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カスタマーサクセスの人材育成を成功させる4つの手法

 こんにちは!レクシエス株式会社の丸田です。
 今回は株式会社タイミー様(以下、タイミー社)で行ったカスタマーサクセスの人材育成の取り組みをご紹介します。タイミー社の特定法人事業部でカスタマーサクセスを推進する方々に今回の研修のご感想について伺いました。

(奥側の左から順に) 眞玉京さん:特定法人事業部 部長、竹内淳さん:特定法人事業部 リーダー、高野由紀さん:特定法人事業部 リーダー、朝生光さん:特定法人事業部 カスタマーサクセス担当

会社とサービスについて

 タイミー社は2017年8月に設立されたベンチャー企業で、2018年に現在のサービスの提供を開始しました。なんと5年目で社員数が900人を超える(2023年10月時点)日本で最も勢いのある企業のひとつです!
 提供している「タイミー」とは、スキマバイトサービスです。「働き手の働きたい時間」と「企業側の働いてほしい時間」をマッチングして人手不足を解消するサービスです。働き手にとってはスキマ時間を使って手軽にいろいろな場所で働くことができ、企業にとっては瞬時に人手を集めることができます。
 このサービスは、企業側がアルバイト採用のための求人広告を打つ、面接をする、様々な入社手続きをする、といった手間が一切必要なく、募集をかけたら早くてその日、その週に人が集まってしまいます。良い人が来たらそのまま無料で引き抜きも可能らしいです。実際CSカレッジでもイベント開催の時に利用させていただきましたが、数日で募集枠が埋まり、当日も良い人が来てくれて、面倒くさい手続きなども全くなく、本当に神サービスでした!

(出所:タイミーラボ、”https://lab.timee.co.jp/blog/tips/timee-service001”)

カスタマーサクセスの組織や活動について

 タイミー社はカスタマー「サポート」がインバウンドなお問い合わせへの対応を担っており、カスタマー「サクセス」が企業(雇用側)に伴走した支援を担っています。そして社内には役割に応じたいくつものカスタマーサクセス組織があります。その中で今回研修を実施した「特定法人事業部」は、1チームで超エンタープライズ1社を担当するという個社専属のスペシャリスト部隊の集まりとのこと!!
 カスタマーサクセスのチームは、あらかじめ顧客向けに中長期プランと目標値を組みます。それに基づき、顧客のサービスの活用状況を分析し、顧客のゴール達成に向けて何が足りないか、どう改善すればよいかを顧客に提案しているそうです。また、「人手不足を解消する」という従来のタイミーの価値を超えた価値を提供するために、顧客に伴走して、中長期のゴールを共に実現していくことを目指しています!

今回実施したカスタマーサクセスの人材育成の取り組みについて

 そんなタイミー社で今回レクシエスが実施した人材育成の施策を紹介したいと思います!各メンバーの能力のバラつきや属人化を解決し、全員がハイパフォーマーになることをゴールに、約4ヶ月間全3回に渡って研修を実施しました。

その中で、タイミー社のカスタマーサクセスの人材育成の成功に繋がった4つの手法がこちらです!

  1. ハイパフォーマーの型化

  2. CSM診断テスト

  3. 成長計画の作成

  4. 提案ロープレの実施

 まずはタイミー社にとっての「ハイパフォーマーなCSMとは何か?」の定義を揃えるべく、その構成要素を約120項目にわたって型化しました。

 その上で現状の各メンバーの能力値を可視化するため、その項目に沿ったCSMの能力診断テストストレングスファインダーの分析を実施。個々人ごとの能力の強み、弱み、特性、改善点などを一人ひとりフィードバックするレポートを提供しました。

 そして、各自に成長計画を書いていただきました。これは各メンバーが持つ1年後の目標と10年後の目標を言語化してもらい、「今タイミー社でCSMとして頑張ることが、自分の将来の夢にどうつながるか?」を明確にしたものです。そして1年後の目標達成に向けた業務遂行と能力UPのロードマップを策定していきました。こちらも一人ひとりに個別フィードバックすることで、計画の精緻化や視野の拡大を促しています。

 最後は、某大手企業様向けにタイミー社の提案を行うというロープレを実施しました。実は当日、本当にその企業様の部門統括の方をお招きして、各メンバーのロープレを評価していただくというスパルタなサプライズも用意しました(笑)

 以上の取り組みをまとめると、

  1. ハイパフォーマーの要素を型化してTo Beの共通認識を作り、

  2. その内容に基づいて個々人のAs Isを明確化し、

  3. その差分を埋めるための計画を立て、

  4. 実践を通じて自身の課題の解像度改善意欲を高める

という育成施策を実施しました!さて、結果はどうだったのでしょうか…?

 それでは、ここからタイミー社の皆さまの感想やBefore・Afterをインタビュー形式で伺っていきたいと思います!

研修実施前は、どのような課題感を持っていましたか?

