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【10月号】EXITがアニーに!? 見取り図、ニューヨークらが“ネタ完コピ”で個性大爆発『わちゃフェス2020』

9月27日(日)、若手劇場の東阪3劇場(大阪・よしもと漫才劇場、東京・神保町よしもと漫才劇場、東京・ヨシモト∞ホール)がコラボした10時間のオンラインフェス『わちゃフェス2020』が開催されました。

数多くのリレー企画や対抗バトルが開催された中、一際注目を浴びたのは目玉イベントのひとつ『完コピネタ』企画。こちらは、各劇場の代表芸人3組が、他劇場の人気芸人のネタを完全コピーして、ネタブロックで披露するというもの。それぞれネタはもちろん、衣装まで工夫を凝らして漫才を熱演しました。

見取り図_EXIT完コピ

EXIT風漫才に何かが足りない!?

EXITの漫才を披露したのは、よしもと漫才劇場代表の見取り図(盛山晋太郎、リリー)。

くるくるパーマのカツラやジャージなど、彼らなりに“パリピ風の装い”に寄せた服装で登場します。2人は声を揃えて「しんたろー。と、リリちぃで、EXITです。シクヨロ~!」とチャラく挨拶。オレオレ詐欺を軸としたネタで盛り上げ、ブリッジ的に「イェーイ!」「ポンポンポ~ン!」と“ブチかまし”て会場を爆笑の渦に巻き込みます。

そんな中、2人が舞台をところ狭しと走り回る一幕も。しんたろー。は「EXITはこんなに走り回らなくね?」とツッコミを入れていました。

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ネタ終了後、次のコーナーに控えていたさや香やネイビーズアフロが2人を迎えます。
リリちぃのカツラを見て「アニーやん!」と揶揄する面々。さらに「盛山さん(の衣装)は、ただの盛山さんやん! こんな時あるもん」と追いこみます。
しかし、見取り図はテンションを落とすことなく「『わちゃフェス』マジ最高におもしれぇ」「それ、間違いナイトプールパシャパシャ」「おあとがヒュイゴー」「あざまる水産よいちょまる」と声を揃えて実演。漫才中にこのやりとりが見られなかったため、出演者から「ネタでそれをせーよ!」とツッコミが。やり忘れた“くだり”が多数あることが発覚すると盛山は「うぁ~」と頭を抱え「プライベートで難波の駅前でやっとくわ」と謝罪していました。

ネタ終了後、月刊芸人が2人にインタビュー。見取り図にコメントを求めると、1ヶ月前から仕事終わりに稽古をしていたと語る盛山。人のネタをやると、自分たちのネタにも活かせられると利点があったと言います。リリーもスイッチが入ったように“兼近っぽい”動きを連発。「ほんまのこと言うたら全然できていなかった」と苦笑いしつつ振り返ってくれました。

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ネタを見た芸人たちにも話を伺いました。ネイビーズアフロ・皆川は「率直な感想なんですけど、めちゃくちゃカンペ見てたんで(笑)、完全にコピーできていなかったですね。出番直前の袖で、2人が『雰囲気でいくしかないな』って耳打ちしてはったのを聞き逃さなかったんですけど、ほんまに雰囲気でいってはりました……。でも(観ていて)楽しかったです!」とコメント。

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一方、さや香・新山は「ほんまひどかったですね」とポツリ。険しい表情を浮かべながら「許せないです。全然似てなかったんで。盛山さんはただの盛山さんやったし、EXITがいつもやっていることもやっていなかったし、彼らは普段飛び回ったりしないんですよ!」と不満を露わに。
さらに「僕、めっちゃEXIT好きなんですよ。ほんまにファンとして許せなかったですね……しばこかな。盛山さんボコボコにしよかな? ちょっと考えます」と鉄拳制裁も辞さない(!?)姿勢を見せていました。

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“完コピ”必須なのにオリジナリティを追及!?

