チョコの数の差は10倍！ “求道者”と“理解者”のコンビ・ダイヤモンド
2月といえばバレンタイン！ というわけで、「バレンタイン緊急企画」を開催いたします。月刊芸人が自信をもってお薦めする「2021年絶対くる！ NEXTイケメン芸人」を連続企画でお届け。外見、内面、もちろん面白さも含めて、ネクストブレイクの呼び声高い若手たちをご紹介します。第一弾は∞ホールから、今年の『おもしろ荘』優勝で注目の集まる、ダイヤモンドが登場です！
「月刊芸人」編集部より：「2021年『おもしろ荘』優勝コンビです！ 今年は、同期のニューヨークに負けない活躍を見せてほしい！ という希望を込めて登場してもらいました」
Q：バレンタインの思い出は？
野澤：小学校2年生くらいのときにクラスの女子からもらいました。それ以降、大人になるまでもらった記憶がないです。
小野：幼稚園の年少から、もらえなかった年がないですね。高校のときに付き合ってた女の子がチョコレートケーキをホールでつくってくれて、一度に食べきれなくて半分くらい残してたら父親が全部食べてました。
Q：今まで最高でいくつチョコをもらった？
野澤：10個……も嘘だな。そんな人気あった時期ないな。
小野：これで俺がめっちゃ多かったら嫌な感じせん？
野澤：しないだろ、別に。俺、最高7個かな。
小野：じゃあ僕70で。
野澤：70！？
小野：前のコンビのとき、バレンタインに単独ライブをやったんですよ。そのときにプレゼントも合わせたら70個くらいもらいました。持ちきれなくてタクシーで帰ったもんな。今は見る影もないくらい人気ないです。
Q：バレンタインデートをするならどこで何する？
小野：外に出るのが好きじゃないので、家ですね。
野澤：デートなんか全然してないな。メシかなぁ。焼き肉。ラーメン。
Q：好きな女性のタイプは？
小野：芸人に理解がある人。彼女とデート中でも、先輩に誘われたら絶対そっちに行くのでそういうのを許してくれる人じゃないと無理ですね。
野澤：ポジティブな人。自分がネガティブな部分もあるからポジティブであってほしい。「いいじゃん、気にすんなし」って。
小野：ギャルじゃん。
野澤：というか、俺のバレンタインの話なんか誰も興味ないでしょ。小野のが聞きたいだけでしょ。
Q：憧れの芸人は？
野澤：ダウンタウンさんと板尾さん。
小野：僕はマヂカルラブリーさんと囲碁将棋さん、あとグランジの大さんです。
Q：自己PRを一言
野澤：衣装と髪型。ゼブラロン毛野郎だったってことだけ覚えておいてほしいです。
小野：僕はそんな野澤の良き理解者ってことがいちばんの強みですかね。
野澤：それ、強み？（笑） 俺が理解されない人みたい。
小野：理解されなくて死んでいくんだと思うんで、良き理解者でいます。
Q：2021年の目標
小野：M-1決勝です。
野澤：全部です。R-1、キングオブコント、M-1。
小野：全部を何？
野澤：全部獲る。
Q：休日の過ごし方
小野：飲酒とボートレースです。
野澤：うーん……何してるかな……。
小野：お笑いでしょ。
野澤：お笑いです。
小野：キモいやつだよ、「休日の過ごし方：お笑い」って。
野澤：でもそれ以外してないからな、本当に。お笑い見てるかネタ考えてるか。でもここで「お笑い」って言ってるやつヤバいな。
Q：今ハマってること
小野：入浴ですね。外出られないでお酒飲まないし、毎日2時間くらいお風呂入ってます。
野澤：最近は料理ですね。ルームシェアしてるので、餃子焼いたりして振る舞うのが好きです。
小野：たしかに、家に行くとすぐ腹減ってるか聞かれるときある。
野澤：人が喜ぶ顔が見たいんで。
小野：お笑い芸人の原点だよね。
野澤：だから結局、お笑いです。
小野：ハマってることは「お笑い」でした。
――『おもしろ荘2021』（日本テレビ／1月1日放送）優勝おめでとうございます。毎年オーディションは参加されていたんですか？
小野：毎回最終まで残ってダメだったんで、去年末も「今年もダメなんだろうな」って思いながらやってました。
――それが今年は出演のみならず優勝までたどり着いたわけで、過去の年とは何が違ったと思いますか？
小野：ついに時代が追いついたか、ってことですよね。
野澤：正直、やってることは何も変わってないもんな。
小野：ちょっとずつ成長してるのかな。
野澤：それか、並んでたら順番が回ってきただけ。
――『おもしろ荘』は優勝してすぐめちゃくちゃ仕事が増える人と、そうではない人が歴代いると思います。ダイヤモンドさんは状況としてはどうですか？
小野：今のところ、ネルソンズさんみたいになりそうです。2連覇したのに「そうだっけ？」って言われる感じ。
野澤：ネルソンズさんみたいになれたらいいけどな。
小野：でももともとが仕事なくて自分たちで探して外のライブ出てたんで、そのときに比べたら全然増えてて、めちゃくちゃありがたいですね。
