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EXIT兼近Pが選んだ“泥水すすり隊”新メンバーは2年目の天草「芸人のためにネタを…」

EXIT兼近大樹がプロデュースする芸人ユニット『泥水すすり隊』(通称:泥スス)のプロジェクトが始動して約2年が経った。
「芸人の仕事だけで生活ができること」を目標に活動を続けている彼らだが、新たな動きがあったという。
今回、真相を探るべく、昨年12月にヨシモト∞ホールで開催されたライブ『-新生-泥水すすり隊7キロリットル~聖夜~』に潜入した。

新メンバーは2年目のコント師!

2020年1月、兼近の号令のもと、ネイチャーバーガー三浦リョースケ笹本はやて)、ブラゴーリ塚田裕輝鈴木大介)、まんぷくユナイテッド松下遼太郎狩野大)の3組が『泥スス』を結成。卒業の条件として、アルバイトを辞め、芸人の仕事だけでそれぞれ月収20万円、コンビで合計40万円以上を3ヵ月連続達成しなければならない。すでにメンバーから巣立ったコンビもおり、ネイチャーバーガーが2021年5月に、ブラゴーリが同年11月に卒業。見事に“芸人”としての地位を確立した。

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12月の『-新生-泥水すすり隊7キロリットル~聖夜~』では、新メンバーが発表されるとあって注目のライブに。まんぷくユナイテッドや5月に加入したサンタモニカポールマイム)はもちろん、卒業した2組もかけつけた。

イベントでは、11月に叶わなかったブラゴーリの卒業証書授与を実施。MCを務めた兼近が「おめでとう!」と声をかけると、大きな拍手に包まれた。

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その後は新メンバーが登場。これまで漫才師を中心に構成されていた『泥スス』だが、兼近Pは新たな一手を打つ!

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それはコント師の加入。『神保町よしもと漫才劇場』で活動する2年目のコント師・天草草野大輝天森)のメンバー入りが発表されたのだ。

まずは、ユニットに入る条件・アルバイト先へ退職の挨拶をすることに。草野は3年働いていた居酒屋へ、天森はフロント&清掃業務をしているホテルへと連絡。責任者から「そっち(芸事)で頑張ってほしい」「気にしなくていいよ」と温かい言葉をかけられ、改めて『泥スス』としてのスタートを切った。

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初期装備(Tシャツ・短パン)に身を包んだ天草のことを知るべくプロフィールトークがスタート。2人の本名が兼近と同じ“だいき”という共通点や、天森の特殊能力、元農業実習助手の草野のエピソードトークなどで大盛り上がりとなった。

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イベント終了後には兼近と天草のYouTube撮影も実施。ライブの振り返りはもちろん、浄水ちゃん(泥ススファンの呼称)へのメッセージも……。トークをする中で、ヨシモト∞ホールに立つのが2回目であることも明らかとなっていた。

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この様子はどろみずTVにて近日公開予定!


兼近の“ファンへの想い”を受け渡す

このたび、兼近と新メンバーの天草にインタビューを実施。話を聞く中で、兼近Pのアツい胸の内が明らかとなった。

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左から 天草草野大輝(以下、草野)/EXIT兼近大樹(以下、兼近)/天草天森

――卒業するメンバーも増え始めた泥スス。この2年を振り返ってみていかがですか?

兼近:めっちゃ成功だと思います。月20万円を3回連続で稼ぐってなかなかすごいことだと思うんですけど、別に泥水すすり隊じゃなくてもいっていたと思います。


――(笑)。いやいや、もちろん泥ススの活動も力になっていると思います。

兼近:「俺の成功だ」ってことにはしたいんですけどね(笑)。


――今回、新メンバーとして天草さんが加入しました。どういった経緯で選ばれたんですか?

兼近:毎回ほかのメンバーからの推薦で選んでいるんですけど、まんぷくユナイテッドとサンタモニカの推薦(芸人)が“どうした?”っていうものばかりで。何回も「このメンバーは違うでしょ」と返している中、唯一光っていた、って感じでした。

草野&天森:おー!

兼近:ドブの中の小さなメダルを見つけました。消去法でしたね。

草野&天森:消去法!?

兼近:(笑)。まずネタが良かったというのと、いろんな人から普段どんなことをしているのかを聞いて、いけるのかなって。


――天草のお二人は、選ばれたときどんなことを思われましたか?

天森:確かに“僕たちなんや!”というのはあったので、消去法と聞いて納得しました(笑)。

草野:泥ススに入っている先輩方は、賞レースで結果を残していますけど、僕たちは『キングオブコント』2回戦止まりで結果を残していないですし、吉本の給料も2万円未満。本当の泥水すすり隊なんですよ。

兼近:最高だね。でも、泥水すすり隊って、泥をすすっているわけじゃないからね。“泥水をすすっていきたい”っていう意味なのよ。本当に泥水をすすっているのは10年目を超えて(くすぶって)いる先輩たち。(天草は)まだ清水すすっているから。

草野:なるほど!

