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タイでコロナにかかったら(12) 隔離生活8日目(2022/7/24日曜)

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帰国までのシナリオ

ちょうど1週間が経った。今日こそ帰国までのルートをはっきり確定させるぞ。ホテル生活が快適だったために今までダラダラしすぎた。

床に髪の毛が目立つ。クイックルワイパーが欲しい。

これはある程度掃除した後

箒など部屋の掃除に使えるものが何もないので、タオルなどでゴミを一箇所に集めてティッシュで包んで捨てたり、なるべく部屋の美化に務める。

昨夜に引き続き、朝から保険会社に電話するが全く繋がらない。日曜だもんね。



作業スペース改善

元々はこういう環境でPC作業をしていたのだが、

オシャレだけど気が滅入る

昼間でも暗くてさすがに気が滅入るので日中は窓際のベンチの前であぐらをかいて作業も食事もするようにした。とても捗る。やはり陽の光は大事だ。

カーテンも全開に


今日の朝食は予定時刻より30分経ってもまだ来ない。もしや俺はもう出所したことになっていて、宅配リストから外されてるのかもと思い込み、「おい!メシはまだか!?」的なことをめちゃくちゃポライトにしたメッセージをLINEに打ち込んでる途中でピンポンが鳴る。よかった。単に遅れてただけだ。



21食目

メイプルシロップすき

朝食はアメリカンブレックファースト。前にも頼んだやつだ。俺は朝マックでもマックグリドル派なので、とにかくメイプルシロップと卵と肉の組み合わせが好きなのだ。甘いのをガッツリいただいた。



保険会社に再度TEL

ようやく保険会社に繋がった。通話料もかかるだろうからということで、後ほど折り返しお電話いただけるようだ。ありがたい。

以下のことを再確認。しつこいうようだけど保険の適用範囲はかなり慎重に確認すべき。各保険会社によっても異なるし。

  • やむを得ないホテル延泊費も適用

  • PCR検査も何度でも適用(もし一発で陰性が出たとしても適用)

  • 航空券は高くても適用(もちろんエコノミーの範囲なら)

  • 陰性後の現地空港までのタクシー移動や、日本に着いてからの移動費については適用不可

改めていろいろと整理された。



PCR再検査を予約

次は帰国のためのPCR再検査だ。これが最重要ミッション。以前受けた安いMedConsult Clinicでもよかったが、どうせ保険適用なんだし、ちょっと高くても信頼できるサミティベート病院を電話で予約。というか、MedConsult Clinicは単なるスポーツクラブの中にある臨時検査場といった感じで、検査スタッフのみで医師もいないような気がしたので。

しかしPCR検査で一発で陰性が出るとは限らない。体調もすこぶる良く、自分としてはかなり回復してると思うんだけど、調べると、どうやら完治した後でも2〜3週間はウイルスの死骸が体内に残っており、その間はずっと陽性反応が出ることもあるそうだ。

これで陽性だったらまた面倒だ。隔離は終わってるからタイでは自由に動けるけど、日本は俺を入れてくれない。またフライトもキャンセルしなければならない。何かもう一つ手段が欲しい。



抗原定量検査

そこでさらに新展開。また俺のnoteを読んだということで、昨日とは別のフォロワーさん(Bさんと名付けます)から連絡が。この人もタイで陽性のために帰国できずに、なんと現在はホテルではなく知人が貸してくれた住居で自主隔離中らしい。このBさんと情報交換をした結果、「抗原定量検査」の存在を初めて知る。

抗原定量検査とはPCR検査やATK検査とはまた別の検査方法で、ざっくり言うと「体内のウイルス量を測る」的なメソッドだと思ってる。ちょっと違うかもしれないけど。

厚生労働省のサイトでも、PCR検査と並んで抗原定量検査も日本への上陸の条件として認められている。

滑り止めとして予約する価値はあるだろう。もちろんこれも保険適用できる。

そのBさんいわく、「大使館に電話で聞いてアドバイス貰った。傾向的にPCRより陰性が出やすいらしい。さらに確率を上げるために後はひたすらイソジンや鼻うがいをして調整している笑」とのこと。そんなテクニックがあるとは。

Bさんのおすすめでブレズクリニックという、こちらも日本語対応可能なクリニックでの抗原定量検査をサミティベート病院でのPCR検査の後に予約した。


22食目

フィッシュフライうまい

連絡取ったり情報を検索したりしてる内にあっという間にお昼に。昼食はチャーハン。付け合わせのフィッシュフライもかなりサクサクで美味し。シンプルな味付けのチャーハンは大好きなのでペロリと完食。


