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データドリブンな組織を目指して。GENDAの挑戦をデータで支えるデータチームのビジョンとは

今回のGENDA noteでは、データチームのマネージャーとして、GENDAグループ全体のデータ基盤の構築やデータ活用の促進を牽引する小宮山 紘平(こみやま・こうへい)にインタビューを行いました。

GENDAのデータチームのこれまでの振り返りと、今後のデータ活用の重要性・全社的なデータ活用のビジョンについて聞きました。

プロフィール

小宮山 紘平 (@kommy_jp) | 株式会社GENDA データチームマネージャー
2011年に新卒でDeNAに入社し、インフラエンジニアとサーバーエンジニアを経験。 2社目のFiNC Technologiesではデータエンジニア兼アナリストとしてデータ関連の部分を一手に担う。 現在は株式会社GENDAにてアミューズメント事業のデータ基盤の構築やデータ活用の促進を手広く担当している。 Snowflakeコミュニティへの貢献を評価され、2023年のSnowflake Data Superheroesの1人に選ばれた。

ーまずは小宮山さんの自己紹介をお願いします

小宮山紘平(こみやま こうへい)です。GENDAで1人目のデータエンジニアとして入社し、今はデータマネジメント・データサイエンス・データエンジニアリングなどを含むデータ組織全体のマネージャーをしています。

ーこれまでのキャリアについて教えてください

DeNAにエンジニアとして新卒入社しました。DeNAでは、エンジニアの大事な基礎や、繋がりを得ることができ、今のキャリアにも活かされています。

その後、DeNAの先輩に誘われてFiNC Technologiesへ転職。データインフラを任されたことをきっかけに、データエンジニアとしてデータ系のキャリアに軸足を移しました。また、その頃「データ分析は楽しい!」という原体験を得る経験があったんです。私生活でとにかくいろんなことにデータ活用でハックした経験から成功体験を得て、データの力の凄さを実感し、データ領域のキャリアを伸ばすことに非常に前向きになりました。

ー私生活でのデータ活用!どのような分野でデータを活用されたんですか?

1つ目は、ボディメイクです。当時は体重が108kgあったのですが、文献を読み、自分の身体にまつわるさまざまなデータを収集して活用。データを元にその方針を立てたところ、1年で40kg減量することができたんです。データって楽しいな!と思えました。

2つ目は、『マジック:ザ・ギャザリング』というカードゲームです。以前からゲームは好きだったのですが、さらにデータを見てゲームに取り組むようになったところ、マジック・ザ・ギャザリングの世界大会であるプロツアー(当時の名称はセットチャンピオンシップ)
にまで出場できるほど成果が出せるようになりました。

これらの経験から、仕事でもプライベートでも、何かに取り組む時にはまず調べて、考えて…という癖がつきました。ちゃんとデータを見て、論理立てて取り組むと、なんでも成果が得られるなと感じました。

『マジック:ザ・ギャザリング』の世界大会に出場した際の一枚

ーGENDAへの入社経緯を教えてください

2社目を退職後、一度データ系のキャリア・技術を伸ばすため、フリーランスとして挑戦してみたんです。しかし、データの活用は「意思決定をより良い方向に変える」ことで事業貢献できることに意味があると考えているのですが、業務委託の立場だと関与できる範囲が限定的といった課題を感じていました。データはビジネスの根幹でもあり、事業にコミットする形の方が、データ人材として多くを学べると考え、転職活動を始めました。そこで共通の趣味で以前から知り合いだったVPoEの荒井さんから声をかけていただき、GENDAに入社することになりました。

詳しい入社経緯などは以前のnoteインタビューをぜひ読んでみてください!

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ー入社後、データチームとして取り組んできた内容について教えていただけますか?

