プレイヤーの成長が感じられるアクションゲームを作りたい! プランナー志望 阿部 泰士氏にインタビュー!
学生クリエイターにフォーカスしたインタビュー企画!
― 学生クリエイターがどんなことを考えて、何に熱中しているのか。―
今回は日本工業大学の阿部 泰士さんにインタビューを行いました。
『レインボーシックスシージ』の大会で優勝経験もある阿部さんはどんな思いでゲーム業界を目指すのでしょうか。
自身の成長を感じられるゲームを作りたい
― 自己紹介をお願いします。
阿部:名前は阿部 泰士と申します。日本工業大学 工学部 情報工学科に所属しています。
― 志望職種は何ですか。
阿部:志望職種はゲームプランナーです。
― ゲームプランナーを目指したきっかけは何ですか。
阿部:好きなゲームが『ゼルダの伝説』や『キングダムハーツ』、『テイルズ』などがあって、どれも共通するのがアクションです。「どうして面白いのか」を考えると、自分が世界に入り込んで体験する感じがあるのがアクションゲームだと思いました。じゃあ「どうしてゲームなのか」というと、非現実的なことをアクションで体験できるのがいいですね!
将来はそういった感動を届けるゲームを作りたいと思ったのがきっかけです。
― アクションゲームが好きなんですね。
阿部:最近は対戦ゲームにもハマっています。YouTubeで上手い人のプレイが見れて、そういうプレイヤーにも憧れます。そんなプレイヤースキルが反映されるゲームを作ってみたくて、ゲームプランナーになりたいと思っています。
― プレイヤースキルが見えるとどんなところがいいのでしょうか。
阿部:1つはプレイヤー自身の成長を感じられることが大きいです。RPGやコマンドゲームはキャラクターのレベルがどんどん上がって強くなっていきますが、プレイヤースキルだけのゲームは、プレイヤー自身の成長を感じられるのがすごく大きいと思います。他にはゲーム内の同じ条件で戦ったときに優劣がつくのはすごく魅力的なのかなと感じています。
― いつ頃からクリエイターになりたいと思っていましたか。
阿部:大学に入学してからです。高校生の頃もゲームは大好きでしたが、お仕事としてゲームプランナーになりたいと考え始めたのは大学に入るときなんです。
― 専門学校に行こうとかは思わなかったですか。
阿部:専門だとゲームに絞ってしまって、自分の知見が狭くなっちゃうかなと思いました。プログラミングなどを学びつつ自分で色んな知見を広めていける一般大学を目指して入りました。
― 大学の学科ではゲーム制作に関する技術も学べるのでしょうか。
阿部:授業ではプログラミングだけ教わるので、ゲームを作る基礎的なプログラミングはできますが、後は自主的にやらないといけないです。授業でプログラミングを使った自主作品を作るという課題もあるので、そういったときにゲームを作ることができました。
― それが出来るからこの学部を選んだんですか。
阿部:学校に入った理由はプログラミングを学んで知見を広めるためだったので、学校でゲームのことを学ぶというより、プログラミング全般を学ぶために学校を選びました。
― プログラミングを学んだけどプランナーになりたいんですね。
阿部:最初はゲームを作るならプログラミングができないとダメなのかなと考えていました。実際にプログラミングができたほうがプランナーとしてもいいとは思います。
― 両方できるのは強いですね! これまでに辛かったことを教えてください。
阿部:高校を卒業した後に浪人をしてしまったときがすごく辛かったですね。目標があまりなかったのもあって「これから自分はどうしようか」と、すごく悩んだ時期でした。やはり目標がないと行動を起こせなかったので、そこですごく悩みましたね。
― どうやって乗り越えましたか。
阿部:「自分がやりたいことって何だろう」と考えたときに、今までずっとゲームを楽しく遊んできたことや、ゲームに救われた部分もあったので、それを作れる人間になりたいというのが目標になりました。プログラミングを学ぶ目的のために大学に進学したので、それが悩みから脱出する方法だったと思います。
― ゲームという目標を見つけたんですね。
阿部:そうですね。
― きっかけを見つけた瞬間はどんな感じでしたか。
阿部:きっかけは一緒に浪人してる子と「結局、何がしたいんだろうね」という話をしていました。「やっぱりゲーム制作とかやりたいんじゃないの?」と。僕もそれは考えていて目指す方向が決まりました。
