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Tokyo-London Financial Seminar 2024 開催レポート【前編】 ~ロンドンから海外資産運用業者の東京進出を後押し!~

皆さんこんにちは!
東京都では、東京市場に参加するプレーヤーを増やすため、金融系外国企業の誘致に取り組んでいます。
この取組の一環として、昨年に引き続き、今年も英国・ロンドンにおいてTokyo-London Financial Seminar 2024 を開催しましたので、本日はその模様をご紹介します。

■ 通算14回目となるシティとのセミナー共催

このnoteでもたびたび登場しますが、「シティ」というのは、世界屈指の金融街・国際金融センターである英国のシティ・オブ・ロンドンの通称です。世界の金融街というとロンドンやニューヨークを思い浮かべる方が多いのではないでしょうか? 実はロンドンの金融街というのは、この「シティ」というロンドンの一地区を指すことが一般的です。

東京都とシティは、両都市が国際金融センターとして共に発展・成長することを目指し、2017年12月に金融分野の交流・協力に関わる合意書(MoU)を締結しました。以来、両都市での定期的な意見交換や金融の活性化をテーマとしたセミナー共催などを通じて連携を深めており、特にセミナーの共催は、合意書締結直後の2018年1月の回から数えて今回が14回目となります。

写真左の建物が、シティのトップ「ロードメイヤー」の執務場所であり、シティを代表する歴史的建造物「マンションハウス」。
ロードメイヤーについてはこちらの記事で詳しく紹介しています

■ 今年のテーマは、日本の資産運用立国における英国資産運用業の活躍!

さて、皆さんは「資産運用立国」(しさんうんよう りっこく)という言葉を聞いたことがあるでしょうか?
遠い世界の話のように聞こえるかもしれませんが、そんなことはありません!これは、日本経済の成長と国民の資産所得の増加の好循環を生み出そう、という日本政府が掲げる政策で、国民一人一人の生活を豊かにする環境を作りましょう、という取組です。
東京都でも、国のこうした取組と連携して、「国際金融都市・東京」の実現を通じた都民への経済成長の恩恵を還元する取組を進めているところです。その実現には、「海外からの成長資金を日本市場に呼び込む」ことも重要です。そこで今回は、政府がこの「資産運用立国実現プラン」を発表(2023年12月)した直後というタイミングで、東京の資産運用業の活性化にフォーカスしたセミナーを開催しました!

■ セミナーの構成

今年は以下のプログラムを通じ、ビジネス都市としての東京の魅力や都の支援策などを発信しました!
前編となる今回は、開会挨拶から対談までの模様をご紹介します。


■ 登壇者の発言概要

開会挨拶を行う、マイケル・マイネリ シティ・オブ・ロンドン ロードメイヤー

開催地のホストであるロードメイヤーは、冒頭、登壇者一人一人にセミナーへの協力の御礼を述べた上で、日英両国の関係性や企業の協業例について紹介しました。また今回のような都とシティによる共催セミナーは、両国の金融・専門サービス部門の協力、また協力を通じた互いの発展に当たっても非常に重要なものであると述べました。

小池知事のビデオメッセージ

もう一人のホストである小池都知事は、ビデオメッセージで挨拶を行いました。知事は、「気候危機やエネルギー危機などの課題を克服し、持続可能な成長を実現する原動力は、金融とイノベーション」であると述べた上で、都が新たに実施する資産運用業者の増加に向けた人材育成支援やサーキュラーエコノミーに取り組むスタートアップ等への支援事業などを取り上げました。

来賓挨拶を行う 林 在英国日本国特命全権大使

また今回は、来賓として林 在英国日本国特命全権大使にご挨拶をいただきました。大使は、12月に日本政府が公表した資産運用立国実現プランの「日本独自のビジネス慣行や参入障壁の是正」に触れ、こうした取組によりロンドンの金融機関が日本への投資拡大に積極的になることへの期待を述べられました。

ナイト氏(左側)からの質問に答える高田氏(右側)

続いて、日英金融関係者によるトークセッションに入りました。
まずは対談です。対談は、「資産運用立国実現に向けた日本政府の取組」をテーマに、英国投資協会のナイト氏が聞き手となり、金融庁総合政策課長の高田氏がその質問に答える形で行われました。
ナイト氏の「日経平均株価の上昇等でメディアや英国資産運用業界でも日本への関心が高まっているが、これまでと違う結果をもたらすのか」との問いに対し、高田氏は、「デフレからの脱却個人のマインド変化による国内での投資への関心の高まり、そして日本政府による個人や企業への強力で包括的な改革の実施により、今回はこれまでと異なる展開が期待できるだろう」と述べました。

以上、開会挨拶から対談までの4プログラムの模様をご紹介しました。後編は近日中に掲載しますので、こちらもお楽しみに!

さて、ここまでセミナーでの発言の一部をご紹介しましたが、以下のURLから全編がご覧いただけます!是非ご視聴ください。

英語版(通訳なしver.)はこちらから

ここまでお読みくださりありがとうございました!