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パリ・オペラ座の日々1993~1994:8月14日 北欧旅行④「スウェーデン・マルメへ日帰り旅行」


8月14日

今日の宿がまた不安だったので、朝ロビーで尋ねたら空きアリで連泊することに。この北欧旅行は宿の心配ばかりしている。

駅前に行き、そこから港までバスに乗る。高速船で対岸のスウェーデンの町マルメへ。45分くらいの船の旅。お天気も良く気持ち良い。マルメではちょうど夏のフェスティバルを開催中で、あちこちにステージがあってすごい人出だった。みんなビールを飲んでいる。

少し時間が遅くなってしまったが、Lundという町まで足を延ばしてみた。どうということもない普通の街並みだったが、その静けさが印象的だった。とにかく歩いている人がほとんどいない。公園に立ち寄ってみてもポツポツと人影がある程度。自動車もゆっくり静かに走っているように感じた。これが北欧の本当の姿かもしれない。

夕方コペンハーゲンに戻ると、こちらもフェスティバルで賑やかだった。一度ホテルに戻ってから、がんばってチボリ公園に出かけて夜の遊園地を楽しんだ。チボリの中は夜10時くらいなのに、歩けないくらいの混雑でワイワイしてた。みんな楽しそう。

Tel代 3F
バス代 19F
船 196F
ホットドッグ&ビール 80F
コーヒー 9F
タコス 30F
電車チケ 100F
コーヒー 9F
マック 80F
ホテル代 550F
チボリ入場料 70F
スロットマシン 16F
水 14F


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マルメへ向かう船にて。海の若大将かよ…って感じの風情ですが(笑)


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このマルメ行きも、前日のロイヤル・コペンハーゲンの工場見学も、コペンハーゲン観光としてはド定番のコースです。ほとんど予備知識も無かったので、「地球の歩き方」に素直に従った行動でした。

対岸のマルメに到着しても、特別何かあるという感じでもなく、なんとなく町をブラブラして、フェスティバルの出店でビールを飲んでみたり。

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(野外ステージの上にちらっとMalmöの文字が)

夏が短い北欧ですからみんなウキウキして良いムードでした。

マルメはとにかく静かなことが印象的でした。スウェーデンで三番目の大都市なのですが、街も人もなにもかもが穏やかでのんびり。その印象は、電車で少し足を延ばしたルンド(Lund)という町でさらに強いものになりました。

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これはWikiからの画像ですが、まさにこの光景そのまま。午後の日差しの町を歩いてもとにかく人影が無い。角を曲がると…誰もいない…というのが繰り返されて、だんだん怖くなってくるほどでした。もちろん住人の方はたくさんいらっしゃるのでしょうが、成熟した福祉国家とはこういうものかと感じた瞬間でした。

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少し大きめの公園まで行ったら、ある程度家族連れの姿もあってホッとしました。ベビーカーを押しているお父さんを何人か見かけて新鮮に感じたことを覚えています。当時の日本ではまだまだ父親が育児に積極的なケースは珍しかったんだと思います。


1993年ですから、日本でスウェーディシュポップがブレイクする数年前です。1995年頃になるとカーディガンズの世界的なヒットをきっかけに、このマルメの「タンバリン・スタジオ」とプロデューサーのトーレ・ヨハンソンが大注目されることになりました。その後、カジヒデキ、原田知世、ボニー・ピンクなどがこぞってマルメでレコーディングを行い、たくさんの良い作品を残しています。


夕方コペンハーゲンに戻ってから、夜のチボリ公園に繰り出したのですが、その話はまた明日の日記で。


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コペンハーゲンの公園で

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