ドン・キホーテ
日の沈まないうちは至って日常的に見えるその場所も、夜になればひとたび姿を変える。様々な欲望がそれぞれのDEALを求めて、ここに集結する。
そして、この時間になるとこの通りは停めやすくなり、路上駐車が立ち並ぶ。
そんな街角のある雑貨屋で所用を済ませ出ようとしたその時、窓の外から2人の女性のうちの1人が、こちらに向かって何かを言っている。あいにくこの状況では何を言っているのか分からない。窓を開けろというのか。
私は、恐る恐る窓を開けた。
すると、その女性は私に向かって、
「SHOHEIさんですか!?」
と言った。
私は、一瞬戸惑いながも、
「いえ、違います~」
と。
そして、会釈しながら窓をそっと閉じた。
「そうか、ここはそういう所か…」
そこでどういった事が行われているのか、理解するのにそう時間はかからなかった。
なんていうか、、ここにいる女も相当アレだけど、男もバカなもんだ。
ただ、気になる事がひとつある。
「その"本物"のSHOHEIがこの中にいる…」
「どれだ…」
「どの車だ…」
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