【位牌の気持ち】
ある御婦人が御主人を亡くされた。
御婦人はまだ若いのだが、愛する御主人一途な女性なので、端から再婚の考えなんて無くて、そのまま独りで生きていくんだと心に決めていた。
さて、葬儀も終って少し落ち着いてきた頃である。彼女はお寺に預けてあった〈主人の位牌〉を家に持ち帰り、「仏壇」を買って供養することにしたのだった。
やがて家には「仏壇」が設置されて、その中に〈位牌〉が入れられたのである。
ところが、2・3日経ったある日の朝のことであった。
御主人に挨拶しようと、彼女が〈仏壇〉の前に行ってみたら、奥に置いておいた筈の〈位牌〉が、1段下の手前の方に降りているのに気が付いたのである。
〈えぇ❓️おかしいなぁ・・〉
気のせいかなぁ❓️などと思いながら、彼女は直ぐに元の位置に戻したのだが、次の日の朝になるとまた1段下に移動しているのだ。
そんなことが暫く続いたのだが、その日の朝は更に信じられないことになっていたのだ。
〈位牌〉が完全に外に出ていたのである。
怖くなった彼女が、霊感のある知り合いの男性に相談を持ち掛けたところ、その男性が家に来てくれることになった。
やがてやって来たその男性は〈仏壇〉を一目見るなりこう言った。
「・・あぁ~奥さん、これ〈神棚〉ですよ」
「えっ❗️〈神棚〉❓️」
「はい、〈神棚〉です。どこで求められたんですか❓️」
「はい・・ホームセンターで買って来ました」
「はぁ・・ホームセンターでね・・あのぉ・・御主人、〈神棚〉には入り辛かったんじゃないでしょうか・・〈御位牌〉ですから、やっぱり〈仏壇〉でないと・・」
「・・そうなんですか・・〈神棚〉と〈仏壇〉って違うんですか・・だから出て来てたんですね・・」
「そうだと思います・・不思議なこともあるもんですねぇ・・」
・・・・・・・
これは実話だそうである。
(YouTubeチャンネル:ファンキー中村ゴーストコンテンツより引用)