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パリ・オペラ座の日々1993~1994:10月30日 パリ・オペラ座「ジェローム・ロビンス」③


10月29日

(雪)は本日よりFIAPに通うことになった。午前中のクラスに出たらちょっと簡単すぎたということ。12時半にバスチーユで待ち合わせ。安いギリシャ料理でお昼ごはん。靴、アクセサリーなど見て回る。カッコ良いものが多くてあれこれ購入。とくに靴はとても良いのを手に入れた。

(G)は午後にFIAPへ。今日で終了の人が多く、来週はずいぶん人数が減りそうで寂しい。夜は二人ともずっと勉強。冬はやっぱり勉強だねという話をする。

ギリシャ料理 55F
雪の靴 599F
雪のアクセサリ 260F
カフェ 12F
カフェ 13F


10月30日

今日は朝寝坊。夕方(G)はFIAPの友達とベトナム料理を食べにベルビルまで出かける。韓国人×3、日本人×7人という組み合わせ。人数が多すぎてあんまり上手く話せなかった。マユコ、カシは今日でお別れ。オペラ座の公演があったので、早めに切り上げてみんなにサヨナラした。

今夜のオペラ座は、前回とほぼ同じキャスト、同じ演目。でも何度見てもすべて素晴らしい。En solでは毎回涙が出ます。

ベトナム料理 50F
ワイン 18F


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以前にも載せた写真ですけど、語学学校FIAPの学生証

実力的には妻の方がフランス語はずっと達者だったと思うんですけど、僕が学校へ通ってガリガリやってるのを見て、自分も行きたいと言い出しました。

10月末ですから、そろそろこのフランス長期滞在も終わりが見えてきた時期で、残りの期間をいかに有意義に過ごすかよく話し合っていました。旅行はもうずいぶん出かけたし、バレエは毎晩浴びるように観ています。パリはすっかり真冬のような寒さになってしまい、それならいっそ学校に通って思いっきり勉強しようということになりました。日本への帰国までの資金的な見通しもだんだんはっきりしてきて、数か月の学費は払えそうな目途が立ったのも理由のひとつです。

年末まではウィークデイは二人ともほぼ毎日FIAPに通って勉強しました。どんどん日が短くなって厳しい寒さの時期でしたから、学校に通うという選択はとても良かったと思います。連続して毎日通ったので交流も広がって、授業後はいつもカフェでわいわい語り合いました。韓国、コロンビア、ブラジル、ドイツ、デンマーク…いろんな国から集まってきてました。FIAPはお気軽な語学学校だったので、みんなたいしてフランス語が上手じゃないところがすごく良かったんです。間違えたってOK、遠慮することなくどんどん発言できました。スペイン人のフランス語の発音なんて、ほんとに笑うしかないというか…(笑) 母国語がアルファベット表記の国は、フランス語の綴りを全部母語の読み方で読もうとするから、もうメタメタです。Je pense que~が「じゅぺんすけ」ですからね(笑) ところがこれがフランス人の先生にはちゃんと通じるの。逆に僕達日本人が、発音記号に忠実に読もうと努力しても意外と聴きとってもらえなかったり。


ということで30日もガルニエ宮でジェローム・ロビンスのプログラムを。

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今日が3回目なので、3つ目の「グラス・ピーシズ」を貼っておきます。フィリップ・グラスの音楽がすべての作品。ストーリー的なものは一切無く、ひたすら音楽の視覚化に徹しています。でもロビンスの音楽に対する卓越した理解力・センスが伝わってくる素晴らしい作品です。

フィリップ・グラスのこのメカニカルな音楽をさらっと生で演奏しちゃうオーケストラにも感動しました。こういうのオケでやるんだ!?って。クラッシック音楽に精通してる方なら当たり前なんでしょうけど、僕達にとっては新鮮な驚きでした。

これたぶんパリ・オペラ座です。全編観れるのってすごいです。未見の方はぜひ。

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