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ベトナム独立革命家 潘佩珠(ファン・ボイ・チャウ)

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フランス植民地だった仏領インドシナのベトナム中部から、武器購入の援助を頼む目的で日本へ渡航してきたベトナム人独立革命家、潘佩珠(ファン・ボイ・チャウ)。 儒学者でもあった彼は、沢… もっと読む
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記事一覧

同族を殺す売国奴とは、実は内側のスグ傍に居る - ベトナム志士義人伝シリーズ⑰杜基…

 ベトナムの抗仏史関連書には、ベトナムがフランスに蹂躙されると直ちにフランスに頭を垂れた…

何祐子
1か月前
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ベトナム留学生と静岡の医師浅羽左喜太郎(あさば さきたろう)先生

 ベトナム、或いはベトナム近代史を知る方は、この浅羽左喜太郎先生と『東遊(ドン・ズー)運…

何祐子
1か月前
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ベトナム抗仏独立運動家とジャン=ジャック・ルソーの『民主主義』

 仏領インドシナ時代の代表的なベトナム志士で、日本で最も知られているのが『東遊(ドン・ズ…

何祐子
2か月前
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ベトナム独立運動家・潘佩珠(ファン・ボイ・チャウ)の『訓練生(くんれんせい)詩』

 「ベトナムにいるほんの少数のフランス人が、我々ベトナム人民2千万人以上を統治している。…

何祐子
1年前
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ベトナム独立革命家とソヴィエト(Совет)ロシア労農政府との出会い 

 ベトナム独立運動家の潘佩珠(ファン・ボイ・チャウ)は、日本を目指し1905年に果敢に祖…

何祐子
1年前
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フランスの仏印植民地運営の失敗から見るベトナム人社員を管理する難しさ

 ベトナム近代史、特に抗仏闘争史を追っていますと、その死者の数、圧政による恐怖支配の実態…

何祐子
1年前
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ベトナム革命家と孫文(そん・ぶん)

 中国の革命家、孫文(そん・ぶん)は、日本の学校で、『中国革命の父』と世界史で習いますね。。。私は学生の頃は歴史が大の苦手で、当然これ⇧くらいの知識しかありませんでしたが、💦 ベトナムの抗仏運動史を調べて行くと意外にこの孫中山先生が登場するので、今では親近感を持っています。😅😅  ベトナム独立運動家の潘佩珠(ファン・ボイ・チャウ)は、1905年に日本にやって来ましたが、渡日後間もなく東京であの車夫と出会った数日後に、犬養毅から孫文(そん・ぶん)を紹介されたことが自伝書『自判

ベトナム独立運動家が語る、ベトナム人特性とその管理の難しさについて

 先日、仏領インドシナ時代のフランス植民地政府が抱えていた、土着民ベトナム人の管理の実態…

何祐子
1年前
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ベトナム独立運動家の見た日露戦争直後の明治日本・見聞録 その(3)

 先日、こちらの2話を投稿しました。⇩  ベトナム独立運動家の見た日露戦争直後の明治日本…

何祐子
1年前
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ベトナム独立革命家が見た-国を売り、外国の為に奔走する人々 

 「ああ、世にも不思議なのは、我がベトナム人が、今日なお枕を高くして安眠を貪り、財布の中…

何祐子
1年前
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ベトナム独立運動家の考えた - キリスト教信奉者の侵略・暴力・搾取

 最近戦前の話を続いて書きましたので、今回は江戸時代の安南(あんなん=ベトナム)の話にし…

何祐子
1年前
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自伝書に『自判』(自己批判書)と題名した潘佩珠(ファン・ボイ・チャウ)はどんな人…

 近年、日本人にとってのベトナム、或いはベトナム人の印象は2極化しているように思います。…

何祐子
1年前
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ベトナム独立運動家の見た日露戦争直後の明治日本・見聞録 その(2)

 ベトナム独立革命家、潘佩珠(ファン・ボイ・チャウ)は、日露戦争直後の1905年4月に日…

何祐子
1年前
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ベトナム独立運動家の見た日露戦争直後の明治日本・見聞録 その(1)

 先日、抗仏蜂起に使用する武器の調達のために、党代表として明治末期の日本へ渡って来たベトナム人革命家、潘佩珠(ファン・ボイ・チャウ)の書籍のことをご紹介しました。彼は、遺された自他の書籍から窺い知るに、一件シャイのようだが人懐っこく、物おじしない性格だったようです。そのお蔭だと思いますが、いつでもどこでも沢山の人に出会い、生涯に亘って広い交友関係を築きました。  彼は、最後の自伝書『自判』を、1928年頃から漢語で書き始めました。その後に、周囲の人々によるベトナム語訳本が、