朝生さん:特定法人事業部が発足して間もない時期で、各部署からメンバーを集めたばかりという状況でした。なので、それぞれのメンバーがどのレベルなのかが、把握できておらず、「メンバーのレベル感を知りたい」「現状を把握したい」と思っていました。
また特定法人事業部は、その性質上、メンバーには他部署よりも高い能力値が求められます。しかしチーム内での能力差が明らかに存在していました。なので、まずは全員の視座を一定のレベルに持っていきたい。そのような思いから、この度の研修をお願いしました。

様々な研修サービスやカスタマーサクセス支援の会社がある中で、レクシエスを選んでいただいた理由をお聞かせください

眞玉さん:2年前にも、カスタマーサクセスの研修を丸田さんにお願いしていたことがありました。その時のインパクトがすごく大きかったんです。
その研修で、「どれだけ顧客目線に立てるか。企業の中に入り込み、社員さんよりもその企業を理解した上で、サポートするんだ」という話を教えていただきました。それがとても印象に残っていて。
あと、タイミーの圧倒的なハイパフォーマーである朝生から、「丸田さんに研修をしてほしい」と名指しで要望がありました。それなら今度は、前回と同じ研修ではなく、CSMとしてのハイパフォーマンスを発揮することに完全コミットした研修をしてもらおう。そう思って、依頼しました。

今回の研修について、全体の満足度とその理由を教えてください

竹内さん満点です。これは本当に、率直な感想です。ハイパフォーマーについての理想像や目標を、明確化することができました。1年後になりたい姿、10年後になりたい姿、その姿になるための目標を、自分の言葉で明確にできたというのは、非常に大きな成果です。
また、今まで特定できなかった自分の成長課題を、研修によって特定することができました。
そして、「今のままではまずいな」という危機感を持てたところが、一番大きいですね。部内全員が、それを共通認識として持つことができました。

高野さん:私も満点だったと思っています。本当に、受けてよかったです。自分では言語化できていなかったCSMの根本を教えていただきました。CSMはどのように業務を行っていくべきか、大切なことは何か、メンバーと自分の間に共通言語を持つことができました。
今、「丸田さんに教えていただいたことを活かすには、どう動けばいいのか」と、建設的な会話ができるようになっています。

朝生さん:やはり、満点ですね。特によかった点は、現状のレベルを痛感できたこと。「全体的なレベルをいかに底上げしていくか」という意識を持つことができるようになりました。 今までは、プレイヤー視点で自分が結果を出せればいいんだと思っていた部分がありました。しかし、成長計画で将来自分がどうなりたいのかを考えた時、今よりも視座を上げて「自分1人ではダメだ。チームや全体的なレベルの底上げをしなければ。みんなが成長する環境を作らないといけない」と気づきました。

眞玉さん:私も、今回の研修は満点だったと思っています。メンバーの一人ひとりが、自分にどれぐらいの能力があって、現在地はどのあたりで、どこを目指さなければいけないのかを、明確に知ることができました。
CSM診断のレベル別にグループに分かれてロープレを行った時、全グループが同じところでミスをしました。我々がいかにプロダクトの強さに頼った商談をしてしまっているか、このことに気づかされました。
ポテンシャルは高いものの、基礎能力の部分がまだ弱いということに、メンバー自身が研修を通して気づけたので、今後の成長につながる非常にいい研修になったと思います。
また、印象に強く残っているのは、ハイパフォーマーになるためには、自分1人の力ではなく、周りを巻き込む力が必要だという丸田さんの話。私自身、今の立ち位置になるまでに、使えるもの全て使って実績を残してきました。その貪欲さが重要だということを、みんなが理解してくれました。

今回の研修を経て、特定法人事業部の中で生まれた変化があれば、教えてください

高野さん:特定法人事業部のメンバーの得意な仕事や苦手なこと、それぞれの性格や特性について、丸田さんに言語化していただきました。この人とはどういったコミュニケーションを取ればいいのか、どう話せば腹落ちするのか。それぞれの特性を理解することで、お互いを知るいいきっかけになりました。研修が終わって、本当にコミュニケーションが取りやすくなりました。
また、メンバーの成長計画を見ることで、「10年後にこうなりたいから、今こうしているのか」と合点がいきました。「先々の目標のためにはここをクリアしないといけない」という振り返りを共通の型として行うことができるようになりました。

眞玉さん:今回の研修を元に、今後、自分の成長だけでなく、担当顧客の成長計画も敷けるようになっていけると感じました。
担当顧客を今後どうしていきたいのかを考える。そこから、何が必要なのかを逆算し、一緒に目標を達成しにいく。この動きを明確にして、それぞれ質を高めていく強いカスタマーサクセスの基盤ができたと思っています。

これまでに受けてきた研修と今回の研修では、どのように違いましたか?

