04、2.53、8.67であった。特に、血中好酸球数が多くトリプターゼ濃度が低い患者は、血中好酸球数が少なくトリプターゼ濃度が高い患者に比べて、増悪が多かった(AOR 16.9)

Sci Rep. 2021 Apr 19

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/33536455/

喉頭咽頭逆流症(LPR)はアレルギー性鼻炎(AR)と重複する可能性のある疾患の一つであり、胃食道逆流症の食道外症状と考えられることもあれば、別の疾患と考えられることもある。LPR、AR、喘息の有無には有意な関連性があった

Sci Rep. 2021 Feb 3

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?