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親子問題が改善される親は5~10%??【川島さん04】

教えてくれたのは:毒親脱出の専門家の川島崇照さん

プロフィール

■おとなの親子関係相談所 代表
■川島崇照メンタルトレーニング・オフィス 代表

新潟県出身、1974年生まれ。 ストレスを抱えた親から毎日のように否定や罵倒を受けていた。 家のなかでは日常的に怒鳴り声が飛び交っており、そのせいか、いつもビクビクしながら親の顔色を伺っていた。 社会人になってから自信のない自分を変えたいと考え、あるとき受けたカウンセリングをきっかけに、自分の親の不健全さに気づく。それまでに悩み続けてきたことの原因が見つかった瞬間。 自分の心が回復していくなかで、同じように親子関係で悩む人を救いたいと考え、会社を辞職しカウンセリングを学び始める。 その後、2011年にカウンセラーとして独立し、おとなの親子関係相談所を設立する。 妻と子ども2人をこよなく愛す。

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話を聞いてみた

nigeruno:川島さんのプログラムは親子問題に関するものということですが、本当に毒親や虐待をする親との関係が改善することってあるんですか?

川島:改善っていうのがどういう状態を目指すかによっても違いますが…今まで子どもの心を傷つけていた人の問題が全部なくなって、いい親になるってことはほぼないんです。ただ、「何をすると子供が傷つくのか」っていうことを知って「もう傷つけたくないから反省して変わろう」とする親は、関わっていても危険なことは少なくなります。

nigeruno:変わろうとする親もいるんですね。

川島:まあ、全体からすると、本当に1割ないか5%ぐらいですけど。

nigeruno:厳しい数字のようにも感じますけども…でも変わるんだったら、少なくても望みはありますね。

川島:でもいい親になるわけじゃないんですよね。ほとんどの人が傷つけるような行為をやらなくなるっていうだけの話だから。ただ、中には親が「もう子供を傷つけたくない」でも、「やっぱり感情的になっちゃってつい傷つけてしまうかもしれないから。だから変わりたいんだ」って思ってカウンセリングが来る人もいるから。そういう人は正しい知識を学んで、自分がどういうふうに考えて行動していくことが重要なのかというのをわかって、すごく変わったっていうケースもあります。

nigeruno:何でその親御さんは変わらなければいけないと気づいたんですかね。

川島:それは、子供から「傷つけられてとても怖いよ」とか「悲しいよ」って言われてはっと気づいて、自分が傷つけてることがわかった人ですかね。

nigeruno:なるほどそのパターンもあるんですね。

川島:でも、さっき変われる親は5%しかいないって言ったんですけど、じゃあ残りの95%の親は、子どもが傷ついてるって言ったら「私は傷つけてなんかない」っていうタイプですからね。相変わらず傷つけ続けるんですよね。

nigeruno:そうですね。よく聞くのはその逆上パターンですけど…1割ぐらいの人は変わってくれる可能性があるってことですね。

川島:ただ、その気づける人は多いんですけど、変わるためのカウンセリングって結構親の場合は長期にわたるので…半年から1年ぐらいの長期のプログラムになっちゃうんです。そのカウンセリングを長期間受け続けられるのかとかの問題もありますね。

あとは、どうしても親は高齢になってくるので、そういう今の若い人の新しい価値観ではない人がウンセリングを受けるって相当勇気がいることだから、覚悟がもてない人もいますよね。

パフォーマンスでカウンセリングを受ける親もいるので。「子どもから受けてほしいって言われたから来てみました」「受けてみたけど、私にはやっぱり必要なかったです」みたいな感じで。

nigeruno:そんなこともあるんですね。

川島:子供に対して、「ほら私カウンセリングを受けたよ」「必要なかったよ」「私に問題がなかったよ」「あなたに問題があったんでしょう」みたいな感じで。そういうパフォーマンスに使われてしまうことも多いんですよ。

nigeruno:それ嫌ですね。その子供も川島さんも。

川島:なので、親が自発的にカウンセリングを受けるってことが重要だし、カウンセリング受けさせれば親も変わるんじゃないかと思う人もいるけど、実はそれがあんまりうまくいかないっていう話でですね。じゃあ、自発的にしかも長期間変わろうと覚悟をもって受け続けられる人はなかなかいないから、やっぱり5%っていう少ない数字になっちゃうって話。

💡親子関係が改善する親は5〜10%
💡親が自発的・長期的にカウンセリングを受けられる決心がある必要

続く…

あとがき

改善するタイプの親は5〜10%というのは、結構厳しい数字ですよね…後述(別note:毒親の定義は?〜もし親が他人だったら一緒にいたい?〜)しますが、毒親の定義は親がどうこうではなく、子に悪影響を与えるかどうかです。つまり、親よりも本人の心が大切になってきます。
変わるタイプの親は?」でも解説したような親だったら一度は試してもいいかもしれないけど、変わらなそうなら自分で整理をつける方が早そうですね…

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