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では、なぜ命を奪うまでのことを体にしてしまうのか。
「生きるために睡眠は必要か?」
というラットを使った実験のことも紹介する。

単純にラットを眠らせない実験を行った。
すると平均して15日後にラットは死亡した。

また、寝ないということだけで
全く食べないということと同じぐらい早く死亡した。

さらに、レム睡眠(浅い睡眠)だけを奪うと
完全に睡眠を奪われた時ぐらい早く死亡する。
ノンレム睡眠(深い睡眠)だけを奪っても結果死亡するが、
それよりも45日ぐらい早く死亡した。


眠らないラットは
眠っているラットよりもとても多くご飯を食べる。
だが、眠らない間にどんどん体重が減っていく。

眠らないラットは
自分の体温をコントロールできなくなった。
眠らない時間が長くなるほど体温が下がっていった。

私たち人間を含む哺乳類は
恒常性を維持するために
身体がしっかりと機能する体温の範囲が狭い。

この範囲を超えて体温が上下し過ぎると死に近づく。

哺乳類は体温が下がると体内の代謝率を上げて対応する。
エネルギーを燃やして熱を生み出し、
脳や身体の温度を上げて体温を保とうとする。

しかし、睡眠不足の状態ではこれを補えなくなる。

また、睡眠不足になると見た目が大きく変わる。
身体中は肌がぼろぼろになり、
尻尾や足も傷だらけになり、
免疫機能もまともに働かなくなり、
弱いばい菌にもすぐに感染してしまう。

劣化したのは見た目だけではなく、
死後の解剖によって
あらゆる内臓や組織が破壊されていたことが分かった。

肺には液体がたまり、
胃の中にはあちらこちらに潰瘍ができ、
肝臓・脾臓・腎臓などはサイズも重さも減少していた。

ストレスと感染に反応する副腎はかなり大きくなり、
そこから分泌されるストレスホルモンの量が突出して増えていた。

なぜこのような状態になったのか。

死の原因は敗血症という血液の病気だった。
バクテリア(細菌)による感染症が血流とともに全身をめぐり、
身体の全てを破壊する。

ただし、
感染の原因は外からやってきたバクテリア(細菌)ではなく、
自分の腸にいたバクテリア(細菌)が犯人だった。

睡眠が不足することで
自分の体内に普通に存在するバクテリア(細菌)も
防げなくなるぐらい免疫力が下がっていくことになる。


このことを読んでどう思いますか?

寝ないだけで起きること。

やっぱり疎かにできない。

私自身も改めて睡眠について考えていきたい。

これを読んで
「ちゃんと寝よう」と
思ってもらえたら幸いです。


今回まではなんか怖い話をしました。

次回からは「睡眠」についてしっかり書いていこうと思います。

なので

ゆたしくうにげーさびら。
(よろしくお願いします。)



※実験の内容は「睡眠こそ最強の解決策である」という本より抜粋しています。おすすめの本なので興味があれば読んでみてください。

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