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N-046 小便小僧

石膏像サイズ: H.60×W.27×D.17cm(原作サイズ)
制作年代  : 1619年
収蔵美術館 : ベルギー・ブリュッセル・グランプラース広場
作者    : ジェローム・デュケノワ(Jérôme Duquesnoy l'Ancien 1570 ?-1641 ?)

1619年にフラマン人(ベルギー、フランス北東部)彫刻家のジェローム・デュケノワにより制作された作品「小便小僧(Manneken Pis)」です。ブリュッセル中心部にあるグランプラースの噴水に設置されていますが、屋外であるため度重なる盗難、破壊にさらされてきました。1965年にはオリジナルブロンズ像が盗難されてしまい、現在はレプリカが設置されています。

彫像の由来には諸説ありますが、①12世紀に当時の幼い王を戦場の兵士を鼓舞するためにゆりかごに入れて木に吊るしていたところ、敵軍にむかって小便をし味方軍を勝利に導いた。②侵略軍が城壁を爆破しようと仕掛けた爆弾の導火線を、小便をかけて消し街を救った少年がいた。この少年の名がJuliaanskeといって、小便小僧の愛称「ジュリアン坊や」となった・・・などがあります。

18世紀には、フランス兵が小便小僧を盗難し、キャバレーの前に捨てるという事件が発生し、これを知った当時のフランス王ルイ15世は詫びとして、とびきり上等の衣装をプレゼントしました。これをきっかけに世界中から小便小僧に衣装が贈られるようになり一大コレクションが形成されました。この風習は現在も続いていて、ベルギーの観光HP上では、毎週のように衣装交換される小便小僧の姿が紹介されています。

ブリュッセル・グランプラース広場の噴水 ブロンズ像
(写真はWikimedia commonsより)


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