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私の専門学校時代の生理学の先生がこんなことを言っていた。
「人は何のために生きているのか?それは・・・恒常性を保つためだ。」
その先生曰く、それ以上でもそれ以下でもないとのこと。
その先生は面白おかしく難しい生理学を分かりやすく伝えてくれていたのだが、その時に聞いた「恒常性を保つ」という考えが、今になってとても重要な考えだと感じている。

というのも現在私が勤めている会社で
” 動作学 ”
というものについて学ばせてもらっている。

その動作学の中では
「人は恒常性が崩れた時に身体に何かしらの不調が起きる」といわれている。
不調というのは痛みだったり、寝れなくなったり、吐き気が出たりなどいろんなものを指す。

では、そもそも「恒常性を保つ」ということを説明する。

まず、人の身体は変化を嫌い、ある一定の状態(安定した状態)を常に保とうとする。

例えば、体温もその1つである。
基本的には人間の体温は約37℃で1日の活動の中で変わっても1℃以内でしか変化しない。
それが、風邪を引いたりして1℃以上変化を与えるような熱を出すと汗をかいたりして熱を放出し元の体温まで下げようする。また、寒くなり体温が下がったと感じれば勝手にブルっと震えたり、鳥肌を立たせたりすることで筋肉を使い勝手に体温を上げて元の体温に近づけようとする。また、寒くなり体温が下がったと感じれば勝手にブルっと震えたり、鳥肌を立たせたりすることで筋肉を使い勝手に体温を上げて元の体温に近づけようと調整する。

そうやって人の体は勝手に恒常性を保つようにできている。
なので恒常性を保てなくなったときには何かしら体に不調が出る。

さらに、私が教わっている
動作学の中にはBPSモデルという考え方がある。
我々人間はBio(肉体的)、 Psycho(心理的)、Social(社会的)という
3つのバランスが崩れたときに身体になにかしら不調が出るといわれている。

その3つのバランスを崩すのが”ストレス”である。

私達は一人一人自分のストレスバケツというものを持っている。
生きているだけで、目で見たものや聞こえてきた音や声、どこからかする匂いなどあらゆるものがストレスとなり、少しずつストレスバケツに溜まっていく。
その溜まったストレスがバケツからあふれることでBPSのどれかが崩れ、
私達の恒常性を崩すきっかけを作ってしまう。

例えば、
仕事や人間関係でのストレス、
精神的なストレス(不安感、恐怖感など)、
身体的なストレス(睡眠不足、運動不足、栄養不足など)、
そういった何かしらのストレスを気づかないうちに溜め込んでしまい
気づいたときにはストレスがバケツからあふれ出し身体がなにかしらの反応として不調を出す。

よく『病は気から』と言われるが、
まさにそんな感じで身体は簡単に壊れていく。

生理学的な話をすると、
人はストレスを感じると脳から副腎皮質刺激ホルモンというものが出される。
そうすると副腎皮質刺激ホルモンは副腎を刺激し、刺激された副腎から全身にコルチゾルというストレスに抗うホルモンが出される。
コルチゾルが出ているときは身体は戦う体勢になり交感神経優位になるためずっと気が張っている状態になってしまう。


最近の例でいうと
新型コロナウイルスの影響で在宅ワークになり、
働く環境が変わったことで歩かなくなり(肉体的)、
自分も感染しないだろうかという不安な状態になり(心理的)、
この先の仕事とかはどうなるのだろうか(社会的)というように
BPSが乱れ体に痛みが出て整骨院に来られる方がとても増えた。

では、そういった状態にならないためにはどうしたらよいだろうか。

まず考えてほしいことはストレスをうまくコントロールして、
ストレスをためないように自分で発散させることがとても重要になってくる。

個人個人でストレス発散の仕方は違うと思う。
例えば
運動をしたり、
お散歩してみたり
ショッピングに行ったり、
映画を観たり、
公園でのんびりしたり、
リラクゼーションに行ってみたり、
自然のあるところにでかけてみたりするのもいいと思う。

とにかく自分のストレス発散法をみつけてほしい。
それを探すことができれば自分のBPSが崩れそうになったときに
自分でどうにか耐えることができるはず。

人が健康を保つためには休養、運動、食事という3つのバランスが必要である。
その中に自分なりのストレス発散法を入れることでBPSのバランスが良くなり、さらに恒常性も保つことができるようになる。

日中に全力で仕事や運動で動いて、
しっかりとご飯を食べてエネルギー補給して、
しっかり寝る。
そしてたまに自分にご褒美をあげる。

それが健康の秘訣だと思う。
そんなに難しくない。シンプルだ。

ちなみに私自身のストレス発散法は
まずしっかり寝ることです。
しっかり寝ることができれば起きている状態では脳が処理できていない
モヤモヤ感を睡眠中に整理して邪魔なものを取り除いてくれるからです。
だから翌日の朝からショッピングに行こうか、体を動かそうかと動きたいように動けるようになるんです。

少ない休日を有効活用するためにまずは脳の情報処理から!
ということで
皆さん、まずは
『寝ましょう!』
明日のパフォーマンスは今日の睡眠から!

では、またよろしくお願いします。

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