アウトプットしないってもったいないってよ

今回読んだ本は、樺沢紫苑『学びを結果に変える アウトプット大全』サンクチュアリ出版、2018年。である。

今まで、このようなちょっと言い方が悪いかもしれないが意識高い系の人々が読むような類の本はあまり読んでこなかった。
大学生の身分として、多くの本を読むようになってきた。自分だけそんな本を読んでいると周りからどう思われるのかということが気になってしまうものである。しかし、私の周りには新書を始め、いろいろな本を読む仲間がとても多い。これはとても恵まれたことだと感じた。一昔前は恐らく、大学生と言えば本を読む、といった印象であったのだろうが、最近は読書離れが進んでいる。そんな時代の中で、周りに読書(ノンフィクション)をする仲間が多いことは私の読書意欲をも向上させてくれている。

内容に入る。

アウトプットは前からも大切だと感じており、知っていることも多くあった。そこに関してはあまり触れず、特に印象に残ったところの気づきを書いていきたい。

1つ目は、勉強時の問題演習を「間違ってもいいから」どんどんするということだ。
この本で、問題を解くということは知識を使うということであるという説明がなされている。インプットをしてもアウトプットしなければ勉強した「つもり」で終わってしまう。そこで、問題演習は大切になる。
しかし、実際のところ問題を解くという勉強を取っていない人多いのではないか。問題集というと、間違うことが嫌だ、間違いたくないという完璧主義、などなど問題を解くことを忌避している人が多いのではないか。
そこの意識を変える必要があると感じた。間違うことは自分の成長に繋がるということをどうにか実感させなければならないのだろう。
教える、という行為も全く同じだ。自分が知らないから教えられないというが、それは自分の不足に気づくというフィードバックであり、その後に知識を入れるインプットを行い、それをアウトプットするというサイクルにできるため、とても重要である、と書かれている。
こういった効率の良い勉強の仕方って学校であまり教えられてないですよね。
テスト勉強の計画表は配って、計画を立てろだの、勉強しようだの教師はテストが近くなるというと思うが、実際にどう勉強したらいいのか、ということは子どもたちはあまりわかっていないのではないか。だから、間違った勉強の方法で勉強してしまい、いい点数が取れない、勉強が嫌いになるといった悪循環になっている側面もあるのだろう。
勉強の内容だけではなく、方法も教師は教授するべきであろう。
これは、プレゼンや発表の授業でも同じだろう。
発表内容に関しては注意深く指導しているだろうが、肝心の発表の仕方については、あまり深く教えられていないのではないか。そこも含めてアウトプットの要素には必要になってくる。
内面(内容)と外面(発表の仕方)の両方を重視する教育が必要だろう。

2つ目は、叱ると怒るの違いである。
叱るはFor you 怒るはFor me と説明があった。
つまり、自分の感情を前面に出すというわけではない。
しっかりと、フィードバックの視点で、具体的に指摘をし、どう改善していくのかといったところまで含めて行うことが重要である。
怒るという行為をしても何も生産性がなく、ただ単に怒る側の気持ちがすっきりと(するのかどうかは人それぞれ?)するだけであり、怒る側と怒られた側の関係性はどんどん悪化の一路を進むだけだ。
「怒る」ではなくて「叱る」の考え方、「今」ではなくて「未来」を意識した行動を心掛けていきたい。

3つ目は、気づきを「1冊の」ノートに残すということである。
日々の気づきをこの本にも書かれているが、私も意識的にしようと心がけている。しかし、それはいろいろな項目ごとに分かれていた状態であった。そこで、この本には、結局後で見返したときにどこに何があったのかわからなくなってしまうため、1冊にしたほうが良いと書かれていた。
これは、私も日ごろから感じているところである。時系列の方が、かえって考えの変化や、その時の情景が思い出しやすくなるのではないかと感じた。
これからは、基本1冊のノートに集約して、自分の考えや気づきを書いていきたい。
これもメモを取らないで「今」を楽に過ごすという考えではなく、メモというひと手間を加えることで「これから」を充実させていく行動を心掛けていきたい。


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