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パリ・オペラ座の日々1993~1994:6月14日 パリ・オペラ座「ジゼル(古典版)①


6月14日(月)

先週の水道に続き、今日は台所の扉を直した。歪んでしまって閉まらなくなっていたものを、ある程度削って調整。午後も勉強して、夕方はオペラ座。ノエラ・ポントワ主演のジゼル(古典版)。オーケストラの指揮者がいつもとは違う人で、ちょっとちぐはぐな印象。でもポントワの踊りが見れたのは嬉しかった。お客さんの年齢層も高めな感じで、前の席のおじいちゃんがいかにも往年の大ファンという感じで微笑ましかった。

オペラ座プログラム 50F
マック 60F


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ジャン・コラーリ&ジュール・ペローによる振り付けの古典版「ジゼル」です。

誰でも知ってる有名作品ですので、Wikiさんに解説をお願いしちゃいましょう。Wikipediaの記述を要約すると…


『ジゼル』(Giselle )は、1841年にフランスで初演されたバレエ作品。全2幕。作曲はアドルフ・アダン、振付はジャン・コラーリとジュール・ペローによる。

結婚を目前にして亡くなった娘達が妖精ウィリとなり、夜中に森に迷い込んできた男性を死ぬまで踊らせるというハインリヒ・ハイネによって紹介されたオーストリア地方の伝説に着想を得て作られた。

『ジゼル』 は翌1842年に早くもロシアのサンクトペテルブルクで上演された。その後マリウス・プティパは1884年から数回にわたって大規模な改訂を行った。有名な第1幕の “ジゼルのヴァリエーション” はプティパの手になるもので、この曲はレオン・ミンクスが新たに作曲した可能性が高いと考えられている。1868年に本国フランスでの上演が途絶えてロシアで生き残った 『ジゼル』 は、プティパの死後はほとんど変更されることなく今日まで伝えられている。現在最も多く上演される『ジゼル』 はプティパ版およびそれに基づいた振付である。

なるほど。これも結局プティパさんによってブラッシュアップされた演目なんですね。プティパ偉大だなぁ。


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この日のキャストは、
ジゼル    : ノエラ・ポントワ
アルブレヒト : マニュエル・ルグリ
ミルタ    : エリザベット・プラテール


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(写真は公式パンフレットから)


ノエラ・ポントワは1960年代後半から80年代までオペラ座を代表するエトワールでした。すでに第一線からは退いていましたが、この日は招待エトワールとしての出演でした。まだ50歳前ということで、衰えを感じさせない良い舞台だったと記憶しています。ルグリとプラテールというのも安定感抜群ですしね。

踊り自体は「古典版」なのですが、1991年にパトリック・デュポンが施した新演出は良かったと思います。特に第二幕の墓場のシーン。ゴテゴテした装飾を省いて、シンプルな十字架の墓標で表現してあって好感持てました。

すごく印象的だったのが、この晩だけ客席の年齢層が明らかに高めだったこと。ノエラ・ポントワの熱心なファンがたくさん来ていました。同じボックス内にも上品な身なりのご老人がいらしていて、なんだか微笑ましいムードの一夜でした。

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ノエラ・ポントワは、当時日本でも話題になっていたミテキ・クドー(1993年はスジェ)のお母さんでもありますが、この日はミテキちゃんの出演はありませんでした。でも年末12月の「くるみ割り人形」では親子共演が実現します。


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これは最近の映像ですね。ドロテさんとマチュー君。


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