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思想のことば

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思想家や哲学者などの言葉で、考えさせるもの、グッとくるようなものを紹介していきます。
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記事一覧

思想のことば【0019】

国境と国境のあいだには、場合によっては数キロ以上に及ぶ緩衝地帯が存在する 〜岡真理『ガザ…

小池陽慈
2年前
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思想のことば【0018】

貨幣では必ずしも計測できないけれども、一人ひとりが豊かに生きるために必要なものがリッチな…

小池陽慈
2年前
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思想のことば【0017】

岡真理『ガザに地下鉄が走る日』(みすず書房)の「第十一章 魂の破壊に抗して」に、「スペィシ…

小池陽慈
2年前
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思想のことば【0016】

遠い宇宙の果の新星の中では起っていることかもしれないが、われわれの地球上ではその創成以来…

小池陽慈
2年前
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思想のことば【0015】

分子と分子との結合による火薬、分子の破壊による爆薬、分子の構成要素である原子の崩壊による…

小池陽慈
2年前
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思想のことば【0014】

新しい時代に、新しい夢と、神話と、人間像が、子供の中にも巨大に成長しつつある。それをこそ…

小池陽慈
3年前
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思想のことば【0013】

原子の蔵する勢力は殆んど全部原子核の中にあって、最近の物理学は原子核崩壊の研究にその主流が向いている。原子核内の勢力が兵器に利用される日が来ない方が人類のためには望ましいのであるが、もし或る一国でそれが実現されたら、それこそ弓と鉄砲どころの騒ぎではなくなるであろう。 〜中谷宇吉郎「原子爆弾雑話」〜 随想「原子爆弾雑話」自体は、敗戦後の昭和二十年十月一日に発表されたものだが、上の文章は、その「雑話」中に引用された、中谷自身が戦前にしたためたエッセイである。「東京朝日」に掲載

思想のことば【0012】

十歳の子供の問いと、夢は、大人のいかなる饒舌な哲学よりも、至純で具体的で人間的であるに違…

小池陽慈
3年前
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思想のことば【0011】

これは天下の婦人が遍く負うている大役であって、国家が大切だの、学問がどうの、戦争がどうの…

小池陽慈
3年前
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思想のことば【0010】

今、私は私の心の動き方にぢつと目を注いでゐる。私には今自分と云ふものが限りなく広い偉大な…

小池陽慈
3年前
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思想のことば【0009】

そうして私は真実に自分の孤独と云ふことが今迄考へてゐたやうに狭くも何ともないことを発見し…

小池陽慈
3年前
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思想のことば【0008】

 人に喜ばれる、主人に盲従する、主人を崇拝する。これが全社会組織の暴力と恐怖との上に築か…

小池陽慈
3年前
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思想のことば【0007】

いわゆる科学的説明が一通りできたとしても実はその現象の神秘は少しも減じないばかりでなくむ…

小池陽慈
3年前
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思想のことば【0006】

神鳴りの正体を鬼だと思った先祖を笑う科学者が、百年後の科学者に同じように笑われないとだれが保証しうるであろう。 〜寺田寅彦「化け物の進化」より〜 仮に、現代の科学が唱える何かしらの説をXと置いてみよう。寺田寅彦は、そのX説もまた、「百年後」の科学には完全に否定されてしまっている可能性を示唆する。そしてそのことは、雷の正体を鬼と捉えていたかつての考え方が、今の科学では完全に否定されてしまったことと何ら変わるところはない、と。その意味で、科学がその時点で想定する説は、基本的に