兼近:でも、俺からしたら(天草に)入っていただいたという感じですけどね。


――天草さんはコント師で、まんぷくさんとサンタモニカさん2組とは毛色が違いますよね。

兼近:そうなんですよ。ほかのメンバーって平場(ネタ以外のところ)が強い。でも、コント師って演技に入って笑いをとるじゃないですか。だから、個で取りにいくことがムズいと思うんですよ。そこを先輩たちと絡んで、力をつけてもらって、同期にも教えて広げてくれたら、後輩たちの底上げにもなる……ということで、2年目の天草を選びました。

天森:めっちゃ考えてくださってる!

兼近:(笑)。俺の時代には、10年目くらいの先輩たちと1、2年目の人たちが一緒にライブをやって、いろいろ覚えていくっていうのがあったのよ。今は劇場(∞ホールと神保町)も分断されてそういうのがないじゃん。だから若い子たちがキツくなってくるというか……。身内だけの変なクダリをやり続ける“悪しき風習”が張り付いている気がするんですよ。それを何とかしたくて。


――今日、兼近さんと初めてお会いしたそうですが、どんな印象を持ちましたか?

草野:さっき舞台のリハーサルで会ったときに、バラが入ってきたんかと思いました。

兼近:(笑)。そんなトゲトゲしかった?

草野:そうじゃなくて(笑)。“華がある”というか、“華が歩いてきた”というか。オーラでグッと押される印象はありました。

天森:(兼近は)スターじゃないですか。今日、“本当にスターに会えるのかな”って思っていたんですよ。入ってこられたときに“ほんまにおるんや!”って思いました。あとめちゃくちゃ顔が小さいですね!

兼近:長いけどね。器はデカいから(笑)。


――天草さんの強みやアピールポイントを教えてください。

天森:コントをずっとやっている割には、前に出ている方だと思います。

兼近:それ、ほかのメンバーも言ってたわ。

草野:神保町の前説って、だいたい漫才師さんがやることが多いんですけど、僕らコント師なのに作家さんから「前説いけ!」って言われてよくやっています。コント師として扱われていないところがあるので、そのあたりは強いのかなって。

天森:泥臭さみたいなところはあると思います。劇場のメンバーを入れ替えるライブで、僕たち最下位で入ったんですよ。いまもギリギリ残留を繰り返しているので。

兼近:いいね~。芸人ってザコ感出せば出すほど応援されるから。

一同:爆笑

兼近:“頑張っている感”と“ザコ感”。これは応援されるのよ。でも、俺は逆いくから。俺は“余裕感”と“簡単に売れました感”出すから。

草野:手のうち明かしちゃっていいんですか(笑)?

兼近:でもこれは失敗のパターン。芸人からは嫌われるし、お笑いファンからも嫌われるし、基本ダメだからね。どっちかというと、本当は苦労してなくても、苦労している感じで日々過ごすのが大事!とにかく“ネタ頑張ってます”とか自分の長所をひたすら発信していく。“うまくいかねーな”みたいな感じを出しつつ(笑)、誰よりも頑張っている雰囲気は出したほうがいい。それが応援されるキッカケになるから。

草野&天森:なるほど……。

兼近:あと、お笑いって観てくれる人がいないと成立しないから、ファンの人に感謝をし続けることが大事なのよ。「お笑い好き」、「漫才師・コント師カッコいい」ではやっていけないからね。芸人のため、作家のためにネタをやっているわけじゃなくて、ファンの人とか“お笑いにお金を払っている人”のための職業だと思っているから、そこはないがしろにしちゃいけないと思う。そこを忘れないでいると、営業で遠いところに行ったり、あまりお笑いを見たことがない人の前に行ったりしても笑わせられるようになるし、それがお笑いの裾野を広げていくやり方にもなるから。そのあたりは意識したほうがいいと思う。

天森&草野:ありがとうございます!

兼近:いまのめっちゃカッコよかったでしょ。これ、いろんなインタビューで擦ってから!

一同:爆笑


■泥水すすり隊INFO

泥水すすり隊とは…EXIT兼近大樹プロデュースの若手芸人ユニット!
ファン(浄水ちゃん)に支えられながら、 泥水をすすってでも芸事で生活出来るように日々奮闘中!
【メンバー】まんぷくユナイテッド・サンタモニカ・天草
【卒業生】ネイチャーバーガー・ブラゴーリ


■次回ライブINFO

『三代目泥水すすり隊@1ガロン~日の出~』
日時:
2022年1月19日(水) 開場20:20|開演20:40|終演21:40
会場:ヨシモト∞ホール(東京都渋谷区宇田川町31-2 渋谷ビームB1F)
料金:前売¥1,800|当日¥2300|有料配信¥1,200
※全席指定席
出演:まんぷくユナイテッド/サンタモニカ/天草
内容:EXIT兼近プロデュースユニット「泥水すすり隊」による定期報告会ライブ!新メンバーを迎え、サードシーズン突入!

【会場チケット】

【配信チケット】


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写真・文/浜瀬将樹
企画・編集/小林亜美


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