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ビタースイーツ

なるほど。もう8月も終わり。今年は、様々な事情により、夏休みが短いらしく、小豆島の子どもたちは、すでに登校しているのを見かける。(オリーブバスに乗っている。)

この時期に、ふと胸が締め付けられるようなほろ苦い思い出が蘇る。

ほろ苦いって、ビタースイーツ的に恋愛などに用いるかもしれないけど、恋愛とは無縁でしたので、色恋沙汰のお話ではありません。あしからず。

夏休み最終日、明日始業式というタイミングなら、宿題が否応なく浮かび上がります。

往々にして起こりうる、宿題が終わっていない、終わらそうとして夏休み最終日を費やす、ということも経験しました。

しかし、その苦しさ、つらさではありません。おそらくその体験があったからこそのわたしなりの夏休み宿題片付け法を見つけたのだと思います。

それは、夏休み初日に宿題を始めて、一週間以内に終わらせる、というもの。終わるまでは遊びません。

このようにしておけば、あとあとつらい思いをしなくて済むだろうと思い、最初に片付けることにしたのです。

中高6年間のうち、中学一年は、なにもしていなかったので最終日に泣きました。中学二年からは、夏休みの初期に終わらせて、宿題の苦悩は味わいませんでした。

しかし、高校三年の時のことです。いつも通りに宿題は最初に終わらせて、ただひたすら廃人のように寝ていました。受験生でしたが、メンタル的なことを発端にフィジカルまで崩れていき、学校生活を送ることに困難を覚えていました。そんなことで、休養とばかりにとにかく寝ていました。

夏休みが終わり、始業式の日に、動かしたくない身体に無理やり引きずって、学校へ向かいました。

電車に乗って、一息ついたところで鞄を開け、提出する宿題を全て持参しているかの確認を始めました。

すると、一瞬にして顔から血の気が引くのを感じました。そうです。やり終えた宿題を持ってくるのを忘れたのです。

あまりにも宿題が早く片付いていたので、宿題があったことをすっかり忘れていたのです。

忘れ物を取りに帰れるような通学ルートではないために、提出日に出せないという成績が落ちる覚悟を受け入れました。

まぁ、過ぎたるはなお及ばざるがごとし。なのでしょうね。

宿題は終わっていたのに、持っていくのを忘れてしまうなんて。切ないなぁ。(これがわたしの性格を端的に示しています。ズッコケちゃんなのです)

やっぱりほろ苦いと思う夏の思い出でした。

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