ゲルニカ
ピカソの線というのは躊躇いがなく、勝者の傲慢といったものを感じるとジョン・バージャーが書いていましたが、それは主題のジャンル問わず発揮されています。
多くのキュビスム絵画や、その他20世紀前半の絵画を見てきましたが、輪郭線の勢いやソリッドな硬さに、滾る血といったものが伝わってきます。それだけパワーがあるということですが、《ゲルニカ》のような鎮魂や戦争の告発といった悲しいテーマにおいても、勝ち誇るピカソの線はアンビバレントに光るものがあります。
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