4.「タニマ―」という生き方(青木志帆)|私たちのとうびょうき:死んでいないので生きていかざるをえない
病名がないことをナメていましたこの企画に谷田さんをお誘いした時は、「私と同い年で、病気がありながらも仕事でがんばっている人がいる!」という、単純に同士を見つけた喜びでしかありませんでした。でも、前回の谷田さんの原稿を初めて読んで、その次元の異なる苦労に、自分の安直さを反省しました。
「ただ患う」が許されない。その表現の裏に込められた切実な現実は、私のそれとはまったく異なるものに見えたのです。もし、自分の病苦――だるさだったり、気力のなさだったり、痛みだったり――が誰にも信じ