大きく分けると3つあります。

1つ目が、モダンなデータ基盤の構築。

入社当時のGENDAは、データはあるけど活用できていない、気軽にデータを見ることができない、そんな状況でした。入社時から、モダンなデータ基盤構築は必須だなと考えていたため、Snowflakeを始めとしたデータウェアハウスの導入を行いました。また、全社でデータドリブンな意思決定を後押しするためにも、現場でデータを閲覧する体制が必要でした。そのためには閲覧ツールも必要なため、各種ツールの整備を行いました。

2つ目が、DXへの貢献です。スタッフ向けアプリ『GiGO NAVI』の開発と、Streamlitによるツール作成を実施しました。

プロダクト開発部の大きな役割として「事業に技術を注入する」ということに注力しており、スタッフ向けアプリ『GiGO NAVI』の開発のために、私はデータエンジニアとしてだけではなく、最初のプロジェクトオーナーとして関与しました。

3つ目がデータチームの組織作り。「データ活用」と一言でいっても、そこにはいろいろな要素があります。データ人材が一人いればOKというわけではなく、データ人材には細分化された役割があります。
そこで、データチームが担当すべき役割を整理し、それを分割してチーム内で3チーム体制を築くことを決定しました。

リーダーとして「チームとしての雑務は全部ぼくがやります!」と常々伝えていて、メンバーは自分の業務に集中できるように意識しています。

また業務以外では、Snowflakeコミュニティへの貢献を行い、対外活動にも力を入れてます。Snowflake Data Superheroesというエヴァンジェリストになったり書籍を出したりと楽しんでいます。

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小宮山さんがData Cloud Summitに参加された際の一枚。各国のSuperheroesと、Snowflakeチームの集合

ーデータチームは、みなさん積極的に情報発信活動をされていますね!

そうですね!GENDAの中でも特にデータチームは発信活動に力を入れていると思います。というのも、データチームはどの会社でも社内で人数が少ないケースが多いんです。GENDAも昨年5月までは私一人でしたし。他の会社を見ても担当別にメンバーがいたとしても社内に1-2名だったり、かつ専門職種なこともあり、何か悩み事があったとしてもそれを社内で相談して解決…ということが難しい。職種ならではの悩みや知見を得られるのは社外しかないんです。

対外的な活動から得られるものが多いため、チームとして推奨しています。コミュニティ貢献をすることで繋がりもできやすいので、私自身も発信活動は継続してやっています。

また、チームの目標に発信が入っており、評価の対象にもなります。データチームとしては、場合によっては業務時間内のコミュニティ活動や、カンファレンス参加なども推奨しています。

ーGENDAのデータチームのミッションや役割を教えてください

チームのミッションは、「全社のデータ活用をデータに関する技術と専門知識でサポートする」です。

役割は以下の通りであると考えており、それに応じてチームを作っています。

  • データエンジニアリング

    • データ基盤の構築

  • データマネジメント

    • データ品質の担保

  • データサイエンス

    • データサイエンスの導入

直近は、この3チーム体制でしっかりと業務を回して、求められている役割を果たせるようにすることに取り組んでいて、徐々に形になってきていると感じています。

ーチームとしての連携はどのようにされているのでしょうか?

毎週データチーム定例での共有を行い、その場でチームとして成果が出たら、シェアするようにしています。その際には、データサイエンスとしての成果を伝えつつ、そのアウトプットを出すに至ったデータチームの成果(データ基盤・データマート作成など)にも着目して共有しています。

そして、会社でどんなことが起きているか…というような優先度の確認は、チームで目線を合わせながらやっています。

また、直近では、チームとしてプライズ運用の自動化による大きな利益に貢献することができました。試算によると数億円単位での貢献となっています。この話はまたGENDA noteでもお届けするので、ぜひ読んでみてください!

