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パリ・オペラ座の日々1993~1994:9月22日 サン・マロ旅行②


9月22日

朝10時30分くらいに起きて、まずは城壁を一周散歩。潮はまだ満ちていて昨日歩いて行けた岩場の部分は全部波の中に消えている。お天気が良くて景色が素晴らしい。カモメがすぐそばまで寄って来たりして楽しい。

お昼ご飯は、ゴーミヨー推奨のお店まで行ってみたものの、昨日と似たような店構えなのでパスして、もうちょっと気軽なフリュイ・ド・メールのお店にする。79Fのmenuだったけど生牡蠣とか盛りだくさん、内容充実でとっても美味しかった。その後町のブティックなど練り歩き、(雪)がセーターを一枚購入。

夕方にもう一度海へいったら、やはり引き潮になっていて、昨日とは違う島まで歩いて行ってみた。夕方5時の列車で帰路に。サン・マロは本当に楽しかった。K君も大満足の様子でよかった、よかった。

昼レストラン 297F
雪セーター 398F
SNCF 816F
カフェ 40F


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サン・マロは本当に素敵な町なんです。パリからの一泊旅行を検討されている方がいたら絶対おススメです!


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じつはサン・マロは、僕たちが1990年の新婚旅行で訪れた地でもあります。航空券予約だけでパリに行って、帰国は英国からということだけ決めた気ままな旅でした。10日くらいの旅程だったので、パリで3日間くらい過した後、英国へは船で渡ろうよという話になりました。英国への航路がある土地は…?と地図を見てなんとなく決めたのがサン・マロでした。結果的にサン・マロでは素晴らしい時間が過ごせたんですけど、その後の船が大変だったんです(笑)


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(1990年の時は町中で水着を買って、この城壁の外の海水プールで泳ぎました。満潮になると水没するので海水で満たされてます)


さて船で英国へ…と船着き場に行ってみると、「高速船で英国まで一時間!」の看板がありました。「一時間って速いね~」「海峡部分は狭いからすぐなんだね…」なんて会話をして、いざ高速船に乗り込みました。乗客50人乗りくらいのこじんまりした船室には、双方の国での免税ショッピングを当て込んだオバちゃんたちがたくさん。もちろん日本人は僕たちだけです。

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いざ出発。ところが外洋を行く高速船は想像以上の揺れで、10分もしないうちに船酔いでグダグダに(+_+) 船室の窓が常に波で洗われるような激しい航海です。二人とも何度もトイレとの間を往復しつつ、たった一時間なんだからとにかく我慢だ…と耐えていました。ようやく船の速度が落ちて船着き場が近づいてきます。あ~~ひどい目にあった…とヨレヨレになって船外に出ると、税関のおじさんがパスポート、チケットを見て質問してきます。
「ウェイマス行くのね?隣の艀からすぐ船が出るから、急いで乗り込んで!」
「???」

そこでようやく今自分たちが居る場所が、「英国領」のジャージー島であることを理解しました。看板に書いてあった通り、たしかに一時間で英国に到着していたのですが、そこはグレート・ブリテン島からは遥か離れた小さな島(といっても、ちゃんと空港もあります)だったんです。

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ジャージー…?ああ…ジャージー牛乳のジャージー島かな?…なんて思いながら、押し込められるように乗り継ぎの高速船へ。ここからが地獄でした(笑) イングランドに到着するまでの4時間、人生で最悪の船酔いでした。不思議なことに同乗しているオバちゃん、オジちゃんたちはみんなケロッとして楽しそうに飲んだり食べたりしていました。あまりに衰弱する僕達のことを、みんなで心配してくれて、その親切でさらに居たたまれなくなったりして…。今だから笑えますけど、その時は本当に生きるか死ぬかみたいな感じで、ようやくウェイマスの港に降り立った時は立ち上がれないくらい疲弊していました(-_-;)

要するに、サン・マロから英国ウェイマスまでは「高速船で5時間」だったということです。そりゃそうですよね、一時間は早すぎます。ほとんどフランス語が分からないのに、計画性ゼロで動いたことをずいぶん反省しました。


サン・マロ行きは、そんな思い出の地の再訪の旅でもあったんです。

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