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【優しい怪談師】

ファンキー・中村という〈怪談師〉がいる。

〈YouTube〉の怪談チャンネルはよく観るのだが、ファンキー・中村氏の〈Ghost Contents【ファンキー・中村怪談バラエティ】〉というチャンネルは、極く最近になって知ったチャンネルである。

動画では、向かって右側にファンキー・中村氏、左側には聞き手役のパウチ氏が座っている。パウチ氏は白人系と東洋人系のハーフっぽい顔立ちをしているのだが、話す日本語と精神は丸っきり日本人だ。

ところで中村氏の職業経歴が凄いのだ。例えば、バンドのドラマーを始めとして、車のレストア屋・DJ・運送業・土建屋:宅地醸成の請負業・ゴミ回収業・映画芸能関係の仕事などなど、どういう訳か、実に多種多様な職業を経験しているのだ。また、何かの事情があったのだろう・・少年時代から、北海道・沖縄・東京渋谷などを点々と引っ越した経歴を持つ人でもある。

さて、霊能力を持って生まれた中村氏は、小さい頃から多くの霊体験をしてきたという。その体験談や、彼に集まる人々から聞いた霊体験の話を、ライブ講演やYouTubeで披露しているという訳である。

ところが、彼の話す怪談は他の怪談師が話す怪談とは一味違っていておどろおどろしさが無い。なんて言えばいいのだろうか・・情があるというか、暖かみがあるというか、相当な怪談にも拘わらず、あまり怖さを感じないのである。涙を誘うような話も少なくない。

そして使う日本語が渋いのだ。彼の話の中には、例えばこんな言葉が自然な感じで出てくる。

しつらえる
矍鑠かくしゃく
八卦見はっけみ(占い師)
かくま
隠亡おんぼう(昔の火葬をする人)
城址じょうし城跡しろあと
御影石みかげいし(花崗岩)
作付さくづけ・刈り入れ
まつわる話
虹彩こうさい(目の玉)
動産(不動産ではない車などのこと)
貫通扉かんつうとびら(車両と車両の間の扉)
浴衣ゆかた丹前たんぜん
狸穴まみあな
付喪神つくもがみ

などなど、いきな単語がり気無く飛び出してくる。しゃべりもジェスチャーも上手い。視線の使い方がこれまた上手い。なのに気障キザな感じが一切ない。

そしても1つ付け加えるならば、沖縄に住んでいただけのことはある。沖縄弁が上手いのだ。沖縄名護市出身のジャーナリスト、我那覇真子さんの沖縄弁をよく聞いているので分かるのだ。

それに付けても語りの上手い中村氏である。顔も少~し似ているし?古今亭志ん生の再来だと言ったら褒める過ぎだろうか。

・・・・・・・

〈Ghost Contents〉のチャンネル登録者数は現在4.62万人だが、46万人いてもおかしくないチャンネルだと、僕は思っている。

以下に動画を貼り付けておくので、ご興味のある方はどうぞ・・・

(YouTubeより引用の動画)
https://youtu.be/kM0A8PtY-wQ

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