医学生生活(ドイツ)1ヶ月の支出まとめ。

こんにちは。geina100です。

今日は僕の一ヶ月の支出についてお話しをしたいと思います。

皆さんご存知の通り、ドイツの大学は大学の登録費を払うのみで授業料が無料です。(一部の州では半年に1500€授業料を納める必要がある大学が存在する。)

いくら大学の授業料が無料だと言っても、やはりドイツ留学を考える上でとても気になるのは具体的な留学費用だと思います。

僕が留学を決意した当時、ドイツ留学に関して具体的な情報がとても手に入り辛く、一体留学費用はどのくらいになるのか、もしくはドイツの学生生活では何に一番お金が掛かるのか見当が付きませんでした。

そこで今回、僕の質問箱に多く投稿された質問の一つ「ドイツで医学生をする僕が一ヶ月の間にどのくらいお金を使うのか」を具体的に公開しようと考えました。

もちろんドイツのどこで大学生をするのかによって生活費が大きく変わって来るために、今回は僕がどの州に住み、どの大学に通うのかまで具体的に触れながら一ヶ月の支出についてお話ししたいと思います。(西ドイツは、基本的に東ドイツよりも家賃や物価が高くなりがち)

大学の登録費

まず初めに大学の登録費について触れようと思います。

ドイツは半年ごとに事務手数料(電車、バス代金を含む)として200€から500€ほど大学に支払う必要があります。

そうなんです。

要するに、ドイツの大学生は基本的に電車やバスが州内全土無料になる場合があります(NRW州)。もしくは大学近辺の公共交通機関は大学の学生証を見せた場合に免除される事があります。(バイエルン州)

僕は西ドイツ、ノルトライン=ヴェストファーレン州の首都デュッセルドルフに住んでいます。そしてもちろん大学は、Heinrich-Heine Universität Düsseldorf(デュッセルドルフ大学)

この街はドイツの他の街と比べても、とにかく家賃が高い。

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写真は僕が街の中心に行き自分で撮りました。モダンな建物が好きな僕には、古い昔ながらの建物が連なるバイエルン州の街よりも、このデュッセルドルフがとてもよく合っていると思います。(写真は、高級ブランドショップが並ぶKönigsallee)

前置きが長くなりました。

僕がデュッセルドルフ大学に納める半年の事務手数料は311,43€です。(2020年10月)一年間でおよそ650€と言ったところでしょうか。

要するに1年間大学に納めるお金はこの650€のみ。それで僕はこの州内を移動し放題です。ケルン、ボン(元、西ドイツの首都)、ドルトムント、ミュンスターなど州内の有名な街が学生証を見せるだけで訪れ放題です。

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そして一ヶ月の具体的な支出。

結果から言ってしまうと、月に800€〜850€程です。

内訳

家賃270€

食費250€(約)

保険代104€

携帯代7,99€

ジム代金79€

交際費100€で合計810,99€

テスト一ヶ月前になると、交際費はほぼ0€になるので700€程しか出費が無いのですが、テストが終わると交際費が倍になるので(旅行に出掛けたり、クラブやパーティーに出掛ける為)、およそ平均して800〜850€としました。

家賃

ここのポイントは家賃です。

僕は大学寮に住んでいる為に、ドイツ国内でも家賃が高くて有名なデュッセルドルフに住んでいるにも関わらず270€と格安になっています。その為に大学寮に入りたい学生がとても多く、1年〜1年半待ちになっています。

もちろん僕もその一人でした。デュッセルドルフで大学周辺に一人暮らしの部屋を借りれば月に500€はかかるし、自分でインターネットの接続をしたり、家具を揃えたりしなければなりません。僕は合格通知をギリギリで貰った為(授業開始2週間前)に家を探す時間も無く、何件も入居を断られた挙げ句、大学寮も1年以上待ちだと電話で言われて大ピンチでした。

ところが、ドイツ人の友人に"医学生は授業開始も早く、合格通知の送付も遅くて家探しをしている時間もないから特別に大学寮を提供してもらえるはずだよ!"なんて話を聞いた為に、次は「医学生なんですけど、、大学寮空いてないですか?」と問い合わせしたところ、その場で部屋をゲットできました。(まぁ、これは運ですね。)

食費

食費に関してですが、僕の250€は正直なところ、お金がかかり過ぎです。おそらく200€以下で生活する大学生も多いと思います。僕が個人的に節約できるところは食費ですね。

でも毎日朝の8時15分に講義が始まり、毎日ゼミや実習がある為に家に帰ってくるのは16時過ぎ。疲れて料理をする気力も時間もなければ、日本の様にコンビニもありません。だからデリバリーをよく使います。(レストランは高いし、家から出掛けるのも面倒臭い。)学食もとても安いので(1回3€〜5€)デリバリーも使わず、自炊と学食だけで食事を済ませるのであれば月に150€くらいまで一ヶ月の食費を抑える事が可能です。(大学のピザなんか僕でも食べきれない程大きくて4€もしない)

