見出し画像

記述研究所のテキスト 03


採点者に伝えよう

記述は図面では表しきれない設計意図を補足説明するためにあります。
記述内容を伝えるべき相手は、これを読む人、すなわち採点者です。
プランが正しくとも、その内容を正しく記述できず、採点者に伝わらなければ得点できません。

折角の良いプランであっても、文章表現が拙いために足を引っ張られてはもったいないです。
今回は、解答を読み手に正しく伝えるためにすべきことを説明します。

3W1Hを意識しよう

普段、文章で相手に自分の考えを伝える際、意識しなければならないこととして、5W2Hがあります。

1  When [いつ]
2  Where [どこで]
3  Who [だれが]
4  What[なにを]
5  Why[なぜ]
6  How[どのように]
7  How much[いくらで]

この内容を記述に当てはめてみます。5W2Hのうち、記述でほとんど使わないWhenHow muchを除きます。また、Whoは解答者の「あなた」であるため省略した3W1Hを使います。

経済性に配慮を求められた際には、How muchではなく、Howに含めます。

3W1Hの例 

3W1Hを考えながら解答すると、設計意図が正確に伝わります。
どれかが欠けていると、説明不足となるかもしれません。
記述の勉強をする際には、意識してみてください。


記述で解答すべきこと

記述の解答は何を書く

記述で解答すべきことは「採点者に対して、自分が設計時に考えたこと、工夫したこと」です。
図面で表現しきれない部分を文章で補足説明します。

自分の考えや知識を伝えれば良いだけではありません。相手(試験元)が求めていることを答えなければなりません。

どれほど高度な知識を披露したとしても、求めていない解答には採点者が得点を与える事はありません。


得点に結びつかない解答

採点者に伝わらない解答は、いくつかの典型例があります。
もし、あなたの解答がどれかに当てはまるようであれば、早めに修正しましょう。

解答したものは放置せず、時間を空けてから客観的に読み直します。
自分の文章の不備に気付く事は、かなり難しいことです。身近な人に読んでもらうと、新しい発見かあるかもしれません。

ここから先は

3,821字
この記事のみ ¥ 500