さらにホテル延泊

後は航空券だ。SkyScannerで検索すると5〜6万円で成田への直通便がある。おそらく直前でも取れるだろうと判断し、検査で陰性反応が出たら即予約することに決めた。

となると、俺は今のホテルにあと1〜2泊は余分に泊まる必要があるな。ここで一般のホテルに移動するのは避けたい。「隔離期間に最低プラス2日はホテルを押さえる」これマストだわ。

さっそくホテルのフロントにLINE。

もちろん延泊料金は払いますよっと

さあ、どうなるか。既読はすぐに付いた。緊張の一瞬。

またスタンプ

また軽いノリでスタンプが。マジで大丈夫?念の為に再度、

こんな軽いノリでカスタマーとの会話が成り立つ


隔離期間の延泊に関しては割とユルイのかもね。まあ宿泊費をキッチリいただけたらOKって感じなんだろうか。

あとこのホテルは一泊で5500バーツ、日本円で22000円くらいらしい。なかなかの金額だ。自腹では絶対泊まらないだろう。延泊費はチェックアウト時に最終的に精算なのだろうか、そこらへんがよくわからない。聞いてもなぜか返ってこないし。

ともかく帰国までのシナリオはこれでだいたい見えてきた。あとは2つの検査の陰性に賭けるのみ。



下痢止め欲しい

やはりずっとお腹の調子が悪いので下痢止めが欲しい。そこまでひどくもないけど、一日に何回もトイレに行くので不便だ。フロントにお金を渡して買ってきてもらおう。

調べると、タイではCARBONという黒い錠剤が定番らしい。コンビニでも買える。さっそくLINEで頼んでみた。

いつもスタンプ

ノリノリで引き受けてくれて助かる。お代は部屋のドアの前に置いとけ、とのこと。

20バーツ札を3枚


しばらくしてチャイムが鳴ったのでドアの前を見ると、

正式名称はCA-R-BON

ちゃんと薬が置いてあった。レシートによると1パック25バーツ。お釣りの10バーツ硬貨があったのでホテル側の手数料は特にナシってことか。この買い物代理サービスは便利だな。もっと利用すればよかった。でも療養中だからさすがに酒類は頼めないだろうな。

まっくろカプセル

食前と食後に3〜4錠を飲むと、炭素成分が腸の中の悪玉菌を吸収して、一緒に黒いブツが出てくるらしい。ちょっと不気味だけど効きそうだ。



23食目

チキン料理

でもメシはガンガンに食えるんだよね。夕食はチキンがメインのお料理。

中にはアスパラガス

チキンの中にはアスパラガスがサンドしており、上からチーズが載せられている。これは今までの献立で1、2を争う美味さ。肉も柔らかく、味付けもあっさりでしつこさがないので、するすると入っていく。付け合わせのポテトがまた美味い。日本でいうと大学イモのような甘辛の味付けで炒められており、他の野菜といっしょにバクバク食える。チキンはパンに挟んで一緒に食べても美味しかった。



ビールの闇取引

昨日お礼をくれたフォロワーさん(Aさん)が、なんと俺と同じホテルに隔離されることになるらしい。やはりここはサミティベート病院が提携している日本人向けのホテルなのかも。「ちょうどビールを切らしていたので、お手数おかけしますが、ビールを買ってきていただけたらありがたいです笑」と半ば冗談で言ってみたら、Aさんから「お安い御用です!」と意外なお返事が。いいのかな。

別に絶対に禁止事項ではないんだろうけど、感染者同士が直接顔を合わせて接触することはホテル的にもマズいかもと思い(監視カメラもあるだろう)、そこでビールの受け渡しは無人で行なうことに。さっきの下痢止めと同じやり方だ。

Aさんはどういう人なのかまったく知らないが、久しぶりに日本語で対面の会話をしてみたい気持ちもあった。しかし、もうすぐ出所だし、ここはひとつ安全に隔離を終えたい。誰もいないと思っていたこのホテルの中に知ってる人が一人だけでもいるという事実だけで十分だ。

ホテルの各階の非常階段には喫煙スペースが設けてあるので、

各階にある非常口
奥には非常階段と簡易喫煙スペースが

そこに俺がお金を置いて、一旦その場を去る。

100バーツで350ml缶か瓶を2本買えるはず

しばらくすると、Aさんから「置きました!」と連絡があり、また見に行くと、

ビアシンの小瓶

やった!ビアシンの瓶が2本ちゃんと置いてあった!しかも「キンキンに冷えてやがるっ…!!」(自分のホテルの部屋の冷蔵庫は効きが弱くてヌルい)

ありがたく回収し、Aさんにお礼を伝え、無事にストレンジャーシングスを観ながらビールを飲み干して就寝。いよいよ明日が隔離最終日だ。

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