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親子問題が改善する親としない親の違い【川島さん05】

教えてくれたのは:毒親脱出の専門家の川島崇照さん

プロフィール

■おとなの親子関係相談所 代表
■川島崇照メンタルトレーニング・オフィス 代表

新潟県出身、1974年生まれ。 ストレスを抱えた親から毎日のように否定や罵倒を受けていた。 家のなかでは日常的に怒鳴り声が飛び交っており、そのせいか、いつもビクビクしながら親の顔色を伺っていた。 社会人になってから自信のない自分を変えたいと考え、あるとき受けたカウンセリングをきっかけに、自分の親の不健全さに気づく。それまでに悩み続けてきたことの原因が見つかった瞬間。 自分の心が回復していくなかで、同じように親子関係で悩む人を救いたいと考え、会社を辞職しカウンセリングを学び始める。 その後、2011年にカウンセラーとして独立し、おとなの親子関係相談所を設立する。 妻と子ども2人をこよなく愛す。

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話を聞いてみた

nigeruno:5~10%の親は変わるっていうことだったんですけど(別記事note)、読者の人も「自分の親が変わる親に当てはまるのかどうか」というのが気になるところだと思います。そういう変わるタイプの親の特徴ってあったりしますか?

川島:うーん、名称をつけるのであれば、「過保護なタイプ」が変わりやすいですね。例えば、「子供に幸せになってもらいたい」だから「親が思う幸せの形を子供にさせようとする」とかね。それは子どもの幸せを願うことに対してやり方は間違ってるけど、そういう親なんですよね。実は今までやってきたことが子どもを幸せになってなかったし、むしろ不幸にさせていたし、「心を傷つけていた」ことがわかると「このやり方がうまくいかないんだね」「間違っていたんだね」と気づきやめられます。そして「どうすればいいのか」学んだ親は変わっていく可能性はあります。

nigeruno:そうなんですね。過保護のタイプはそんな少なくない気もして。ちょっと希望があるように感じますね。

川島:ただ、親が今まで子供にしていたことが間違っていたことだったんだって、時間が長ければ長いほど過去のことを間違いだったと認めるのって結構大変なことなんですよね。だって自分がやってたことが間違いだったんだって反省しなきゃいけないわけだから。それを間違いだったと真摯に受け止めて、もうやめなきゃいけない、変わらなければいけないんだっていう。これもまた、やっぱり覚悟を持てる人が、過保護な親の中でも変わってくんですよね。だから、すべての過保護な親が変わるってわけじゃないですね。

nigeruno:確かに毒親のタイプでプライド高い人とかも多い気がして、そういう人たちって難しい気もしますね。

川島:それは劣等感が強いタイプに多いですね。劣等感が強いタイプの親は社会の中で、自分がどの地位であるのか、上でないと嫌だっていう親もいるし、下は嫌だっていう親もいますし。それは親のコンプレックスで、そういう親は自分の価値を社会的に上げたいんですよね。子どもの価値を上げれば、自分の価値もかさ上げされるんじゃないかっていうタイプの親なので。それは子どもの幸せを願ってるわけじゃない。自分のことしか考えてない親は、全然変わらない。

nigeruno:確かにそのタイプもいますね。そのタイプは勉強とかには投資してくれたりとかはするかもしれないけど。でもその勉強させる目的が、自分の学歴コンプレックスを克服するためとか、見栄を張るためとか。確かにそれはまたちょっと過保護とかとは違いますね。

川島:なので過保護、純粋に子どもの幸せを願ってる過保護なタイプっていう親は変わっていくけど、そこにまた劣等感っていうコンプレックスがのっかっちゃってる人はなかなか変わらないよって話ですね。

nigeruno:すごく思い当たる節があって、心が痛いですね。

川島:あと変わらないタイプとしては精神的に未成熟で自分勝手なわがままなタイプは変わらない。

nigeruno:確かにわがままも多い気がしますね。

川島:親自身がやらなければいけないことを面倒くさくてやりたくないから、子どもに押しつけてるみたいな親も自分のことしか考えてないので変わらないんですね。

nigeruno:本当にもう子供自体のことは好きだけど、やり方が間違ってて帰る時間の拘束が厳しかったり、GPSアプリ入れられてたりとか。でもやってる気持ちは純粋なものから来てるものだとしたら、変わる可能性があるっていう話ですね。

💡「過保護な親」は変わる可能性あり
💡劣等感から子供を支配する親は変わりにくい
💡精神的に未成熟で自分勝手でわがままな親も変わりにくい

続く…

あとがき

まずは、変わる親もいることに個人的には驚きました。「どうせ変わらない…」と諦めていたタイプなので。でも逆に、変わらないタイプの話に共感できる面もあって、自分の選択肢は間違ってなかったのかな…と少し安堵しました。

「あなたのためを思って勉強をさせている」「あなたのためにこの学校にいって欲しいんだ」これって親の愛情ともとれるかもしれないけど、それが親の劣等感からくるものだとしたら、やっぱり愛情ではないですよね。

親から傷つけられた言葉に「これは自分のために言っているのか…?」と惑わされることもあるかもしれないけど、自分の親はどのタイプなのか、一回考えてみましょう。

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