(行ってきた)国際金融ハブに関するカンファレンス
すーーーーっごい久しぶりにこちらのカンファレンス「国際金融ハブに向けた日本の可能性」に出かけてまいりました。1年半ほど基本完全テレワークだったので本当に久しぶり。今回は「国際金融ハブに向けた」という事でFinCity.Tokyo(東京国際金融機構。また以前にも国際金融都市については書いているので興味がある人は読んでみて✌ - 「国際金融都市・東京」についての考察)でも活動している者としてはとても関係あるトピックでライブで雰囲気や言葉を一日浴びたかったために会場から参加する決断をしました。せっかく行ってきたので思ったことを書いてみます。すべて個人の意見です。やはりESG関連のトピックがとても多く、是非アーカイブにアクセスがある方は興味があったら見てみてください。
開場:KABUTO ONE(カブトワン)
まずはカンファレンスに行く醍醐味の最初、会場。ってことで今を輝くKABUTO ONE。初めてではないけどやっぱり上に吊ってある巨大画面はすごい。いったことない人は是非観光に行ってみてね。
早速人に会って嬉しいと思ったところ「太りました?」と直球。コロナのばかやろー。さーてもっと走って、ジムも行くぞ。
特別講演、小池百合子(東京都知事)
朝一のセッションの中でもやはりインパクトがあった小池知事のセッション。「国際金融都市・東京」構想改訂(案)についてかなり丁寧に説明がされていました。提案には3つの柱があり
・柱①:社会課題の解決に貢献する分厚い金融市場の構築(Tokyo Green Finance Initiative, TGIFの推進)
・柱②:フィンテックの活用等による金融のデジタライゼーション
・柱③:資産運用業者をはじめとする多様な金融関連プレーヤーの集積
そしてその中でも初の官民連携の金融プロモーション組織ということでFinCity.Tokyoも宣伝して頂きました。やはり東京1,400万人、首都圏4,000万人を抱え、その中でGDPの1割を担う金融そして金融の活性化が経済の発展を意味している中、自分でも関われる柱②の金融デジタライゼーションの部分は自分達が関わっているコミュニティそしてプラットフォームを活用して更に進めないとというプレッシャーを頂いた💪。
「世界のESG投資マネーを日本へ」(パネル)
さすが日経のイベント、パネルもとても豪華メンバー。
・小沼 泰之 東京証券取引所 取締役 専務執行役員
・鳥海 智絵 野村ホールディングス コンテンツ・カンパニー長 兼 サステナビリティ推進担当、野村證券 コンテンツ・カンパニー担当 専務執行役員
・野水 彩子 PRI,Climate Action 100+,マネージャー
・小平 龍四郎 日本経済新聞 論説委員兼編集委員(モデレーター)
やはり本日のニュースにも出ているCOP26(第26回国連気候変動枠組み条約締約国会議)の開幕を控えているので、環境や脱炭素に関するトピックが多いが、特別講演その他と重なったテーマとしては「情報発信」。
「ESGマネーを日本へ呼び込む」戦略を考える中で、やはりまだまだ企業の細かい情報が発信されておらず、とても参考になる数字が
・上場企業、時価総額700兆円、その中で海外投資家の投資額が全体の30%
・しかし日々の売買のフローを見れば海外投資家が67%
なので海外投資家がロングのポジションをキープするだけの情報発信がもっと必要。そこに関しては当然JPXの市場区分見直しなども大きくプライム市場が「グローバルな投資家との建設的な対話を中心に据えた企業向けの市場」となる。またオールジャパンの社債の情報プラットフォームであったりグリーンの認証のプログラムなどもとても大事だという話は納得だった。
「国際金融ハブ実現に向けた現状分析とこれから」(パネル)
・中曽 宏 大和総研 理事長、東京国際金融機構 会長
・マイケル・シン シンガポール証券取引所 ヘッド・オブ・エクイティ
・飯山 俊康 野村ホールディングス執行役、野村證券代表取締役副社長
・藤井 彰夫 日本経済新聞社 論説委員長
・ライオネル・バーバー フィナンシャル・タイムズ前編集長(モデレーター)
