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三春大神宮祭礼2日目③地域を一つにする祭りの熱気に魅せられて〜長獅子を先祓いに神輿還御(福島県三春町)

10月7日(土)・18日(日)の2日間にわたり、おこなわれた三春大神宮祭礼も18日(日)夜の神輿還御でクライマックスを迎えました。

三春大神宮祭礼2日目午後の記事はコチラ↓

まずは神輿が鎮座する新町へ。新町は山中交差点を国道288号化粧坂交差点方面へ向かう一角にあります。夜はここからお神輿還御がスタート。

新町の皆さんは、お菓子の「昭進堂」さんのお隣の駐車場に集結していました。大神宮の神輿は鎮座されていましたが、各町内の神輿の到着はこれからのようでした。

こちらは、おたりまんじゅうで有名な「昭進堂」さん。昔、馬の「せり場」があったことを示す石標もありました(栗枕の看板の後ろ側です)

このまま新町で神輿還御のはじまりを待つか、山車が集結する役場周辺へ移動するか少々迷いましたが、各町内の神輿の到着はどうやらこれからのよう。山車が集結しているだろう役場周辺のほうが撮影向きかも?と思い、移動することに。

まあまあな距離を徒歩で移動し、役場周辺へ。車の通行が規制された路上や駐車場には、各町内の山車がずらりと並び、灯りをともした提灯がぬくもりある光を放ち、笛や太鼓の音色が響き渡ります。そのまわりには年配の方からお子さんまで、地域の老若男女が集まり、お祭りらしい賑わいを見せていました。

下の写真は、◯に八の提灯が揺れる八幡町の山車。小若の皆さんの赤い祭りはんてんが鮮やか。

こちらは昼にも追いかけた大町の山車。

◯に「あ」を描く提灯は、荒町。

……などと撮影していたら、神輿が1台道路を駆け抜けていきました。八島台の神輿だったよう。ほかの町内の神輿も次々と新町方面に向かいはじめました。いよいよ神輿還御のスタートです。

暗闇を照らす大町の提灯。

祭囃子が響くなか、山車を撮影していたら、山中交差点方面から横笛の音色が…!各町内の神輿を従えた大神宮の神輿の先祓いを務めるのは……そう、われらが長獅子……!

役場前で荒ぶる長獅子を見つめる人びと。

疾走する長獅子! 朝9時から夜まで、本当にお疲れさまでした。

町名を記した高張提灯を掲げ、長獅子を見守る人びと。

役場庁舎の窓からその様子を見守る三春駒……ん? 直立してる? この三春駒ははじめて見ました。検索したところ、町のマスコットキャラクターで、名前は「こまりん」のようです。

肉まん・あんまん、ビール・日本酒を販売していた大谷酒店さん。出店は大神宮の大鳥居前に数軒並んでいました(役場周辺に出したら、結構売れそうな気がする…)

ひとしきり荒ぶり、「まほら」前で休憩する長獅子ご一行様。天狗のお2人は何やら打ち合わせ中?

午前中白天狗のお面をつけていたは息子さんは、緑天狗のお面に変わっていました。お父さんは、長獅子の中かな……(中の人などおらん(;^_^)

中町公民館前。鮮やかな中町の山車。

中町の提灯は朱色が鮮やか。

お祭りを盛り上げた長獅子ご一行を日本酒でおもてなし。銘柄はやはり「三春駒」なのだろうか。

威嚇する(?)天狗さん。

三ツ角交差点のど真ん中で荒ぶる長獅子!
ひとしきり荒ぶり、ヨークベニマルや「なかまち蔵」方面へ、そして大神宮の参道へと向かいます。

蔵の海鼠壁に映える高張提灯。昔も祭りの日には、こんな光景が見られたのでしょうか。

蔵と高張提灯と荒ぶる長獅子!

休憩タイム。若者たちの間から「ここから神社まで最後の休憩かもしれないぞ」との声が…(まだ先は長い)

高張提灯を背後に荒ぶる長獅子と、その姿を見つめる人びと。

神輿還御も最高潮へ。先祓いの長獅子は会津屋食堂から大神宮の参道へ入ります。

赤信号までいい感じ

大神宮の大鳥居側から撮影。各町内の神輿や山車は大鳥居前で止まりますが、長獅子はこの後、この石段を上がり、神社の境内へ(さすがに駆け上がりはしなかった。夜だし…(;^_^)。大神宮の神輿はたぶん車で境内へ向かったかと思われます。

石段を登った長獅子は境内へと向かい、拝殿の鈴が激しく打ち鳴らされる中、神前を目指します。
照明が少ない上にそもそもフラッシュを持っていないため、静止画の撮影をあきらめ、スマホで動画を撮影しました。

境内の鳥居から拝殿までは、数10メートルほどだと思いますが、長獅子が荒ぶりまくり、ものすごい迫力でした(しかし、荒ぶりまくるためなかなか進まず(;^_^)
定点撮影になってしまいましたが、YouTubにアップしましたので、ご興味のある方はぜひご覧ください。

三春大神宮境内での長獅子最後の舞の動画はコチラ↓

ちなみに、長獅子に扮した新町の皆さんは、休む暇もなく、神社の神輿を担いで還御。御祭神の御霊(天照大神と豊受大神)は無事本殿に鎮座されました。

新町の皆さん、本当にお疲れさまでした! 長獅子を生き物のように見せる技と一体感に魅せられました。

もちろん、一体感はどの地域のお祭りにもあるでしょう。しかし、三春大神宮祭礼は、①観光化・商業化されていないこと②祭りをおこなう側も見る側もほとんど地元民ということなどから、純粋に「地域の祭り」という印象を持ちました。
その象徴が、複数の若者が操り、一つの生き物に見せる「長獅子」だったような気がします。

このお祭りの魅力を町外の方にPRして、もっとたくさんの人に知ってもらいたいような気も、暮らしはじめたばかりではありますが、一人の「三春町民」として、ひっそり楽しみたいような気もします。ちょっと複雑な気分かもしれません。

お祭りレポートは、これにて終了しますが、後日、今回アップできなかった(さすがに枚数多過ぎ)写真をアップしたいと考えております。そちらも楽しんでいただければ幸いです。


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