N-040 ロダン作 接吻
石膏像サイズ: H.44×W.25×D.18cm(縮小サイズ)
制作年代 : 1888年
収蔵美術館 : パリ・ロダン美術館他
作者 : オーギュスト・ロダン(François-Auguste-René Rodin 1840-1917)
“近代彫刻の父”と称される19世紀フランスの彫刻家ロダンの作品です。40代となり、それまでの苦しい下積み時代から抜け出し、徐々に成功を手にし始めた頃、ロダンは若く美しく、才気あふれるカミーユ・クローデルと出会い、互いに惹かれあうようになります。そしてそれまで見られなかったような、男女の愛そのものを肉感的に描いたような作品(「接吻」「永遠の青春」「永遠の偶像」「フギット・アモール」等)を多数制作しました。こういった作風は、カミーユと距離を置くようになる1893年くらいまで続きました。
多くのロダン作品と同様、「接吻 La baiser」もダンテの「神曲」をモチーフとする「地獄の門」の一部として構想されました(最終的には門からは除外された)。当初は「フランチェスカ・ダ・リミニ」のタイトルで呼ばれ(“接吻”は批評家たちによる命名)、神曲の登場人物であるパオロとフランチェスカの不義の愛を描いています。
パリ・ロダン美術館収蔵 1889年 大理石製のもの
(写真はWikimedia commonsより)