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【青色キップ】

家内が帰ってきた。

ところが、なにやら憤慨している。訊けば進入禁止違反で捕まったんだという。

「んもぉ~っ❗️7.000円よ、7.000円❗️罰金7.000円❗️」

そう言うとクシャクシャになった青色キップをテーブルの上に叩き付けた。

「えぇ~っ❗️❓️どこで❓️」

「駅前のロータリーよ❗️義姉さん送って行ったのはいいんだけど、ロータリーの中は入っちゃダメみたい。隠れてたパトカーがウウ~~ッ❗️ってやって来てさぁ」

「あ~ぁ、そりゃ残念だったなぁ」

「そうよ❗️7.000円あったらスシロー行けたのにぃ」

「まぁ、事故ったりしたんじゃないから」

「んもぉ❗️腹立つなぁ❗️父さんだって、いっつもロータリー入ってたじゃん❗️」

「あぁ、入ってたなぁ。なんかバス専用ってのは知ってたけど、まさか警察が捕まえるとは思ってなかったなぁ・・あそこ公道か❓️」

3年間、無事故無違反を守ってきた家内である。この秋の免許更新で、やっと青色の5年になるのを楽しみにしていたのに、マイナス2点に7.000円の罰金まで付いて、それがパーになってしまったのだ。

先日、娘婿くんが車をブツけて落ち込んでいたことにいたく同情していた家内であったが、それはあくまでも娘婿くんのことであって、いざ自分がアクシデントに見舞われると、それこそ他人事ひとごとではないのであった。

可哀想なので、ハグして慰めてやった。

「よ~しよしよし❗️〈note〉のネタにしてやるから元気だせよ❗️」

「も~おっ❗️あと2ヶ月で5年だったのにぃ~~っ❗️・・・でも〈note〉のネタになって良かったね・・って、良くない❗️もぉ、とっとと罰金払ってきてやる❗️」

そう言って車に向かった家内であった。


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