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【3大ヴァイオリン協奏曲】

〈3大ヴァイオリン協奏曲〉と呼ばれるヴァイオリン協奏曲がある。メンデルスゾーン・ベートーヴェン・ブラームスの3つの協奏曲だ。

この3曲は何度も聴いていたので、その魅力は早い時期から理解することが出来た。流石に〈3大ヴァイオリン協奏曲〉と言われるだけのことはあるなぁと感心したものである。

そんな魅力溢れるクラシック音楽なのだが、例え名曲と言われるものであっても、1度や2度聴いただけでは、中々理解が出来ない場合もある訳である。それでも聴き込んでいくうちに、徐々に好きになっていくというパターンが普通なのかなぁと思っている。

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ところで、チャイコフスキーの〈ヴァイオリン協奏曲〉に出会ったのは随分あとからであった。初めて聴くチャイコフスキーの〈ヴァイオリン協奏曲〉は、メンデルスゾーンでもなく、ベートーヴェンでもなく、勿論ブラームスでもなかった。それはロシアの薫りがする、如何にもチャイコフスキーらしい感じの協奏曲だったが、暫くの間は中々馴染めなくて、聴いていても余り楽しくはなかったのだ。

ところが例によって、何回も何回も聴いているうちに、その魅力にどんどんと引き込まれていったのである。

これは〈3大ヴァイオリン協奏曲〉にも負けないくらい素晴らしい協奏曲じゃないか❗️・・と、心からそう感じるようになっていた。

チャイコフスキーの〈ヴァイオリン協奏曲〉を含めて〈4大ヴァイオリン協奏曲〉と呼ばれていることを知ったのは、それから暫く経ってからであった。

以後、他の作曲家の色々な〈ヴァイオリン協奏曲〉を聴いてきた訳なのだが、シベリウスの〈ヴァイオリン協奏曲〉も大好きになったし、ブルッフの〈ヴァイオリン協奏曲〉の素晴らしさにも感動を覚えるようになったのだ。

だから最近では、シベリウスとブルッフの〈ヴァイオリン協奏曲〉を加えて、僕は勝手に〈6大ヴァイオリン協奏曲〉と呼んでいる。

因みに、〈ヴァイオリン協奏曲〉の作曲は難しいようで、特に交響曲的なスケールの大きな〈ヴァイオリン協奏曲〉では、オーケストラに負けないような、ヴァイオリンの機能を120%駆使した超絶技巧曲を書いたが為に、当時の有名なヴァイオリニストから「演奏困難な曲」というレッテルを貼られた協奏曲もあったようである。

だから、その都度ヴァイオリニストの助言を仰ぎながら、苦労して協奏曲を完成させた作曲家は1人ではないという。

そんな訳で、大作曲家と言えども、こと〈ヴァイオリン協奏曲〉に関しては、1曲だけしか作曲していない場合が、結構あるのだ。


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