憧れの黒いランドセル
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こんにちは。
ジェンダーレス母ちゃんの中村 炎です。
今日は、幼い頃の記憶を少し。
*
そういえば、
黒いランドセルに憧れていた。
当たり前のように、
女の子は赤、男の子は黒、の時代。
当たり前のように、
私は赤いランドセルを背負っていた。
小学校6年生の途中で、
腰まで伸びた髪をバッサリ切って、
ショートカットにした。
父に似ていた私は、
途端にボーイッシュになり、
男の子に間違われることが増えた。
知らない人のほとんどに、
「お兄ちゃん、」と話しかけられ、
スクール水着を買いに行けば、
海パンコーナーに連れて行かれた。
「この男女ぁ!」
とからかわれたこともあった。
「男の子よりカッコイイよね!」
と言われたこともあった。
私は、とても嬉しかった。
習わせてもらっていたミュージカルでは、
クラスに男の子が足りなくて、
いつも当然のように男役を与えられた。
「えーっ!」なんて言いながら、
実はとても嬉しかったのを、今でも覚えている。
なにより嬉しかったのは、
男の子の役で、黒いランドセルを背負わせて貰えたことだ。
…現実には叶わないけど、舞台でなら叶った。
そうやって私は、舞台の世界にのめり込んで行ったのかもしれない。
あの頃の私は、男の子になりたかった。
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