このパネルがインターナショナルなパネルで英語で開催。FinCity.Tokyo会長の中曽様も参加しながらモデレーターが海外からオンライン、そしてシンガポールからも参加とハイブリッドでインターナショナル。ただ、これがある意味現在の金融の象徴で
・既に日本だけ、なんて区切りはなくアジアの中の日本。AeJ / Japanの区切りもおかしい
・世界のトップ20には日本の運用会社はいない
・その中で民間の年金の運用担当の高度化の必要性
「Journey of connection building」なんて単語も出てきて、ある意味「金融のインターネット」を作って展開している自分達はとても勇気をもらった💪。
「グリーン時代のESGファイナンスと情報開示」(パネル)
・池崎 陽大 三菱UFJモルガン・スタンレー証券 執行役員共同キャピタル・マーケッツ・グループ長マネージング・ディレクター
・関口 智和 KPMG/あずさ監査法人 開示高度化推進部長 サステナブルバリュー本部報告保証統轄
・西村 和浩 東急不動産ホールディングス執行役員、東急不動産執行役員
・小平 龍四郎 日本経済新聞 論説委員兼編集委員(モデレーター)
本日最後のセッションでしたが三菱UFJモルガン・スタンレー証券池崎様が業界全体をとてもきれいに全体をまとめていらっしゃって印象的だった。
・発行体としては中長期的な目線が必要で
・中長期計画の先を考えないといけない
・更なる日本全体での取り組みが大事
・そのような取り組みが「ESG債」として具現化
またその中でもESG債の割合が少ない理由としては
・① 資金充当するプロジェクトが少ない
・② 中長期的なビジョンがまとまらない
・③ 人手不足、手間がかかる
そして一方通行ではなく双方向のIRが必要で、これに関しては「ESG債で状況が変わった」というのもとても印象的だった。
企業が統合報告書でスケートでいう「規定演技」しか許されていなかったのが、「自由演技」ができるようになった。ただし規定演技も自由演技も数値的に説明は必要。対話ができるプラットフォームを展開している立場としてはまだまだ頑張りたいところ💪。
他にも興味深いセッション山盛りでした。やっぱりカンファレンス楽しかった!
そして雑感
午後ちょっとカンファレンスの途中で帰ってきてしまいました。内容の問題ではないです。全部オンラインで見てみます。やっぱり1年半以上ずっとオンラインカンファレンスに慣れていると
・ノートパソコンの電源が切れた(午前中で)
・座った席がステージから距離があってスピーカーの表情がはっきり見えなかった。でもセッションの途中で移動するほどではなかった。
・残っていても特に打ち上げのビールや人と会えるわけでもない
・ちょっと疲れた時にPauseボタンがない(当たり前)
などなど色々不便。でも誤解ないように、他の参加者や登壇者も挨拶できた人もいるし、誘われてランチも一緒に行けた人達もいるしやっぱりカンファレンスは良かった✌️。
最後に宣伝、そしてフィードバックも金融DX加速の仲間も募集しております
本日も日本の金融が世界とつながっていることとの重要性、情報発信、プラットフォーム化などのキーワードが次々と出ていました。自分が仕事をしているSymphonyはまさに金融を繋ぎ、世界と日本を繋いで情報の動きを早くすること、業務の自動化・効率化などをしている世界の金融プラットフォームです。来る11月2日に弊社のフラッグシップカンファレンスSymphony Innovate 2021がNYにて開催されます。無料でオンラインでアーカイブも視聴できますので是非サインアップしてみてください。J.P.モルガン、BlackRock、BNYメロンなど世界最高峰の金融やZoom, Googleなどのテック企業にもご登壇していただき、世界の最先端の金融を中から変えていく動きやイノベーションの可能性をご紹介できるはずです。
また是非この記事へのフィードバックも聞きたいし、こんな目線での業界のDXなど一緒に仕事をするパートナー企業や個人募集しております。
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