学生クリエイターを集めた交流会
― 阿部くんの強みはどんなところですか。
阿部:僕の強みはイベントの運営経験があって、イベントを成功させるために計画的に物事を進めたりする計画性だと思います。イベントを成功させるためにまず何をすればいいのかをガントチャートを引いて実行します。そういった計画性があります。
― なるほど。外部活動について聞きたいんですけど、どんなことをやっていますか。
阿部:学生のゲーム制作団体アーガスに所属してゲームプランナーとして活動しています。他にもクリエイターズマーケットという学生のクリエイターを集めた交流会のイベントの運営をやっています。
― すごいですね。
阿部:ゲーム制作団体アーガスのプランナーは学生のクリエイターが20名ほど参加しています。そこでは自分たちが企画や仕様を考えて、それを発注するという所までやっています。デザイナーに発注書を作ってリモートで発注内容を連絡して、会議を重ねて制作しています。
阿部:クリエイターズマーケットでは、学生のクリエイター同士、異業種、色んなクリエイターを集めて、1人のクリエイターではできないようなことや、新しい発想を生み出すために色んなクリエイターを集めて交流しています。
― そういう場が元々あったところに入ったんですか。それとも自分でそれを立ち上げましたか。
阿部:学生のゲーム制作団体は元々あったところに入って、クリエイターズマーケットは立ち上げの段階から参加しました。
― クリエイターズマーケットはどういう風に始まったんですか。
阿部:元々イベントで知り合った人から「学生の異業種を集めた交流会をやりたい」という話があって、そこに運営メンバーとして最初の立ち上げ段階から呼ばれて始まりました。
― 人と出会って始まったんですね。
阿部:メンバーを集めているところに僕がその人と知り合って「君は考える企画も出来るからよければ一緒にやってほしい」ということで一緒にやらせていただきました。
― 作ったゲームはどこかで発表しているんですか。
阿部:アーガスで作ったゲームはTwitterで進捗を配信したり、後は外部のイベントです。直近だ主催したゲームプランナー交流会で発表しました。
― 何個くらい作りましたか。
阿部:今制作しているVRゲームが初めての作品です。まだ制作中ですが。
― VRゲームを作る理由も世界の体験が出来るからでしょうか。
阿部:そうですね。VRゲームは自分の体を動かしてその世界を体験できるので、1番VRゲームがそこに近いのかなっていうのはありますね。
― こちらの剣を振るゲームを作られたのですね。
阿部:コントローラーを振ると剣が振られます。自分が操作しているような感覚を得られるので、体験を得られやすいのがいいと思ってます。
― 将来はVRゲームとかも作りたいですか。
阿部:体験を得られるゲームを作りたいので、実現できるのはコンシューマーのハイエンドやVRだったりと思っています。そこの手段はどちらでもいいのかなと思います。
― なるほど。作りたいゲームに必要なことは体験なんですね。
阿部:なんでゲームなのかというのも、現実では困難なこともできます。例えばノベルゲームだと映画やアニメとそこまで変わらないんじゃないかなと感じています。もちろんゲームとしての要素としてもあるんですけど、ゲームたらしめるのはアクションの要素が自分の中で重要だと感じていて、アクションゲームを作りたいです。
― アクション要素ですか。
阿部:自分がやっているということにすごく意義があると思っています。例えばコマンドRPGで、同じコマンドを両者が選んで戦っていても多分同じ結果やプロセスを踏むと思うんですが、アクションゲームだったら同じ結果だったとしてもプロセスが違って、個人の体験がバラバラで、自分だけの体験ができると思っています。そのためゲームにアクション性を僕は求めていますね。
― ゲーム作りで楽しいときはどんなときですか。
阿部:企画の段階で「いいね」と言われたり、デザイナーの人から「発注書がすごく丁寧で分かりやすい」と言ってもらったりするとすごく嬉しいですね。自分の企画とかが褒められるのはすごく嬉しくて、制作団体のリーダーの方にも「こういう風にしたいんだけどどうしたらいい?」という相談をされます。「ここを変えてみてこうするのはどうかな?」と提案したときに「さすがだね」「すごいね」と褒められるのがすごく嬉しいです!