――外のライブに出てるのもそう思う理由の一つかもしれませんが、あんまり吉本っぽくないと言われませんか？
小野：めちゃくちゃ言われます。
野澤：なんでですかね、こんなに好きなのに。
小野：たぶん、吉本でちゃんと劇場に出てやってる人たちって、お客さん全員を笑かしたいから万人受けすることがだんだんわかってくると思うんですよ。でも僕らはピンポイントしか笑かせないし、それを平気でやっちゃうところじゃないですかね。それこそ他事務所のお笑いライブって寄席じゃないから、お笑い好きな人がわざわざ探して見に来るわけじゃないですか。そこにウケるネタをつくると思うんですけど、僕らもそっちに近いです。客層に合わせた作り方とかができない。
野澤：嫌いだもんね、前説とかも。
小野：嫌いっていうか、できない。普通にネタやるより前説のほうが緊張しちゃいますね。
――芸歴的には任されても全然おかしくないのでは。
小野：僕は昔はやってたんですけど、やらなくなったら全然できなくなっちゃいました。で、野澤は前のコンビのときからずっとトガッたことやってたんで、任されることなんてなかったよね？
野澤：そうね。「どうもー！ みなさん、拍手してくださーい！」とか言うのが恥ずかしくてできない。老若男女笑わせるとなると、めちゃくちゃ明るい自分をつくらないといけなくて、嘘の自分になるから恥ずかしいんですよね。
小野：だから、紳助さんと同じ考え方ですね。同年代の男を笑かせたいっていう。
――お笑いが好きで来てる人を笑わせようとしてる感じはありますよね。
野澤：自分がそうなので……自分がただお笑いが好きな男だから。
小野：野澤はたぶん野澤が笑わないことをやりたくないんですよね。……いまだいぶキモかったな、俺。野澤の気持ち代弁してるの、めっちゃキモいな。
――さすが一番の理解者です。
野澤：俺はそう思ってないかもしれないのに。
小野：うわ、逃げてるやん。
――ただ、「嘘の自分が恥ずかしい」とはいえど、売れていく過程ではそれをやらなきゃいけない場面もあるんじゃないでしょうか。
野澤：あると思います。というか、やってた時期もあるんですけどウケないんですよね。まず根本的に向いてない。
小野：向いてないですね、特に野澤くんは。適材適所でやっていけばいいでしょう。
野澤：こんなに人がいるんだから、みんなを笑わせるのに向いてる人がみんなを笑わせればいいです。
――お二人の同期には売れっ子や人気者も多いです。ライバルや、気になる存在はいますか？
小野：同期だったらいぬです。一緒に売れたい。
野澤：ずっと一緒だからな。
小野：いま売れてる同期よりいぬのほうがおもしろいですしね。あ、ニューヨークはおもしろいですけど。あと、こういうときに名前出さないと怒られるんで、マテンロウの大トニーとビスケッティ岩橋の名前も書いておいてください。
野澤：後輩ですけどオズワルドとかダンビラムーチョとか、ずっと一緒に漫才ライブやってて僕らより早く結果出してて嬉しいです。「こいつより売れたい」っていうのはなくて、面白いって思う人とみんなで一緒に売れたいですね。面白くない人がいっぱい売れてるから。
小野：バレンタインの企画であんまりそういうこと言うなよ。
■ダイヤモンド
2017年結成。野澤輸出（左）、小野竜輔（右）のコンビ。
ダイヤモンドINFO
第一回ダイヤモンドとニッポンの社長vol.18
日程：2021年2月14日(日)12:40開場 13:00開演
会場：ヨシモト∞ホール(東京都)
出演者：ダイヤモンド／ニッポンの社長
漫進～彼らを表す渾身の一ネタ<4時間SP>～
日程：2021年2月16日(火)15:30開場 16:00開演
会場：紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYA(東京都)
出演者：プラス・マイナス／おいでやすこが／マヂカルラブリー／すゑひろがりず／TEAM BANANA／インディアンス／鬼越トマホーク／ダイヤモンド／ダンビラムーチョ／ゆにばーす／オズワルド／ワラバランス／素敵じゃないか／ネイチャーバーガー／ナミダバシ／令和ロマン／ウエストランド(タイタン)／キュウ(タイタン)／演芸おんせん(マセキ芸能社)／他
ダイヤモンド×納言ツーマンライブ『ダ言』
日程：2021年2月27日(土)16:40開場 17:00開演
会場：ヨシモト∞ドーム ステージⅠ(東京都)
出演者：ダイヤモンド／納言(太田プロダクション)
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ライター／斎藤岬 撮影／越川麻希
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