保険代

そして保険代の104€。僕の健康保険会社は『TK(Techniker Krankenkasse)』です。これは学生であるからこの値段で加入できています。そして、個人の病歴や持病によっても値段が変わるシステムです。104€。。。多分僕は健康なので安い方なはず。でもこの値段よりも安くなる人もいるはず。TKは色々なサービスも豊富で、僕はこの保険会社のおかげでHPVワクチン(日本だと10万円以上する)を3000円程度で接種する事ができました。それに加えてメガネ代金も半額払ってくれる様なので、家庭医と相談してメガネを新しく作ろうと考えています。実際のところ、色々なサービスにも例外があって保険会社が「やっぱ費用を肩代わりしないよ。」なんて事が起こる事があるので、メガネを新しく作ったり、ワクチンを打ったりする前に必ず保険会社に一度相談する事をお勧めします。(まぁ、ドイツでありがちな"担当者次第"ってやつですね。)

携帯代

携帯代の7,99€はかなり安いですよね!!一ヶ月のインターネットは3GBで通話は1分で11セントです。僕がこの携帯を使っている理由は単純に安いからです。そして大学や大学病院にも速いWIFIがあるので自分の携帯のインターネットは全然使わないです。毎月1G以上余ってます(日本の様に翌月への繰り越し制度は存在しません。)僕の携帯会社はAldiです。スーパーマーケットのAldiでシムを買って携帯に挿すだけで使える様になりました。最近は複数の携帯電話を同時に所有し、犯罪を行う人間が増えた様で、犯罪防止の為に一回ビデオ電話で本人確認があるらしいですが、本人かどうかの確認をするだけなので何の問題もないでしょう。ただこの際に生年月日くらいはドイツ語で言える様にしておきましょう。

ジム代金

ジム代の79€。。。これはドイツにしては強烈に高い。僕のジムはデュッセルドルフにある「Holmes Place」です。



https://images.app.goo.gl/LTeqWvu4jUvsyfs6A


どうでしょうか?なかなか良い感じだと思うのですが、とにかく高い。ドイツの学生でここへ通っている人は少ないと思います。プールがあるのがポイントですね。それに加えて雰囲気も良く、とても清潔感があるので僕はこのジムでとても満足しています。とても安いジムもあるのですが、清潔感に欠けていたり、器具が壊れたまま何ヶ月も修理がされず、壊れたままになって放置されている様なジムもあるので値段だけで決めるのは要注意ですね。僕のジムには駐在員なんかもよく見かけます。

交際費

そして交際費の100€。社会人になったら交際費は100€なんかでとても収まらないと思うけど、勉強と課題、実習が忙しい医学生はきっとこの位が平均でしょう。そして、、日本の大学生と違ってお酒をガブ飲みする学生がとても少ない!!(医学生が特別だという事は無いと思います。)ドイツは16歳から合法的にお酒を飲む事が出来るので、おそらく高校生のうちに「ガブ飲み期」を卒業し終わる模様です。当時19歳だった同級生と一度そんな話をしたら、「そんな一気飲みだのなんだのは14〜17歳の時に散々やったからもう卒業したんだよ。」なんて返事が返ってきました。だから飲みに出掛けても3杯〜6杯ほどで解散になります。皆んな、自分が飲める量を良く分かっている様です。

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まぁ、テストが終わった後だけこんな感じで楽しいです。

まとめ

さて、今日は僕の一ヶ月の支出について見てきました。皆さんどう思いましたか?おそらく、思っていたよりもお金が掛かっていませんよね?

もし、日本の大都市圏以外で大学生をするのであれば、ドイツで大学生をするのと大して差は無いと思います。それに東ドイツであれば家賃やその他、物価が西側と比べて安い為に、日本で大学生をするよりも安い出費で生活する事が出来ると思います。しかし日本の場合、国立大学でも1年間に60万円ほどの学費を納めなくてはなりません。(僕も日本にいる時は地方国立大学に通っていました。)ドイツは基本的に学費が無料です。先ほど述べた様に学生証を見せる事で電車やバスなど公共交通機関も無料になります。(一部の州を除く)

コストだけで見てもドイツの大学へ通うメリットはありますが、それ以上にドイツの有名大学を卒業した場合、EU圏内のどこの国へ行ってもその学位がそのまま通用するという事も大きいです。僕も欧州のあちこちに出掛けて、その先で知り合うEU圏内の人間から「ドイツの医学部に通っているのか!それは凄い!!」なんて言葉をたまに貰います。

医学部に限らずドイツの大学の評価は欧州圏内で高いです。それだけ卒業も難しく、中退者もとても多いです。それでも挑戦する価値はありますし、コストも日本の大学へ通うよりもかかりません。しかもストレートで卒業するなら3年で学士を取得することが出来ます。(医学部は日本と同じで6年以上です。)

今回の記事が「ドイツへ留学しよう!」と考えている人の背中の後押しになったら嬉しいです。

Viel Glück.

もし、今後geina100の学生生活を応援してくださる方、この記事をおもしろいと感じてくださった方は、応援をよろしくお願いします。


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