― 褒められるときは嬉しいですね。
阿部:どうやってやったら面白くなるかを考えて、実際にやってみて、やってみた結果こうだったから次どうやろうかと、何回も試行錯誤するのがすごく楽しいなと感じています。
― 上手くできないときはどうしていますか。
阿部:実際にやってみて悩むことも結構ありますが、そんなときは他の人に悩みを聞いてもらって、その人の意見を参考にして脱出するようにしています。悩んで動きを止めるのはもったいないと考えています。
プレイを研究して底辺から上り詰めた
― 趣味でありえないくらい突き詰めてるものは何ですか。
阿部:『レインボーシックス』というFPSゲームにすごくハマっています。元々僕はFPSゲームめちゃくちゃ下手くそで、周りの人と一緒に遊べないくらい下手くそだったんです。
― 意外です。
阿部:高校生の頃にスマホを持たせてもらって、上手いプレイヤーのYoutubeを見るようになりました。考え方を学んでそこからめちゃくちゃ上達しました。「こういう風にやれば上手くなれるんだ」というのが分かったんです。上手いプレイヤーに憧れていました。そして『レインボーシックス』にすごくハマって、1000時間以上プレイして、JCGのオンライン大会にも出場して優勝した経験があります。結構飽き性だと思うんですが、このゲームだけはめちゃめちゃ遊んでいます。
― ゲーム大会で優勝されたんですね!
阿部:2年ほど前に、その大会を目指してチームを作っている人がいて、オンラインの友だちから誘われてチームに入りました。
― いいですね。
阿部:オンラインで誘ってくれた友だちとはよく一緒に仲良くゲームで遊んでいて、オンライン上での付き合いでしたが、大会が終わった後にその子が住んでいる新潟の家まで遊びに行きました。その後、新潟の旅行をしていい思い出になりました。
― 素敵ですね。大会では最初から優勝を狙っていましたか。
阿部:優勝はもちろん目指していましたが、最初からは優勝できるとは考えていませんでした。即席チームで、準備する時間も少なかったですが、マップに対応した戦略を考えていて、即席でもできるように戦略だけはしっかり考えて挑んだという感じです。
― ゲーム以外の趣味はなんですか。
阿部:硬式テニスはすごく好きですし、あと釣りも好きですね。
― 釣り?
阿部:はい。よく海釣りに行くんですよ。多いときは年に3~4回は行っていました。最近はちょっと行けてないですね。
― 釣りの面白さはどんなところにありますか。
阿部:試行錯誤するのが僕はすごく好きです。例えば今の状況だったら何で釣れるのかを考えて、試して釣る、釣れなくてもじゃあ次こうしてみようかなというのを考えるのがすごく好きですね。
― 将来はどうなりたいですか。
阿部:ユーザーの憧れる体験を届けられる人になりたいです。そんな企画もできるディレクターを目指しています。そのためにゲームの流れや開発の流れをもっと知る必要があると思うので、まずはプランナーとして勉強していきたいです。
― 作りたいゲームを教えてください。
阿部:ゲームプランナーを目指したきっかけの『テイルズ』や『ゼルダの伝説』のように、その世界を体験できるようなゲームを作りたいです。例えば『ゼルダの伝説』だと、ハイラルの平原に出たときの音楽や、つい触りたくなる仕掛けが多くて、世界を感じることができます。1番最初のダンジョンは蜘蛛の巣が張り巡らされていて、燭台に近づいてみて、火をつけてみると蜘蛛の巣が溶けるところなど、視覚的にこうしたらこうなるかなというのが、仕組みとしてあります。そういった触ってみたくなる仕掛けを組み込んだゲームも作ってみたいです。
― 阿部君にとってのゲームとは一言で言えばなんでしょうか。
阿部:非現実や現実では困難なことを体験できるエンターテインメントだと思っています。
― ありがとうございました!
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