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タイでコロナにかかったら(3) 発動篇(2022/7/16土曜その2)

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クレカの海外旅行保険窓口に電話

COVIDがPositive(陽性)だった俺はとにかく落ち着いて考えた(いや今思うと全然落ち着いてなかった)

幸いなことに症状はたまに咳が出るくらいで、他はいたってビンビンに健康だ。わざわざ病院に行く必要もないだろう。きっと治りかけだ。自主的に10日間のQuarantine(隔離)できるホテルを探せば問題ない。

まず、隔離や諸々に伴う費用の負担について。これはクレジットカードに付帯の海外旅行保険が適応されるはず。そもそも、タイは入国の条件として、

  • 2回以上のワクチン接種証明書 or 72時間前のPCR検査陰性証明書

  • 10000ドル以上の海外旅行保険の証明書

が必要だったのだが、ちょうど2022年7月1日から海外旅行保険が不要となり、実質ワクチンのみで入国できるように緩和された。しかし俺は念の為、クレジットカード会社の海外旅行保険窓口に連絡し、自分で証明書を取り寄せて持参していた。わざわざ紙で(結果的にこれがかなり助かった)

俺は確認のためにカード会社の緊急用デスクに電話してみた。すでに夜の21時過ぎだったが、タイのSIMが入った携帯からでも難なく繋がった。日本語での案内がありがたい。担当者いわく、

  • 隔離ホテルの費用は保険適用

  • 再PCR検査費用も保険適用

  • 航空券の再予約費用も保険適用

とのこと。安心した俺は電話を切り、こうなりゃポジティブに切り替えて(どうせPositive=陽性なんだし)高いホテル予約してマッタリしたろ!とAgodaを開いて「目ン玉飛び出るくらいの価格じゃないけど、まあタイでこの価格なら結構グレード高い。日本だと高級ビジホクラスの価格帯。きっと保険適用されるだろう」というラインの、病院やPCRクリニックから近めの大都会スクンビット付近で良さげなホテルを予約した。

勝手に隔離ホテルを自分で予約(←これがダメ)

もちろん、この日は本来泊まる予定だった別のホテル(もちろん安いところ)があり、自分の荷物はそこに置いてあった。こういう状況ならそこは出るしかないだろう。距離もそこまで遠くなかったので俺は徒歩でホテルに向かい、荷物をまとめてチェックアウトした。

Agodaで予約した新ホテルにルンルンで向かい、フロントの兄ちゃんに「サワディーカップ!俺、隔離のために来ました!よろしく」と告げると、

「Oh、ウチは隔離ホテルじゃないんだ。ごめんね」

え!?マジでどこでもいいんじゃないの?どうやら政府で指定されてるらしい。考えてみりゃそりゃそうだわな。一般客と区別したり、それなりの設備も必要だ。日本でもきっとそうだろう。俺がバカすぎた。

じゃその隔離指定ホテルはどこなのさ?と聞いても、わからないとのこと。俺もググってみたけど出てこない(2021年以前の入国前の隔離ホテルの情報なら出てくる)。あと、その前にこのミスったホテルの10日間分の予約をキャンセルしなければならない。かなりの額だ。カードからはすでに引き落とされている。絶対払いたくない。Agodaのアプリからでは直前すぎてキャンセルできなかったので、ホテルのフロントの兄ちゃんに頼んでなんとかAgodaの電話窓口にかけてもらうようにした。

30分くらいやり取りして、ようやくキャンセルできた。この兄ちゃんとてもいいヤツだった。MCUの「スパイダーマン」シリーズのネッドに似てる。兄ちゃんは近くのホテルが隔離ホテルぽいからそこ行くといいかもよ、と教えてもらう。この時点でもう夜12時くらい。雨もシトシト降ってきた。現在タイは雨季なのだ。

ネッド似のフロントさん。めちゃくちゃ親身になってくれた。

重い荷物を持ってその紹介されたホテルへ行くがなんと満室。というか、そもそも隔離ホテルに行きたいならまず病院に連絡して指示を仰げとのこと。そうか、やはりまず病院が日本で言うところの保健所的な役割を担ってて、そこが振り分けてるのかもしれない。俺が勝手に動いて初手をミスったせいでこんなことになった。

病院に電話(←これが正解)

スクンビットにはサミティベート病院という、在タイ日本人御用達の有名病院があり、そこの夜間受付へ電話してみる。タイ語の後になんと日本語の自動応答メッセージが流れた。しばらく待つと担当者に繋がる。日本語が少しできるタイ人といった感じ。とにかく今は全部閉まってて先生もいないから明日来てくれとのこと。そんで今夜はなんとかどっかで凌げと。マジか。

翌朝10時に予約はできたが、この時点で深夜1時。雨が強くなってきた。携帯のバッテリーも30%以下に。もちろんモバイルバッテリーも持ってるけど容量は小さめだ。しかも土曜の夜。Google Mapを駆使して(Agodaなどの予約サイトでは日付を跨ぐとその日の宿が表示されない)スクンビット付近の宿を何件もあたってみるがどこも満室。レインウェアを着てたけど上からシャワーを浴びたくらいに全身びしょ濡れに。

11軒目にしてようやく見つかった。少し高めのホテル。深夜2時前。マジで寝るだけなのでもったいないが仕方ない。この雨の中に野宿したら健康な俺でも大変なことになるだろう。

夜食と朝食用にコンビニで適当にパッと食べ物を買う。
そしてシャワーを浴びて泥のように眠った。

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