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Tokyo-London Financial Seminar 2024 開催レポート【後編】 ~ロンドンから海外資産運用業者の東京進出を後押し!~

皆さんこんにちは!
今回は、先日の前編に引き続き、1月31日(水曜日)に英国・ロンドンにて開催したTokyo-London Financial Seminar 2024についてご紹介します。

プログラムはこちら!
※ 開会挨拶から対談までの模様や、東京都が英国でセミナーを開催した経緯などにご関心がおありの方は、ぜひ先に【前編】をご覧ください!

■ 登壇者の発言概要

対談が終わると、セミナーはパネルディスカッションに移りました。
パネルディスカッションでは、都とともにセミナーを主催したシティ・オブ・ロンドン・コーポレーションのリサ・ダイモン氏がモデレーターを務め、英国の資産運用会社3社が、それぞれの立場から見た東京・日本の魅力について議論しました。

2022年度に都のグリーンファイナンス外国企業進出支援事業で採択され、都内にオフィスを構えた Impax Asset Management のポール・ボウト氏からは、都のこの事業を利用するには短期間での決断が必要だったが、英語でのやり取りも可能で非常に有意義な制度であり、自社の東京進出を後押ししてくれた、との発言がありました。

ステージ左から、ダイモン氏、ボウト氏、ロビンズ氏、スウォーズ氏

また、東京進出を検討中の J. Stern & Co. のアレクサンダー・ロビンズ氏は、在留資格制度の緩和などに触れながら「日本にチャンスがある」とした上で、更に東京都や金融庁による効果的な情報発信・情報開示により、東京でのビジネスに関する情報にアクセスしやすい状況である、と述べました。

続いて、再生可能エネルギーへの投資に特化した運用会社で、東京進出に向けた準備を進める NextEnergy Capital のシェーン・スウォーズ氏も、日本には太陽光パネルへの助成があり、ネットゼロ実現に向けたビジネスという視点でも、日本は大変興味深い市場である、と発言しました。

都の助成金を利用した経験について述べる Impax Asset Management のボウト氏
(ステージ左から2番目)

そして3人のパネリストは共通して、このセミナーのように、現地(今回で言えば日本)でのビジネスパートナー探しに繋がる対面でのイベントは非常に有益な機会である、と述べました。

パネルディスカッションに続いて行われたのは、東京都による講演です。昨年春、スタートアップと金融の力でイノベーションを生み出し、社会に還元していくことを目指して新設された組織、「スタートアップ・国際金融都市戦略室」で、スタートアップや国際金融都市構想、外国企業誘致等といった事業を指揮する吉村室長が、都の取組を紹介しました。

講演を行う東京都の吉村室長

吉村室長は、「東京はグローバルに資金・人材・技術・情報を呼び込むゲートウェイとして、日本・アジア全体の成長に貢献する」とし、「言葉の壁」の克服に向けた取組として、海外から日本の企業活動を“見える化” するためのAI翻訳を活用した英文情報開示​の推進などを紹介しました。
また、ついに5月に迫ったアジア最大級のスタートアップイベント ”SusHi Tech Tokyo” を紹介し、会場での参加を呼びかけました。

その後、セミナーは幕引きの時間を迎え、シティ・オブ・ロンドン・コーポレーションで参事会員を務めるアラスタ・キング氏が閉会挨拶を行いました。

キング氏は、英国の金融センターとしての発展においても日本との関わりが不可欠である、と述べた上で、「都とシティの緊密な関係は驚くべきものと言える。今後も連携強化に向けてまい進していく」とし、セミナーを締めくくりました。

閉会後のネットワーキングでは、登壇者や参加者が活発に意見交換を行う様子が見られました


さて、ここまで前・後編にわたって各セッションの一部をご紹介してきましたが、公開中のアーカイブ動画では、チャプター機能でお好みの場面から視聴できますので、この機会にぜひご覧ください!

英語版(通訳なしver.)はこちらから

▼ シティ・オブ・ロンドンや記事中でご紹介した事業については、こちらもご覧ください。


今回もお読みくださりありがとうございました。次回のnoteもお楽しみに!