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たからもの(絵本原作)

⭐《ぼく》普通の男の子
⭐《王子様くん》お金持ちの家の男の子。外見はイメージしやすいように、典型的な王子様スタイル(もちろん本名ではない)

《絵》『ぼく』がビー玉を持っている手のアップ
 
 
これが ぼくの たからもの
 
ぼくは ビー玉を59個持っている
 
その中でも これが1ばんのお気に入り
 
色 大きさ もよう
 
どれを とっても 1ばんだ
 
 
《絵》『ぼく』、公園のベンチで『たからもの』を眺めている。そして王子様くんの登場。


王子様くん「なにを みているの?」
 
ぼく「ビー玉。ぼくのたからものだよ」
 


王子様くん「ぼくは ダイヤモンドをもっているぞ」

ぼく「ふーん、よかったね」
 (『ぼく』、本当に良かったねと思っている。ただし羨ましくはない)
 
《絵》王子様くん不満。そのまま自分の宝物を眺めている『ぼく』。
 

王子様くん「ルビーも持っているぞ」 

ぼく「ふーん、すごいね」
(本当に凄いと思っているが、やはり羨ましくはない)


《絵》王子様くん、更に不満。

『ぼく』宝物を眺めている。


王子様くん「ビー玉なんて ただのガラスじゃないか! ダイヤモンドやルビーのほうが すごいんだぞ!!」

ぼく「だれが きめたの?」
 (決してケンカ腰ではなく、純粋に質問している)

(王子様くん、何も言い返せない。不満Max)

《絵》『ぼく』、相変わらず宝物を眺めている。

 
王子様くん「ねぇ…」
(急に下手に出るような口調)

《絵》『ぼく』、ちょっとだけびっくりして、ビー玉から目を離す


王子様くん「そのビー玉、ダイヤモンドと こうかんしない?」

 ぼく「えー!? いやだよ」(困っている)

 

王子様くん「ルビーもあげるから」

ぼく「ダメだよ! ほんとうに ダメ!!」(かなり困っている)


《絵》王子様くん号泣。『ぼく』はオロオロしている。


●そして……

ぼく「しかたないな。よかったらウチへおいてよ」


《絵》『ぼく』泣いている王子様くんの手を引き、自分の家に連れて行く。

《絵》『ぼく』の部屋 王子様くんに、58個のビー玉が入った箱を見せる。


ぼく「この たからものは あげられないけれど、このなかの ビー玉なら 1つあげる」 

《絵》王子様くん、箱の中から、『お気に入り』を探す。

《絵》探す

《絵》まだ探す……


王子様くん「これだ! これがいい!!」


《絵》ページいっぱいに王子様くんの笑顔


《絵》帰り道。王子さまくんを送る『ぼく』

王子様くん「あのね、さっきはごめんね。それからありがとう。ぼくだけのたからもの たいせつにするよ」


《絵》ぼくも笑顔


《絵》後日、公演のベンチでそれぞれの『たからもの』をうっとりと眺める2人の姿。

 王子さまくん「ぼく このいろと もようが きにいった。よくみると きみのビー玉よりキレイだぞ」

ぼく「うん、うんよかったね。キミだけの たからものが みつかって」


おしまい

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