ヨシモト∞ホール代表・ニューヨーク(嶋佐和也、屋敷裕政)はフースーヤの“カッコイイ医者”と患者のやりとりをベースとしたネタを披露。彼ら独特のネタをニューヨークがどう表現していくのか注目を集めました。
スタートは完璧にコピーし「ヨイショ!」もバッチリ。しかし、だんだんと雲行きが怪しくなっていきます。最終的にはオリジナルの即興のやりとりへと変貌。最後にはピスタチオが憑依し、会場は爆笑に包まれました。

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ネタ終了後、次の企画でMCをすることになっていたインディアンス(田渕章裕、きむ)が登場。田渕が「完コピでしたね~! フースーヤ来てくれたんかと思ったわ」とコメントすると、きむも「『オーマイゴッドファーザー降臨』見たかったなぁ~!」と返します。
2人は「面白かった。ニューヨークが(フースーヤのネタを)やるって、イメージがなさすぎていいな!」と感想を述べていました。

ネタを終えたニューヨークに感想を聞きました。
屋敷が「最初はカッチリ決めてあとはアドリブで自由にいこう」と決めていたと振り返ると、嶋佐も「フースーヤのあの感じね……全然難しかったね」とポツリ。
彼ら曰く、「フースーヤはめちゃくちゃやっているようで緻密に計算されている」とし「フースーヤ通りやったとこしか受けんかった」との言葉も。後悔交じりに振り返りながらも、お客さんのあたたかさに助けられたようで「楽しかったです」と答えてくれました。

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2人のネタを間近で見た芸人にもインタビュー。
蛙亭・岩倉美里は「『キングオブコント』と同じくらい面白かったです。フースーヤのネタは若さが必要なんだと思いました」と述懐。

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レインボー・ジャンボたかおは「ニューヨーカーの皆さんは感動的な(ネタだった)……。ニューヨークさんのエッジが最後(のくだり)に出ていましたね」と語ります。ここで、嶋佐が偶然通りかかると、ジャンボはすかさず「素晴らしい!」と拍手。ネタ中、嶋佐が咄嗟に出したオリジナルのギャグについて「(ファンにとって)“たまらん”とはこのことでしょう。クーッ!」と絶賛していました。

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完璧な“コウテイ漫才”で客席は爆笑

コウテイの完コピネタに挑戦したのは、神保町よしもと漫才劇場代表の令和ロマン(髙比良くるま、松井ケムリ)。
衣装、髪型、登場の仕方、さらにはおなじみの「べっぴんさんしかいてなーい!」「ズィーヤ!」まで、練習の跡が見えるやりとりを見せる2人。特に、普段は冷静にツッコミを入れるケムリが、下田真生のユニークな動きを模す姿には、観客も心を掴まれます。
コウテイの代表ネタ寿司屋を完璧にマスターするだけでなく、独特な言い回し、声の起伏など、普段の2人とは違うギャップに、会場は爆笑に包まれました。

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ネタを終えたあと、充実感いっぱいの表情で舞台に再登場した2人。
感想を求められると、くるまは「僕の中のコスモ、ギガ、メガ……君らの中の空想に入ってズィーヤ!」と大暴れ。
まだ役が抜けきれない彼らに対し、MCを務めたネイチャーバーガー・三浦リョースケは「絡み方もコウテイさんみたい」とツッコミを入れます。ネイチャーバーガー・笹本はやては「普通にネタが受けていた」と絶賛。
くるまは「ニューヨークさんがめちゃくちゃにやっていた。途中までフースーヤさんやったあと、全部飛ばして、屋敷さん顔真っ赤にしていた。(だから自分たちは)やるしかないって」と振り返っていました。

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こちらも令和ロマンに楽屋インタビュー。
ケムリは「ダンスの振り付けみたいに、“この動きをして、こうする”みたいな……使ったことのない脳みそを使いました」とコメント。
コウテイ2人共に声が高かったと振り返ったくるまは「喉の負担がミスチル歌ったあとみたい」と例えます。
普段自分たちのネタ合わせは、ほとんどしないそうですが、コウテイのネタはみっちり練習したそうで「疲れました」とすべてを出し切った様子。

自分たちは全力でやりきったにもかかわらず、ニューヨークはフースーヤのネタにオリジナリティーを注入したためか「照れながら『ヨイショ!』とかやっていて、あのあと俺らがちゃんとやるの、めっちゃ恥ずかしかった」と振り返りました。

彼らのネタを見た芸人にも話を聞きました。ぼる塾・きりやはるかは「私、コウテイさんのネタ大好きなんですけど、完璧に再現されていて普通に笑っちゃいました。私もマネしたくなりましたね。『ズィーヤ!』の人やりたいで〜す」と笑顔でコメント。

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ネタブロックでMCを務めた笹本は「完璧でした。“今を生きるんだ”みたいな感じで照れが一切なかったですね。“令和ロマンがコウテイさんのネタをやっている”っていう笑いではなく、“コウテイさんの漫才のネタ”で受けていたんで、素晴らしかったです。たますぃー!」と語ってくれました。

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ライター/浜瀬将樹




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