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『経営戦略について代表の金島に聴いた "ここだけの話” ③』~SaaS事業とマーケティングソリューション事業の経営戦略の考えについて~

こんにちは。グラッドキューブ(証券コード:9561)経営企画部 IR担当の太田です。
3部構成でお送りしている「経営戦略について代表の金島に聴いた」シリーズも、いよいよ最終回をむかえます。
"ここだけの話” ① ~経営戦略で大事にしていること~
"ここだけの話” ② ~SPAIA事業の経営戦略の考えについて~ 

最終回の第3回目は、SaaS事業とマーケティングソリューション事業の経営戦略の考えについてお伝えいたします。
みなさま、どうぞお付き合いのほどよろしくお願いいたします。

 SaaS事業の中長期の経営戦略

太田:金島CEOに経営戦略についてお伺いする本座談会も、いよいよ最終回となりました。本日はSaaS事業とマーケティングソリューション事業の経営戦略についてお伺いいたします。どうぞよろしくお願いいたします。
まずはじめに、今後どのようなSaaS事業の経営戦略を考えているのかお聞かせいただけますでしょうか?

代表取締役CEO 金島 弘樹

金島CEO:はい、今回もよろしくお願いします。
SaaS事業の経営戦略では、二つの重要なポイントを考えていかなければなりません。
一つ目が、お客様にサービス提供する自社開発のSaaS、そして二つ目が社内のリソースを最適化させるための仕組みです。両面において、それぞれの戦略について考えていく必要があります。

太田:つまり、社外向けと社内向けそれぞれの戦略を考えられているということでしょうか?

金島CEO:そうですね。当社は事業会社ですので、販売戦略やシステムの開発戦略など事業をどんどん成長させていく必要があります。同時に社内の販売力や技術力の向上も図っていかなければなりません。

太田:それでは、まず一つ目の社外向けの戦略について具体的にご説明をお願いできますでしょうか?

金島CEO:はい。具体的には、お客様に提供するSaaS、つまり自社開発の「SiTest(サイテスト)」や「FasTest(ファーステスト)」を更にお客様のニーズに応じたものに向け開発を続けることです。また市場ニーズに合わせて新たなプロダクトの創出を提供していくということになります。

太田:お客様のニーズやお客様を取り巻く市場環境は、日進月歩変動しています。そのような状況に対して柔軟かつ素早く対応していくことが、お客様の支持につながるということですね。

金島CEO:スピーディーな変化への対応力は重要なファクターであり、グラッドキューブにはこの能力が備わっています。

太田:おっしゃる通りで、その強みが類似業界の中でもトップクラスの営業利益率の実績につながっていますので良くわかります。
それでは、二つ目の社内向け戦略についてはいかがでしょうか?

金島CEO:はい、社内向けの最適化させる仕組みについてですが、すばらしい製品やサービスを開発しても、それをお客様に提供するため社員が実力を発揮できる環境でなければ、事業として成り立ちません。
つまり、システム化された社員教育やAIを駆使した販売ツールの開発など、お客様のニーズにしっかりとコミットメントできる社内体制作りがとても重要になります。
SaaS事業のもう一つの戦略として、M&Aや業務提携による事業の拡充も重要であると考えています。

SaaS事業のM&A戦略について

太田:ご説明ありがとうございました。二つの両面戦略に加え、M&Aや業務提携によって事業の拡充が重要だと言及されていますが、M&Aについて今後どのような戦略を考えているのでしょうか?

金島CEO:SaaS業界のM&Aにはトレンドが存在すると考えています。特にAIやビックデータの領域は目まぐるしく変化するため、今は花形であっても、2年後、3年後は衰退している可能性が非常に高い業界です。そのため、シナジー効果はもちろんのこと、中長期の視点でM&Aを考えていく必要があります。

太田:お話しの通り、様々な業界の中でも、SaaS業界のM&Aは更に難しく成功率の低さが窺えました。
現在の状況について、お話しできる範囲でお伺いできますでしょうか?