高野さん:今まで研修とは、インプットの機会だと思っていました。研修内でアウトプットの機会があったとしても、あまり腹落ちしないものになっていて…。自分の身になっている実感を得られませんでした。
しかし、今回の研修では、「自分自身がどうするか」に徹底的にフォーカスした内容となっていました。個人別にフィードバックをいただくことで、そのまま自分が今置かれている状況を振り返ることができる。その結果、何が他の人より得意で、何が他の人より足りないのかが、明確になりました。

眞玉さん:通常、研修というのは、同じ内容をみんなで聞くものだと思います。ところが今回の研修は、一人ひとりが自分の能力を把握することから始まります。どこに現在地があって、自分に足りないことが何なのかを起点として進んでいきました。受講者それぞれで、受け取る内容が大きく変わってくる研修でした。
みんな、自分事として受け取って、どんどん吸収していました。そこが、普通の研修との大きな違いです。
回を重ねるごとに解像度が上がっていく。そんな楽しみも感じることのできる研修でした。通常の研修よりもインプットできている量が多く、なおかつ、アウトプットの機会もあったので、学びが身についていく実感をその場で感じられる研修でした。

研修を経て、今後、タイミー社の特定法人事業部として取り組んでいきたいことについて教えてください

眞玉さん:まずは、社を代表するハイパフォーマーなカスタマーサクセス集団。この立ち位置に、早く特定法人事業部を持っていきたいと思っています。そして、タイミーには非常に能力の高いカスタマーサクセス集団がいることを、世の中へ示せるようにしていくこと。タイミーに入社すると、カスタマーサクセスとしての能力を一段引き上げることができ、自分の市場価値を高められる。そう認識してもらえるような強い部隊を作っていきたい。その先頭を走るのが、この特定法人事業部でありたいと思っています。

朝生さん:タイミーがカスタマーサクセス業界を盛り上げていきたいです。日本のカスタマーサクセス業界は、世界に比べるとまだまだ浅い。それは逆に、我々がこの業界でパイオニアになるチャンスでもあると思っています。10年後、20年後にタイミーがカスタマーサクセスのロールモデルになっていたいですね。

そんなタイミー社におけるカスタマーサクセス職の魅力を教えてください

眞玉さん世の中に新しい価値を生み出す最先端に、触れることができます。タイミーのカスタマーサクセスなら、顧客と伴走しつつ、今、日本が最も困っている労働人口不足の問題に取り組むことができます。日本全体を変えうるような役回りを担うことができる。ここが一番の魅力ではないでしょうか。
特定法人事業部で言えば、個社の抱える大きな課題を特定し、そこに対して、通常のタイミーの活用だけではないプラスアルファを提案して課題解決ができた時。このタイミングに、とても喜びを覚えます。

朝生さんタイミーを使って感動していただいたタイミングが、やはり一番嬉しいですね。タイミーは自由度の高いサービスなので、まだ誰もやったことのない新しい活用方法を、自分で作ることもできます。「こういう使い方はいかがですか?」「こういう使い方をすると、この課題が解決できると思います」と提案し、実際に使っていただき、それが成功した時。先方も喜んでくださるし、私自身も大きな達成感に満たされる瞬間です。

竹内さん:私は、物流企業様を担当しています。物流は日本のインフラであるため、24時間、誰かが手を動かさなければいけない仕事です。働き手が休めない、本当にやりたいことに取り組む時間が取れないといった潜在的な課題を、我々の支援活動によって顕在化し、課題解決できる。ここが、非常に大きな喜びになっています。
我々が支援する前には、誰もその課題に気づけなかった。その課題を解決するために伴走ができる。ここが、カスタマーサクセス活動の最も有意義なところだと感じています。

研修全体を通じて感じたことなど、皆さんからの感想やメッセージをお願いします

眞玉さん:研修を経て、「今回だけで終わりたくない」という思いが、非常に強くなりました。継続して3回の研修を行いましたが、ここから、4回目、5回目とさらに成長した姿をお見せしたいし、フィードバックの機会をたくさんいただきたい。また改めて研修をしていただきたいですね。

竹内さん:一言で言うと、「感謝」しかありません。実は私、目標設定をあまり重視していなかったんです。タイミーは、非常に変化が激しくて。目標を立てたところで、日々の業務がどんどん変わっていきます。ゴール設定などせずに、日々の変化に対応していけばいいと考えていました。
しかし、今回の研修を通して、1年後、10年後のありたい姿を知ることで、逆に今の業務内容が改善されるということを、強く感じました。研修で学んだことを無駄にしないよう、しっかりと日々の業務に転換していきたいと思います。

高野さん:ぜひ、継続開催を!同じ内容の再受講であったとしても、次に受けたら全く感覚が違うだろうなとも思います。特定法人事業部だけでなく、タイミーのカスタマーサクセス全体が抱えている課題でもあるので。全体の意識を上げていくためにも、ぜひまた開催していただきたいです。

朝生さん:「今後、最低10年間は研修をしてもらうぞ」と思いました。我々としてはレクシエスさんに今後とも頼っていきたいと、強く思いました。丸田さんがレクシエスを設立されて、こうしてタイミーとレクシエスさんと一緒にお仕事できていること、本当に感謝しかない。改めて、ありがとうございます。

採用情報(株式会社タイミー)

お問い合わせ先(レクシエス株式会社)

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