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左様なら

12月1日。10年8ヶ月働いた会社の最終出勤日でした。

これから有休消化。退職日は1月31日。社歴としては10年10ヶ月になります。



10年以上いたとは言え、3か所転勤しているので、今の所の在所は3年ちょっと。

自分の社歴全てで一緒に働いた人もいないし、心境としては、異動する時と変わらない。というか、むしろ異動と違って転居がなくて、明日から会社に行かないことだけしか生活の変化がないので、異動よりもあっさりとした心境でした。

異動する時も、基本同じ事務所には戻らないので、もう二度とこの事務所には戻らないんだなぁと思って去っていっていたのですが、それが、「この会社」になっただけな気がします。



実感はもっと後からやってくるのかもしれないですね。

現状、今の人生の1/3はこの会社にいた人生なわけで。
退職で一旦縁は切れるわけですが、一度関わり合ったものは、自分から二度と切り離せないというか、それがあった上での「今」になるので、関わり合った事実はだんだんと小さくはなっていっても、消えてはいかないのだなぁと思っています。
ちょっと重い話ですが。



でもそれって、友人なり家族なりの人との関わりや、好きだったものなりの物との関わりと同じなのだなぁと思います。

疎遠になっていった人や物が、これまでの僕の人生にもたくさんありますが、何かの拍子にふと思い出して、嬉しかったり、悲しかったり、腹が立ったり、楽しかったりするわけです。

そんな風な存在に、この会社もなっていくのかもしれません。



僕の人生から、この会社が良くも悪くも消えていかないということ。
それを考えた時に浮かぶ感情は、詰まるところ感謝でした。



よく、良いことも悪いことも全てひっくるめて感謝、みたいなことを言われたりしますよね。
今まで、何だそれ?って僕は思ってたのですが、ようやくその感情が分りました。

人生から消えないことを引き受けて、自分はこれから進んでいくという覚悟のようなもの、それが感謝なのだろうと。

会社に人生を乗っけていたつもりではなかったですが、これだけ長い間いたら、自然と乗っかっていたのかもしれません。
それだけ自分の人生で、苦労して試行錯誤した時間もなかったからだと思います。



僕の人生から、この会社が良くも悪くも消えていかないということ。
そうであるならば、僕はそれを受け止めて、これからまた別の試行錯誤をしていこうと思います。

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