ー直近での気づき・発見、ギャップがあれば教えてください

データ活用にまつわる役割や扱うべき領域が非常に広いことと、それがデータ人材も含めてあまり世の中に広まっていないことでしょうか。データチームが積極的に最新事例をキャッチアップして先導していく必要があると思います。データ界隈のコミュニティでの話題も多様で、技術的な課題・組織的な課題どちらもよく話題になっています。

「エンジニアだから技術側を解消したらいいんでしょ」と思われることもありますが、技術に限らず、いろんな知識・視点がないと、全体を俯瞰することができないんですよね。これは、フリーランスをやめて改めて会社員として働く道を選んだからこそ分かったことです。

データ領域には、データをもらって…解析して…では解決しない問題がたくさんあります。同時に、データを活用して事業に貢献する方法は非常にたくさんあるため、自分の役割を限定せずに臨機応変に動くことが求められると思います!

ーグループ企業横断でのデータ活用についても教えてください

こちらのイメージが分かりやすいのですが、グループ全体での各事業・そして全事業に関与していくことから始まり、最終的には各事業に還元していく構図を作れると理想的だなと考えています。事業から得られた知見をさらに適用していくこと。GENDAは扱う事業はエンタメで一貫性があるので、他事業への展開も価値があると考えています。

GENDAのグループ企業横断でのデータ活用のイメージ図

ーGENDAのデータチームとして求められること・身についたことはありますか?
最新事例がいろいろ出てくる中で、知識の意味でも行動の意味でも、自分で引っ張っていけることでしょうか。データチームは扱う範囲も広く、データでの事業貢献も広いです。「こんなこともできるのでは?」と常に広い視野を持つことは身についた実感があります。

ー今後さらに取り組んでいきたいことはありますか?

組織として、データの活用に関して全社的にまだまだ未成熟な段階だと思うので、データチーム主導で色々提案してデータ活用を押し進めていきたいです。

直近だとオンラインクレーンゲームの景品のレコメンドを提案し導入しました。結果的にプレイ画面まで遷移する率が4%向上しました。

ただ、まだ「データを使ってこういうことができました!」という事例が全社的に少ないんですよね。「こういうことができるからやってみませんか?」「プロダクトにこういう機能はどうですか?」といった提案はデータチームがすべきだと考えています。

「データがあるとどんなことができるのか?」という点はデータチームが一番詳しくないといけない。「他社でこういうことをやっている」という最新事例のキャッチアップや、社内への展開は今後も注力していきます。

ーシステム・データ基盤構築の課題もありますか?

データの品質や基盤の可用性をまだまだ高めていきたいです!私が入社間もない頃に突貫で開発した要素もあるので、データエンジニアチームが今リプレイスしてくれいます。

ーGENDAのデータチームとして、やりがい・醍醐味を感じることを教えてください

チームリーダーなので自分はこれを提供する立場だと思いつつ、個人的に感じている楽しさだと、データは日々新しい技術が登場する職種であり、GENDAは会社的にもグループ構造としても、目まぐるしく状況が移り変わります。誰かに言われて何かをするのではなく、または過去の事例を忠実に実行するわけではなく、常に新しい開拓が必要です。そういう状況を楽しめる開拓者精神がある人には楽しい環境だと思います!

チームリーダーとして、メンバーのチャレンジをストップするのではなく奨励し、サポートするようにしています。挑戦したいことがあるメンバーには「とりあえずやろうよ」と声をかけています。

ーGENDAのデータチームはどんな人達が多いですか?

まだ私含めて7人ではありますが、すでに多種多様で一言では言い表しにくいのですが、総じて丁寧なコミュニケーションを取れる人が多いと思います。事業は自分たちのデータチームだけでは完結しない。信頼や関係性が大切な職種なので、コミュニケーションが雑な人だとそもそも辛いんです。

ー今後どのような方と一緒に働きたいですか?

新しいことに一緒にチャレンジしていける方を求めています。あと、やはりコミュニケーションが丁寧な人。チーム内もチーム外もみんなが気持ちよく働ける職場にしていきたい。今のところのデータチームというのは先陣を切ってチャレンジしていく精神と高いコミュニケーション能力を持っている、と社内でも評価されています。それを裏切らずに仕事できる人と働きたいです!

ーありがとうございました!GENDAでは一緒に働くメンバーを募集しています

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