見出し画像

【現役フリーランスに聞いてみた#10】もっと自由な働き方へ!ソーシャルゲーム開発エンジニア

※本記事は、ギークスマガジンにて2015/11/30に公開した記事です。

読者の皆さんは、“フリーランスエンジニア”という言葉からどんな働き方をイメージするでしょうか?今「フリーランス」の働き方が注目されています。中でも、専門技術職であるエンジニアは、この働き方がマッチする職種です。

しかし、まだ実態を知れる情報は少ないのが現状です。フリーランスを目指すエンジニア、悩んでいるフリーランスエンジニアにとっては、リアルでもネット上でも「先輩」を探すのは難しいですよね。

今回は、現役フリーランスエンジニアにインタビュー。なぜフリーランスを選んだのか?何を乗り越え、何に気付いたのか?そして、この先何を目指すのか? 「先輩」たちの生の声をお届けします。

今回のフリーランスエンジニア S.Tさん

画像1

もともと組み込み系のプログラマを目指してプログラミングスクールに通っていたS.Tさん。今では、ソーシャルゲーム開発のエンジニアとして、大手上場企業の案件を担当しています。現在の仕事に就くまでの経緯や、働き方に対する価値観について探ってみました。

PHP未経験で一人プロジェクト

20歳になってから、大手総合電機メーカーで働いている地元の先輩からのアドバイスを受けて、プログラミングスクールに通い始めました。その頃は、オーディオ機器やエレベーターなどを開発する組み込み系プログラマになりたいと考えて、C言語の勉強からスタート。その後、プログラミングスクールでソーシャルゲームの開発案件の話を聞き、興味本位でその案件の面談を受けたことをきっかけに、現在の仕事に就くことになりました。

プログラマとして働き始めて2ヶ月目、S.TさんはWebアプリの開発経験が全く無いにもかかわらず、急遽、カードバトルゲームの開発をほぼ1人で任される案件が舞い込んできます。その案件は、LAMP環境で開発された既存タイトルの側替え。ソースコードのバグ修正から顧客対応、スケジュール管理まで、試行錯誤しながら作業を進めていきました。

「案件を引き継いでソースコードを見てみると、まともに動かないようなひどい状態。スクールではWebアプリ開発の勉強をほとんどしていませんでしたが、PHPのソースコードはなんとか読めることはできたので、バグをつぶしながら、PHPの書き方を覚えていきました。PHPを使ってみると、C言語とは違って型の宣言を行わなくてよいことや、ビット管理をしなくてもよいことに驚きました。」

自分がやりたいからやる

画像2

もともとゲーム作りを希望していた訳ではなかったため、入社早々にいきなり案件を丸投げされたときは、仕事を辞めることも考えていました。しかし、当時は一人暮らしをするための資金を貯める目的があり、体力的にも仕事を続ける余裕がありました。何より、案件を進めていくうちに、ゲーム開発の仕事が面白いと感じるようになります。目の前のタスクをこなすため、現場で実践的な知識・技術をどんどん習得していきました。

ギークスとの出会いは、開発パートナーのスタッフとして、新規ソーシャルゲームの開発案件に参加したこと。その案件で一緒に働いていたメンバーとは、プログラムを書くこと以外に共通の趣味がある訳ではありませんが、プライベートでもたびたび飲みに行く間柄になりました。これまでにPHPでのバックエンド開発の経験を積み、最近では、フロントエンドの開発も担当しています。

「会社を辞めて次に就く仕事について考えていたとき、正社員や契約社員で働くという選択肢は持っていませんでした。案件単位で自由に動けるような働き方を求めて、フリーランスの道を選択。後先考えていないと言われるかもしれませんが、”自分がやりたいからやる”という働き方を大事にしています。ギークスの案件に参加したことで、geechs job(ギークスジョブ)の存在を知り、フリーランスとしての案件もスムーズに受注することができました。」

攻めのソースコード

時々、何かが降りてきたかのように、コーディングに夢中になっていることがあります。ソースコードをガリガリ書いていき、行数が600行を超えたあたりで、一種の達成感や満足感を味わうようになりました。自分が作ったプログラムを実際に動かしてみて、思い通りに動いたときに得られる高揚感や気持ちよさ。その瞬間を楽しみながら、エンジニアの仕事を続けています。

S.Tさんが書くソースコードの特徴は、”ギュッ”と詰まっていること。誰にでも読みやすいソースコードばかりではなく、短縮構文を沢山使い、コメントアウトも必要最小限に留めておくことで、効率的で行数が少なくなるような書き方を意識しています。

「無難なコードよりも、攻めたコードを書くようにしているので、整理整頓されたコードではありますが、一緒に仕事をするメンバーから褒められたことはほとんどありません。今まで何気なくやっていた処理でも、いつもとは違うやり方にトライして、コードを短縮できたときは嬉しいですね。」

仕事においては、チームワークも大事にしています。新人のプログラマに対しては、なるべく分かりやすいソースコードを書いてあげたり、企画担当者が作業を効率化できるようなツールを作ってあげたり、周りの人たちが仕事をしやすい環境を作ることに労力を厭いません。モノをつくること自体を楽しみながら、日々の仕事に取り組んでいます。

自分が作りたいと思うサービスを形にする

画像3

プライベートでは、友人を巻き込んでスマホアプリ作りに挑戦しています。フロントエンドはUnity、バックエンドはLNMP環境(Linux+Nginx+Mysql+Php)。遊びの延長線上で、ユーザー同士がモノを売買できるサービスを作ってみることにしました。現在はUnityを使うためにC♯の習得に取り組んでおり、JavaとXcodeについても勉強中。今は、自分が作りたいと思うサービスを形にしてリリースすることを目標としています。

「プログラマの仕事を一生続けるつもりはありません。仕事をしていて面白いと感じていれば、40歳くらいまでは続けるだろうし、この仕事を続けることが本当に無理だと思ったときは、全く違う業種・職種の仕事を選ぶと思います。重要なのは、サービス・モノ作っていて自分が面白いと感じるかどうか。将来は、好きな場所で好きなことを続ける生き方に憧れています。例えば、山の中で自給自足の生活をするような(笑)。何か一つのことだけに特化した人間にはなりたくないので、プログラムを作るだけではなく、これから色んな事に挑戦していきたいです。」

<取材後記>
より理想的な働き方を求めて、会社員を辞めて独立を考える人も多いのではないでしょうか。これまでの知識や経験にとらわれず、”好きなこと”や”やりたいこと”を仕事にしていくことが、充実した日々を送る秘訣だと感じました。S.Tさん、取材撮影にご協力いただき、本当にありがとうございました!

\ ITフリーランスの働き方に興味がある方はこちら /


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?