金島CEO:難しいと言われているM&Aをグラッドキューブでは成功できると感じています。
その理由として、グラッドキューブが築いたネットワークにより、多くの情報をキャッチすることができるからです。それらの情報から徹底した調査を重ね、複数の企業と面談を行っております。

太田:仲介会社以外のルートから情報をキャッチすることは、買収しようとする企業の競争の原理が働かないことも一つの理由となり、当社はM&Aの成功がしやすいということですね。

金島CEO:その通りです。また、業務提携での事業拡充も戦略の一つと考えています。特にECの領域については親和性が高いと考えており、M&Aに限らずシナジー効果が認められれば、あらゆる形でタッグを組んでいきたいと考えています。
この考えは、マーケティングソリューション事業も同様で、M&Aや業務提携により、お客様が抱えられている問題や課題の解決に大きく寄与するものと考えます。

太田:当社にとってM&Aは非常に重要な戦略であることがよくわかりました。ご説明いただきありがとうございました。

マーケティングソリューション事業の中長期の経営戦略

太田:続いて、先ほどのお話の中で言及されたマーケティングソリューション事業の中長期の経営戦略についてお聞きできればと思います。

金島CEO:はい、わかりました。
マーケティングソリューション事業が属する広告業界では、サイバーエージェントをはじめ、電通や博報堂といった大手企業の寡占状態が続いています。この状態が更に進むと、企業間の競争もなく、これらの企業が一方的に価格を決定してしまうことで、価格が高い水準で推移することになります。
また、市場での競争原理が働かなくなり、品質の低下を招く可能性も高まります。
このように、多くのアイデアを持っている中小企業が力を発揮できない状態は、イノベーションが起きにくい市場環境になることを意味しており、当業界の大きな課題となっています。

太田:この寡占状態はそう簡単には崩れないと思いますが、グラッドキューブのような中小企業には勝ち目はあるのでしょうか?

金島CEO:中小企業の1社1社がそれぞれサイバーエージェントなどの大手企業に立ち向かっても勝ち目はありません。このような大手企業と対等に勝負するのであれば、複数の企業が手を組み、一つのチームとして立ち向かっていく必要があります。
現状は、中小企業がそれぞれの強みのプロダクトで勝負しようとしていますが、大手企業が取りにいかない小さなパイを取り合っているだけです。

太田:つまり、大手企業並みの連合体にすることで、ようやく肩を並べて勝負ができるということですね。

金島CEO:中小企業の力を結集させ、大手企業並みの連合体を作り上げることで、この広告業界に風穴を開けることができるものと信じています。
この動きにより、広告業界に新たな競争の原理が働き、適正価格や品質の向上も期待され、ようやくお客様に最適な価格で品質の良いサービスの提供が行えると考えています。

太田:今のお話はグラッドキューブの戦略の一つでもありますが、広告業界全体の構造を変えるほどの革新的なイノベーションを起こし、ひいてはお客様に最適な価格で品質の高いサービスを提供していく環境を作り上げていく壮大な戦略になりますね。

金島CEO:そうですね、M&Aを含め企業間で連携し、大きな組織を築き上げることが重要な戦略の位置づけであると考えています。

太田:業界の構造を変えていく考えについてとても共感いたしました。ご説明ありがとうございました。

経営戦略についてメッセージ

太田:それでは、金島CEOより経営戦略についてみなさまにメッセージをお願いできますでしょうか?

金島CEO:はい、会社の持続的な成長と中長期的な企業価値の創出に向けた経営戦略について、株主のみなさまをはじめステークホルダーのみなさまへしっかりと明示する必要があると考えています。
また、コミットメントの一つであるとの認識に立ち利益を最大化すべき考えのもと、その実現に向けて最善の努力を行うべきであると強く感じています。
今後も、個人投資家セミナーなどを通じて、我々が考えている経営戦略について、わかりやすくお伝えしていきたいと思います。

2030年に向けて

太田:ご説明ありがとうございます。
最後になりますが、2030年のグラッドキューブはどれくらいスケールアップしていますでしょうか?

金島CEO:想定している新たなビジネスモデルについて、まずSaaS事業ではGoogle社から発表された「Bard」や、対話型のオープンAIの「ChatGPT」をさまざまなサービスに導入することを現在推進しています。
SPAIA事業では、新たな公営競技のサービスのリリースを行うことに加え、世界のあらゆるスポーツデータを取り入れたデータセンターの構築を行い、海外展開を視野に進めています。
そして、積極的にM&Aや業務提携を行い、事業シナジーを生み出す事業展開の多角化や事業の拡充を行ってまいります。
これらを推進し、2030年には売上高100億円以上を達成していきたいと強く考えています。

太田:金島CEO、貴重なお話をありがとうございました。


最後までお読みくださり、ありがとうございました。
今回のシリーズでは、経営戦略を中心とした内容のインタビューを行ってまいりましたが、いかがでしたでしょうか。
ご意見・ご要望などがございましたらぜひお聞かせください。

グラッドキューブは、「データ × AI の力で世界中のプラットフォーム」になるために、着実に成長を続けてまいります。引き続きグラッドキューブを応援していただきますよう、よろしくお願いいたします。

(ご留意事項)
本記事は、情報提供のみを目的として作成しており有価証券の販売の勧誘や購入を勧めるものではございません。

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