パリ・オペラ座の日々1993~1994:12月2日 パリ・オペラ座「ピカソとダンス」③
12月1日
(雪)がまたも咳がひどくてFIAPをお休み。早く良くなりますように。(G)は普通に学校に行き、帰りはシングーとスンと一緒にカフェでおしゃべり。全部フランス語。その後オーシャンまで行き、フィルム、カセットテープ、果物など買い込む。最近はバスを上手く使えるようになったので、オーシャンに行くのも楽々だ。
カフェ 20F
カルト・オランジュ 416F
オーシャン 263F
オーシャン 212F
12月2日
日中は二人ともFIAPへ行き勉強。夜はオペラ座。(雪)の風邪がなかなか治らずバレエスタジオはご無沙汰。
ピカソとダンスの三回目。本日もほとんどキャストは同じ。でもだんだん楽しくなってきた。S女史によると、NHKのカメラが入って撮影しているとのこと。なんでも知ってる情報通だな。
市場 15F
カフェ 7F
カフェ 20F
マック 81F
「青列車」はディアギレフ率いるバレエ・リュスの後期のレパートリー。
台本:ジャン・コクトー
音楽:ダリウス・ミヨー
振付:ニジンスカ(ニジンスキーの妹)
衣装:シャネル
美術:ピカソ
「ランデ・ヴー」はローラン・プティの1945年の作品
脚本:ジャック・プレヴェール
音楽:ジョセフ・コズマ
美術:ブラッサイ
幕:ピカソ
衣装:マヨ
1993年に観た時にはよく理解できていなかったんですけど、すごい面子です。
ジャック・プレヴェールは映画「天井桟敷の人々」(1944年)の脚本で有名な詩人・作家・作詞家。音楽のコズマも映画音楽の大家で、プレヴェール+コズマのコンビは「枯葉🍂」を筆頭に古典的なシャンソンをたくさん共作しました。
イヴ・モンタンの歌唱で大ヒットした「枯葉」は、映画「夜の門」の主題歌なのですが、映画自体がこのバレエ作品にインスパイアされて製作されたそうで、「枯葉」のメロディーも「ランデヴー」の作品中の音楽が元になっているそうです。
美術のブラッサイは夜のパリを切り取った作品で著名な写真家です。ブラッサイの作品を基に描かれた、闇に浮き上がるパリの街角、階段の様子などが舞台上で重要な役割を果たしています。
いまこんな風に書けるのはネットがあるからで、当時はコズマ、プレヴェールは名前も知らなかったし、ブラッサイも写真家だな…というなんとなくの認識しかありませんでした。公式プログラムもフランス語だけですから、込み入った記述の部分はさっぱり理解できませんでした。インターネットが当たり前の現在とは隔世の感があります。
三つ目の演目の「三角帽子」については次回。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?